チラシ印刷の発注先変更で失敗しない確認ポイント6つ|実務チェックリスト

チラシ印刷の発注先を変更する際に販促担当が確認すべき実務ポイントを解説。入稿データの再作成要否、色味の再現差、用紙の互換、納期と分納、請求条件、校正体制まで整理し、テスト発注から始める進め方を紹介します。

発注先変更では、入稿データ形式、色の再現傾向、用紙の呼び方、納期と分納、校正体制、支払条件の6点を事前に確認することが基本です。まず現状の不満を言語化し、一部案件のテスト発注から始める進め方が安全とされています。

この記事でわかること

  • 乗り換えのきっかけを棚卸しし、譲れない条件に順位をつける方法
  • 不満の原因を印刷会社側と社内側に切り分ける考え方
  • 入稿データの対応形式・塗り足し・カラーモードなど照合すべき項目
  • 編集可能な元データの所在確認と、再作成費を含めた比較の視点

チラシ印刷の発注先を変えたい——そう考えるきっかけは、価格の見直し、納期の融通、校正対応のやりとり、担当者の交代などさまざまです。ただ、印刷は「同じデータを渡せばどこでも同じものが刷り上がる」単純な仕事ではありません。入稿形式の指定、色の再現傾向、用紙の呼び名や厚みの考え方、納品の分け方、支払条件まで、会社ごとに細かな前提が異なります。ここを確認しないまま切り替えると、刷り上がりの色が想定と違う、納品日が販促スケジュールに間に合わない、といったトラブルにつながりかねません。

本記事では、印刷会社の乗り換えを検討している販促担当者に向けて、発注先を変更する前に確認すべき6つの実務ポイントを整理します。特定の会社を比較して批判するのではなく、どの会社に出す場合でも共通して押さえておくべき観点としてまとめました。あわせて、いきなり全案件を移さず一部の案件からテスト発注する進め方も紹介します。価格だけでは見えない「校正体制」と「納品の柔軟性」を比べる視点を持って読み進めてください。

目次

発注先を変える前に整理したい「今の不満」と「譲れない条件」

チラシ印刷の発注先を変更するとき、最初にやるべきは新しい候補探しではありません。「いまの何が不満なのか」を言語化することです。ここが曖昧なまま乗り換えると、単価は下がったのに納期が読めない、色が思ったより沈む、といった別の不満に置き換わるだけで終わります。比較軸を先に決めてから候補を当たる——これがチラシ印刷の発注先変更で失敗しないための前提です。

乗り換えのきっかけを棚卸しする

まずは直近1年で「困った」と感じた場面を、できるだけ具体的に書き出します。よくあるきっかけは次の6つです。

  • 単価:同仕様で他社より高い気がする、値上げの説明が不十分
  • 納期:入稿から納品までが長い、繁忙期に希望日が取れない
  • 校正の往復回数:修正指示の反映漏れが多く、3回4回と戻る
  • 小ロット対応:5,000枚以下だと割高、またはそもそも受けてもらえない
  • 担当者の対応速度:見積り回答が2〜3営業日かかる、不在時に代替窓口がない
  • データ管理:過去版の保管がない、増刷のたびに再入稿を求められる

「印刷会社の問題」か「社内の問題」かを切り分ける

書き出した不満は、必ず原因を切り分けてください。たとえば校正が4回に膨らむ原因が、社内の承認者が後出しで修正を入れることにあるなら、発注先を変えても回数は減りません。納期が苦しいのも、入稿データの確定が配布日の直前になっているなら社内の進行管理の問題です。目安として次のように分けます。

  1. 発注先を変えれば改善する:単価、小ロット可否、分納の可否、見積り回答の速さ、色校正の選択肢
  2. 社内で直すべき:原稿確定の締切、承認フローの人数、入稿データの作り方、配布日からの逆算スケジュール
  3. 両方の改善が必要:色味のブレ(データのカラーモード設定と印刷機の管理が両方絡む)、再入稿の手間

この切り分けをしておくと、新しい候補へ「ここを解決したい」と具体的に伝えられ、提案の質も上がります。

譲れない条件に順位をつける

次に、自社にとっての優先順位を3つまで決めます。全部大事では比較できません。たとえばイベント告知が中心なら「1位=納期厳守/2位=分納対応/3位=単価」、ブランド訴求の強い業種なら「1位=色の安定/2位=用紙の選択肢/3位=納期」といった具合です。順位が決まれば、候補先の見積りを見たときに「安いが納期が1日長い」をどう評価するかがぶれません。

発注実績を一覧化してから見積りを依頼する

見積り依頼の前に、過去1年分の発注内容を一覧にまとめておきましょう。項目は、サイズ(A4・B4など)、用紙と厚さ(コート90kgなど)、片面/両面、加工の有無、1回あたりの枚数、年間合計枚数、納品先の数、そして繁忙期と閑散期の時期です。用紙・厚さ・部数の決め方を整理しておくと、候補先に同じ条件を提示でき、横並びで比較できます。

なお価格は、枚数・用紙・加工・納期・発注時期によって変動する目安です。片方に「最短3営業日」、もう片方に「通常納期」で見積りを取れば、単価差は当然生まれます。条件を1枚の依頼書に揃えて同時に投げる——この一手間が、比較の精度を大きく左右します。

チラシ印刷の発注先、次の一歩は?

2つの質問に答えるだけで、印刷と配布の進め方が見えます(約30秒)

質問 1 / 3

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確認ポイント1:入稿データの再入稿・再作成が必要かどうか

発注先を変えるとき、最初に詰めておきたいのが入稿データの扱いです。印刷会社ごとに受け付ける形式や細かな指定が違うため、「前の会社に渡していたデータをそのまま送れば済む」とは限りません。ここでつまずくと、見積もりは安かったのに制作費と時間が余計にかかり、結果として乗り換えのメリットが消えてしまいます。

まず確認する入稿仕様の項目

新しい発注先の入稿ガイドを取り寄せ、次の項目を現行データと突き合わせます。

  • 対応形式:PDF(PDF/X形式の指定があるか)、Illustrator、InDesign、画像データ(PSD等)のどれを受け付けるか
  • バージョン指定:アプリケーションの保存バージョンに上限・下限があるか
  • フォント:アウトライン化が必須か、埋め込みPDFで可か
  • 塗り足し:一般的には仕上がりから3mm程度。会社によって指定が異なる場合がある
  • トンボ(トリムマーク):必要か不要か、付け方の指定
  • カラーモード:CMYKが基本。RGB画像が混在していないか
  • 解像度:実寸で350dpi程度が目安。拡大配置した画像がないか
  • インキの設定:総インキ量の上限指定、黒ベタのリッチブラック指定、小さな文字のスミ1色指定など

特に総インキ量や黒ベタの考え方は会社ごとに差が出やすく、同じデータでも仕上がりの印象が変わる部分です。塗り足し3mmを含めたデータ作成の基本を押さえたうえで、新しい発注先の指定と一つずつ照合しておくと安全です。

ネイティブデータが手元にあるか

見落とされがちなのが、編集可能な元データ(ネイティブデータ)の所在です。デザインを外部の制作会社や印刷会社に任せていた場合、手元にあるのは校了PDFだけで、レイヤーやテキストが生きたデータは制作側が保管している、というケースがあります。

  1. 過去の契約書・発注書で、データの所有権や納品物の範囲がどう書かれているか確認する
  2. 制作物の著作権と、データ譲渡の可否・費用を制作側に問い合わせる
  3. 譲渡が難しい場合、どこまで流用できるか(写真素材の使用許諾範囲など)を確かめる

PDFだけでも印刷はできることが多く、内容を変えずに刷り直すだけなら移行は比較的スムーズです。一方で、価格やキャンペーン文言を毎回差し替える前提なら、編集可能データの有無が決定的に効いてきます。再作成が必要なら、そのデザイン費と制作期間も「乗り換えコスト」として見積比較に組み込むべきです。印刷単価が1枚あたり数十銭安くても、再作成費を1回で回収できないことは珍しくありません。

テスト段階でデータチェックを依頼する

多くの印刷会社は、入稿データの検版・プリフライト(不備の自動点検)を無料または低額で行っています。本発注の前に現行データを送り、「このまま印刷できるか、修正が必要な箇所はどこか」をレポートしてもらいましょう。指摘内容の具体性や返答の速さは、その会社の品質管理体制を測る材料にもなります。指摘が「不備あり」だけで終わるのか、該当箇所と修正方法まで示してくれるのかで、移行後の運用のしやすさが見えてきます。

確認ポイント2:色味の再現差と用紙指定の互換性

発注先を変えたときに最も「前と違う」と言われやすいのが色味です。同じ入稿データを渡しても、印刷機の種類(オフセット枚葉機・輪転機・オンデマンド機)、使用インキ、刷版の網点設計(スクリーン線数やAMかFMか)、カラープロファイルの設定、そして用紙の白色度や表面光沢によって仕上がりは変わります。これは不良ではなく、印刷という工程上どうしても生じる再現幅です。あらかじめ「どこまでなら許容するか」を自社で決めておくと、無用なやり直しを避けられます。

色の差が出やすい箇所を先に洗い出す

  • 人物の肌色:わずかなマゼンタ寄り・イエロー寄りで印象が大きく変わる
  • 企業ロゴやコーポレートカラー:ブランド基準がある場合は最優先で管理
  • 濃紺・深い赤などの濃色:インキ総量や乾燥条件で沈み方が違う
  • グラデーションや薄いアミ点:階調の飛び、トーンジャンプが出やすい
  • 地色としての広い面ベタ:ムラやツヤの差が目立つ

色を揃えるための実務手順

  1. 前回の刷り見本を現物で新しい発注先に渡す(PDFや画面確認だけで済ませない)
  2. ロゴや主要色についてCMYK数値を文書で共有し、どの数値を基準にするか合意する
  3. 市販の色見本帳など、コート紙での近似見本を共通言語として使う
  4. 部数が多い、ブランド色が重要といった案件では簡易校正または本紙校正を取る
  5. 許容範囲を「前回見本比で肌色の濃度差が目視でわかる程度は不可」といった言葉で明文化する

校正の種類や確認の流れを整理しておきたい場合は、チラシ印刷の校正・色校正の手順もあわせて確認しておくと、見積段階で校正費を組み込みやすくなります。

用紙の「同等紙」は必ず中身を確認する

用紙も乗り換え時のつまずきどころです。コート紙は光沢があり写真が映える、マットコート紙は落ち着いた質感で文字が読みやすい、上質紙は非塗工で書き込みやすい、微塗工紙はその中間で軽い手触り、といった違いがあります。さらに同じ「90kg」でも銘柄が違えば厚みや腰の体感は変わります。新しい発注先から「同等紙で対応します」と提案を受けたら、次の点を質問してください。

  • 銘柄名と米坪(g/㎡)はいくつか。連量(kg)表記だけで判断していないか
  • 白色度・光沢度は前回紙と近いか
  • 片面印刷の場合、裏抜けの出方は問題ないか
  • 二つ折り・巻き三つ折りなど折り加工との相性(割れ、戻り)はどうか
  • ポスティング時に雨や折れでヨレやすくないか

ポスティングで配るチラシは、受け取った人が手に取った瞬間の質感が印象を左右します。薄すぎれば安っぽく、厚すぎれば配布時のかさばりやコストに響きます。判断に迷う場合は用紙サンプルを取り寄せ、実際に触って比較するのが確実です。紙の選び方の基準は用紙・厚さ・部数の選び方も参考になります。なお用紙や印刷条件による仕上がり差は、銘柄・時期・機械により変動するため、記載の傾向はあくまで目安として捉えてください。

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確認ポイント3:納期・分納・配送条件の柔軟性

印刷の品質がどれだけ良くても、配布開始日に間に合わなければ販促としては失敗です。発注先を変えるときは、価格以上に「納期の数え方」と「届け方」の条件を細かく突き合わせておく必要があります。前の会社では当たり前だった対応が、新しい会社では別料金や対応不可というケースは珍しくありません。

納期の数え方を言葉で確認する

「3営業日納品」という表記だけでは実務は組めません。次の項目を見積書やメールの文面で明示してもらいましょう。

  • 入稿締切時刻:当日受付の締切が何時か(正午締切と17時締切では計画が1日ずれる)
  • 営業日換算か暦日換算か:土日祝を含むかどうか、会社の休業日はいつか
  • 起算日:データ受領日からか、データチェック完了・校了日からか
  • 校了が遅れたときの扱い:1日遅れると納品も1日ずれるのか、生産枠が埋まって2〜3日ずれるのか
  • 特急対応の可否と割増の考え方:割増率は仕様・時期・枚数で変動するため、あくまで目安として事前に確認する

分納条件は「分け方」と「梱包」まで詰める

多店舗展開や複数エリアでの配布では、分納の自由度が実務効率を大きく左右します。複数拠点への分納手配の流れも踏まえ、次を確認してください。

  • 店舗別・エリア別・配布業者別に分けて届けられるか、分納先は何カ所まで可能か
  • 1箱あたりの入数を指定できるか(配布スタッフが運べる重さに合わせる)
  • 箱の外装に店舗名・エリア名・枚数を表記してもらえるか
  • 納品書の同梱可否、発送元表記(自社名義での発送が可能か)
  • 営業時間外・土日着・時間帯指定の可否、再配達時の扱い
  • 分納1カ所ごとの追加費用(送料や手数料はエリア・箱数により変動する目安)

ポスティング会社への直送可否は必ず聞く

配布を別会社に依頼している場合、印刷物をいったん自社で受け取ってから転送すると、保管場所と再発送の手間、そして1〜2日のロスが生じます。配布開始日から逆算して印刷納品日を決め、印刷会社から配布拠点へ直送できるかを確認しておくと計画が安定します。直送する場合は、配布会社側の受け取り可能日時・荷受け窓口・保管可能期間を事前に共有し、到着確認の連絡ルールも決めておきましょう。

繁忙期は枠の確保を相談する

年末年始、新生活シーズン(2〜3月)、大型イベント前は印刷も配布も混み合い、通常より数日リードタイムが延びることがあります。年間の販促カレンダーを早めに共有し、「この月に3万枚を予定している」と伝えておけば、生産枠や配布スタッフの手配を先に押さえやすくなります。乗り換え直後は実績がない分、こうした情報共有が信頼構築にもつながります。

なお当社では、ポスティングを伴わない印刷のみのご依頼にも対応しており、A4両面カラー1万〜3万枚のロットを得意としています。配布拠点への直送や店舗別の分納もあわせてご相談いただけるため、印刷と配布のスケジュールを一本化したい販促担当の方はお気軽にお問い合わせください。

確認ポイント4:校正体制・責任範囲と請求条件の確認

見積書に並ぶ単価だけを比べても、発注先変更の成否は判断できません。印刷会社ごとに大きく差が出るのは、校正をどこまで見てくれるかという品質管理の範囲と、支払い・キャンセルなどの取引条件です。ここが曖昧なまま切り替えると、刷り上がり後に「誰の責任か」で揉め、再印刷費を自社が全額負担することにもなりかねません。見積依頼の段階で文書化して確認しておきましょう。

校正体制でまず聞くべき4項目

  • チェックの範囲:文字校正(誤字脱字・価格や電話番号の整合)まで見るのか、解像度・塗り足し・リンク切れなどデータ不備の指摘にとどまるのか。多くの印刷会社は後者であり、文章の内容責任は発注側にあると考えておくのが安全です。
  • 校正回数の上限と追加費用:簡易校正(PDF)は何回まで無料か、本機校正・色校正を出す場合の1回あたりの費用と日数。回数を超えた修正に追加料金が発生するかを確認します。
  • 校了の意思表示方法:メール本文での承認でよいのか、校了紙への押印やサイン、専用フォームでの確定操作が必要か。社内の誰が校了権限を持つかも合わせて決め、担当者の口頭合意で進めない運用にします。
  • 刷り直しの判断基準と費用負担:どのような不具合なら印刷会社の負担で刷り直しになるのか、納品後何日以内の申し出が対象か。

特に重要なのが「どこまでが正常品か」の合意です。オフセット印刷では一定の色ブレや断裁位置のわずかなズレが避けられず、許容範囲は会社ごとに基準が異なります。断裁誤差の目安、色の振れ幅をどう表現するか(前回見本との比較で判断するのかなど)を事前にすり合わせておくと、納品後の「イメージと違う」という水掛け論を防げます。判断基準づくりの考え方はチラシ印刷の校正・色校正の確認手順も参考になります。

請求条件は経理フローと合うかを先に確認

品質面で納得できても、支払い条件が社内規定と合わなければ稟議が通りません。次の項目を見積依頼時に質問しておきます。

  1. 初回取引の前払い有無:初回のみ全額前払い、以降は掛け払いというケースが多くあります。
  2. 掛け払いの可否と与信審査:審査に数日〜1週間かかることもあるため、初回発注の納期から逆算して申請します。
  3. 締め日と支払サイト:月末締め翌月末払いか、翌々月か。自社の支払日と噛み合うかを経理に確認します。
  4. 請求書の形式:電子請求書か郵送か、指定フォーマットへの対応可否。
  5. インボイス登録番号の有無:適格請求書発行事業者かどうかで経理処理が変わります。
  6. キャンセル規定:版下作成後、印刷開始後、それぞれの段階でどこまで費用が発生するか。配布日が動きやすい販促では特に重要です。

窓口体制も比較軸に入れる

最後に見落としがちなのが連絡体制です。担当者はメール中心か電話も可か、チャットでのやり取りに対応するか、担当者不在時に別の人が状況を把握して返答できるか。繁忙期や入稿直前のトラブル時に連絡が止まる会社は、価格が安くても実務負荷が増えます。初回の問い合わせ時の返信速度と回答の具体性は、そのまま取引後の対応品質の目安になります。ここまでの確認結果を一覧表にまとめ、現在の発注先と並べて比較すると判断がぶれません。

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確認ポイント5:いきなり全部は移さない。テスト発注から始める進め方

発注先の変更で最も失敗が多いのは、「見積りが安かったから」という理由で主力案件をいきなり全量移してしまうケースです。色味が想定と違った、断裁がずれていた、納品が一日遅れて配布日程が崩れた——こうしたトラブルは、現物を一度も確認しないまま本番を任せたときに起きやすくなります。乗り換えは段階的に、小さく試してから広げるのが鉄則です。

乗り換えの実行ステップ

  1. 同条件で複数社へ見積り依頼:サイズ・用紙・斤量・色数・部数・納品先・希望納期をそろえた仕様書を作り、同じ内容で各社に投げます。条件が揃っていない見積りは比較になりません。
  2. 用紙サンプル・刷り見本の取り寄せ:候補先が実際に刷った印刷物を手に取り、紙の白さ・光沢・インキの乗り方を確認します。画面や数値では判断できない差がここで見えます。
  3. 影響の小さい案件を1本だけテスト発注:配布枚数が少ない、デザインが単純(写真の肌色や特色ロゴの再現がシビアでない)、万一刷り直しになっても再配布でリカバリーできる案件を選びます。
  4. 仕上がりを現物で検証:旧発注先の前回分を隣に並べ、同じ照明の下で見比べます。記憶で比べると差を見落とします。
  5. プロセスを記録する:納期遵守、連絡の速さ、トラブル時の初動対応をメモに残し、担当者の主観ではなく記録で評価できるようにします。
  6. 問題なければ段階的に移行:テスト1本で合格でも、まずは年間案件の2〜3割から。季節繁忙期の大口案件は最後に回します。

テスト発注の評価シート項目例

  • 色の近似度(前回分との並べ比較。特にベタ面と肌色)
  • 断裁精度(仕上がり寸法のばらつき、文字の切れ)
  • 紙の質感(厚み感、指定斤量との体感差、裏抜け)
  • 梱包状態(帯のかけ方、角つぶれ、雨濡れ対策)
  • 納品日の正確さ(指定日・指定時間に届いたか)
  • 質問への回答速度(初回問い合わせから返信までの時間)
  • 見積りの明瞭さ(追加料金の発生条件が書面で明示されているか)

旧発注先との関係は急に切らない

テスト期間中は旧発注先との取引も並行して残しておきます。新しい発注先でトラブルが起きたとき、戻せる先があるかどうかで被害の大きさが変わります。完全移行を決めたあとも、入稿データ(元データ、使用フォント情報、過去の色校正見本)の返却や提供を、理由を添えて丁寧に依頼しましょう。制作を旧発注先が担っていた場合は、データの権利関係が契約でどう定められているかを先に確認しておくと話がこじれません。

最後に、判断は価格差だけで行わないことです。1万枚で数千円安くても、刷り直しが一度発生すれば差益は吹き飛びます。再入稿の手間、色確認の往復回数、社内での確認工数まで含めた実質コストで比べてください。大量部数の校正・色校正の手順を社内で標準化しておくと、どの発注先に出しても品質のブレを抑えやすくなります。

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まとめ:チェックリストで比べ、小さく試してから本格移行を

チラシ印刷の発注先変更は、価格表の数字だけを並べても判断できません。実際に比較すべきなのは「同じ仕様で出した見積り」と「同じ原稿で刷った刷り上がり」です。本文で挙げた確認ポイントを、最後にチェックリストとして整理します。

発注先変更前の確認チェックリスト6項目

  • 入稿データ:現行データをそのまま使えるか、塗り足し・解像度・フォントのアウトライン化・カラーモードの指定が変わらないか。再作成が必要ならその工数と費用も見積りに含める。
  • 色味の再現:印刷方式(オフセット/オンデマンド)と出力環境の違いによる差を許容できるか。肌色・企業ロゴの指定色など、ずらしたくない箇所を先に伝えておく。
  • 用紙の互換性:現行と同じ銘柄がなくても、同系統の種類と連量(厚さ)で代替できるか。コート紙とマットコート紙の質感差も事前に現物で確認する。
  • 納期・分納・配送:入稿から納品までの日数、複数拠点への分納可否、配布拠点への直送可否、再入稿が発生した場合の納期の組み直し方。
  • 校正体制と責任範囲:PDF校正か本紙校正か、誰が最終承認するか、刷り直しが必要になったときの負担区分がどう定められているか。
  • 請求条件:見積り明細の内訳、追加費用が発生する条件(データ修正・特急・配送追加など)、支払いサイトと締め日。

比較と移行の進め方

  1. 現行の仕様書(サイズ・用紙・連量・部数・納品先・希望納期)を1枚にまとめ、候補各社へ同一条件で見積りを依頼する。
  2. 金額だけでなく、明細の粒度と追加費用の発生条件を横並びで比較する。
  3. 定番チラシではなく、部数の少ないテスト案件から発注し、刷り上がりと対応スピードを確認する。
  4. 問題なければ次回以降の定番案件を移し、旧発注先の版・データの保管状況も整理しておく。

価格は枚数・用紙・加工・納期・発注時期によって変わる目安であり、総額の安さだけで選ぶと、後から修正費や特急費が積み上がることがあります。明細が明瞭で、追加費用がどんなときに発生するかをはっきり説明してくれる見積りを選ぶほうが、結果的に予算管理は安定します。細かな流れはチラシ印刷のみの発注の流れと見積もりもあわせてご確認ください。

株式会社ポスティングくんは、ポスティングを伴わない印刷のみのご依頼にも対応しています。A4両面カラー1万〜3万枚の実務に慣れており、全国対応・明朗会計で、ご提示した見積り以外の追加料金が発生しない方針です。配布まで一括でお任せいただく場合は、GPSによる配布報告で「どのエリアをいつ配ったか」をご確認いただけます。

発注先の切り替えをご検討中の方は、まずは現在の仕様のままでお見積りをお出しします。お見積り・ご相談は無料です。法人のお客様の複数拠点分納や年間発注のご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 印刷会社を変えると、前と同じ色で刷り上がりますか?
A. 同じデータでも、印刷機や用紙、インキの管理が会社ごとに異なるため、色の再現には多少の差が出るのが一般的です。気になる場合は、前回の刷り見本を現物で渡し、「この濃度に寄せてほしい」と具体的に伝えると調整しやすくなります。写真や社名ロゴの色が重要なら、本紙校正や色校正の可否と費用(エリア・仕様・時期により変動する目安)を事前に確認しておくと安心です。
Q. デザインの元データを前の印刷会社が持っている場合はどうすればいいですか?
A. まず、編集可能な元データ(IllustratorやInDesignなどの作業データ)を返却・提供してもらえるかを確認します。制作費の扱いによっては提供されないこともあるため、その場合は新しい発注先での再作成費を含めて総額で比較してください。版下を作り直す前提なら、単価差だけで判断すると結果的に割高になることがあります。
Q. 発注先を変えると印刷代は本当に安くなりますか?配布の反響も変わりますか?
A. 単価は枚数・用紙・加工・納期・発注時期で変動するため、同条件で見積りを揃えて比べた上での目安として捉えてください。安くなる場合も、入稿形式の制約や納期の長さなど別の条件とのトレードオフになっていることがあります。なお反響率は印刷会社よりも、配布エリアの選び方・配布方法・内容や時期の影響が大きく、印刷の発注先を変えただけで反響が上がると断定することはできません。


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