ポスティングの現場でよく聞かれるのが「オートロックのマンションが増えて、投函できる部屋がどんどん減っている」という声です。この実感は、データでも裏付けられています。
この記事では、総務省統計局が2024年9月に公表した「令和5年住宅・土地統計調査」の結果をもとに、日本の共同住宅(マンション・アパート)に占めるオートロック式の割合を全国・都道府県別に整理しました。配布計画やエリア選定の基礎データとしてご活用ください。
この記事の要点
- 全国の住宅に占める共同住宅の割合は44.9%で過去最高(1958年は5.6%)。
- 共同住宅のうち、オートロック式の割合は44.2%(2008年は30.2%)。15年間で14ポイント上昇しました。
- 都道府県別では福岡県55.5%・東京都54.5%・京都府51.8%が上位。都市部ほどオートロック化が進んでいます。
- 2021〜2023年に建てられた共同住宅は74.0%がオートロック式。新しい建物ほど比率が高く、今後もこの割合は上昇していくとみられます。
集計の方法と出典
本記事の数値は、以下の公表データをもとにしています。
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計」(2024年9月25日公表)
- 統計局統計調査部国勢統計課「統計Today No.202 我が国の共同住宅の移り変わり」
調査は2023年10月1日時点のもので、全国の住宅を対象にした確報値です。数値の抜粋・整理は当社(SHIROTSUME GRASS株式会社)で行いました。
共同住宅は過去最高の44.9%、その半数近くがオートロック
まず前提として、日本の住宅そのものに占める共同住宅(マンション・アパート)の割合を確認します。
| 年 | 共同住宅数 | 住宅全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 1958年 | 97万2千戸 | 5.6% |
| 1988年 | — | 30.5% |
| 2008年 | — | 41.7% |
| 2018年 | — | 43.6% |
| 2023年 | 2,496万8千戸 | 44.9%(過去最高) |
1958年にはわずか5.6%だった共同住宅の割合は、65年間一貫して上昇を続け、いまや住宅の2軒に1軒近くが共同住宅という水準です。ポスティングを行うエリアのうち、戸建てより先にマンション・アパートへの対応力が問われる場面が増えているのは、この構造変化が背景にあります。
オートロック式の割合は44.2%、15年で14ポイント上昇
次に、共同住宅のうち建物内の共用玄関がオートロック式かどうかを見ていきます。総務省の調査は2008年からこの項目を集計しています。
| 年 | オートロック式 | オートロック式ではない | オートロック式の割合 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 541万7千戸 | 1,252万4千戸 | 30.2% |
| 2013年 | 694万戸 | 1,238万4千戸 | 35.9% |
| 2018年 | 786万2千戸 | 1,256万6千戸 | 38.5% |
| 2023年 | 952万9千戸 | 1,203万9千戸 | 44.2% |
オートロックではない共同住宅の戸数は2008年以降ほぼ横ばいで推移している一方、オートロック式は一貫して増加を続け、15年間で41.9%も戸数が増えました。共同住宅全体に占める割合も30.2%から44.2%へと14.0ポイント上昇しています。「最近、投函できないマンションが増えた」という配布現場の実感は、この数字とほぼ一致します。
都道府県別:都市部ほどオートロック率が高い
都道府県別にオートロック式の割合を見ると、地域差がはっきり出ます。総務省の公表資料で数値が明記されている上位エリアは次のとおりです。
| 順位 | 都道府県 | オートロック式の割合(2023年) | 2008年からの上昇幅 |
|---|---|---|---|
| 1 | 福岡県 | 55.5% | +14.4pt |
| 2 | 東京都 | 54.5% | — |
| 3 | 京都府 | 51.8% | — |
| 4 | 大阪府 | 49.8% | — |
| 5 | 北海道 | 49.1% | — |
| 6 | 神奈川県 | 48.5% | — |
全国では13都道府県がオートロック率40%を超え、うち3都府県は50%を超えています。福岡県は2008年比で+14.4ポイントと上昇幅も全国最大で、都市部を中心にオートロック化が急速に進んでいることが分かります。エリアを選定する際は、この地域差を踏まえて配布方法を組み立てる必要があります。
新しい建物ほどオートロック率が高い=今後も上昇し続ける
もう一つ重要なのが、建築時期別のデータです。新しく建てられた共同住宅ほど、オートロック式である割合が高くなっています。
| 建築時期 | オートロック式の割合 |
|---|---|
| 1970年以前 | 6.6% |
| 1991〜2000年 | 46.4% |
| 2006〜2010年 | 67.2% |
| 2016〜2020年 | 67.6% |
| 2021〜2023年9月 | 74.0% |
2021年以降に建てられた共同住宅は、4棟に3棟がオートロック式という水準です。また、階数が高いほどオートロック率も高く、15階建以上の共同住宅では2023年時点で92.5%がオートロック式になっています。新築マンションの供給が続く限り、この割合は今後も上昇していくと考えられます。
このデータを配布計画にどう使うか
ここまでの数字からいえるのは、「オートロック対応力は、これからのポスティングにとって選択肢ではなく必須の実務」だということです。特に都市部でのエリア選定では、次の3点を押さえておくと計画が立てやすくなります。
1. エリアによってオートロック密度が大きく違う
福岡・東京・京都・大阪のようにオートロック率が50%前後のエリアと、全国平均44.2%を下回るエリアでは、必要な対応策の比重が変わります。都市部で配布数を確保するには、オートロック物件への投函可否確認や管理会社との調整力が、成果を左右する要素になります。
2. 「投函できない」で終わらせない対処の選択肢がある
オートロック式だからといって、必ずしも投函が不可能というわけではありません。実務上は主に次のような対応があります。
- 管理会社・管理組合への事前許可申請:チラシ配布の許可を得たうえで、エントランス内の集合ポストまで投函する方法。
- 宅配ボックス・集合ポストの投函可否の個別確認:物件によって規約が異なるため、事前確認が必須です。
- 投函禁止表示のある物件のリスト化:配布時に無用なトラブルを避けるため、エリアごとに投函可否を記録・共有します。
どの対応も、思いつきではなくエリアごとの実態を把握したうえでの計画が前提になります。
3. 配布実績を「見える化」できるかが信頼の分かれ目
オートロック物件が増えるほど、「本当に投函されたのか」を依頼主が確認しにくくなります。GPSでの配布記録や完了報告の仕組みがある業者かどうかは、オートロック比率が高いエリアで依頼する際の重要な判断材料になります。
ポスティングくんでは、配布エリアの選定からオートロック物件への対応、GPSによる配布報告まで一貫して対応しています。エリアの実情に合わせた配布計画についてご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。
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出典:株式会社ポスティングくん「オートロック共同住宅は44.2%|ポスティングが入れない物件の実態と対処法」 https://postingkun.com/autolock-mansion-posting-data-2023/
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