折込とポスティングの到達範囲・エリア精度・単価構造の3点を自社商圏に当てはめて判断します。全面切替ではなく配分の見直しから始め、テスト配布を経て本格移行する進め方が実務的です。
この記事でわかること
- 新聞購読世帯の変化で折込の到達が読みにくくなる背景
- 到達範囲・エリア精度・単価構造で両媒体を比較する視点
- 折込に残る信頼感や配布日指定などの利点も公平に整理
- 切替検討が始まる典型的なきっかけと社内説明の考え方
長年、折込チラシを販促の柱にしてきた小売・チェーンの販促担当者の方から、「以前と同じ枚数を入れているのに、反応が読みにくくなった」「若い層に届いている実感がない」といった相談が増えています。背景にあるのは、新聞購読世帯の長期的な減少という構造変化です。総務省の家計調査や各種公的統計でも、新聞への支出額・購読世帯は長期的に減少傾向にあることが確認できます。これは特定の媒体の良し悪しではなく、情報の受け取り方そのものが変わった結果です。
とはいえ「折込をやめてポスティングに全面切替すべきか」と聞かれれば、答えは商圏と業種によって異なるというのが実務上の結論です。重要なのは、折込とポスティングの到達範囲・エリア精度・単価構造の違いを正しく理解し、自社の商圏データに当てはめて判断すること。この記事では、法人担当者が社内稟議でも説明できるレベルで、切替の判断基準、枚数の換算の考え方、テスト配布から本格移行までの手順を具体的に整理します。
なぜ今「折込からポスティングへの切替」が検討されるのか
新聞折込は長年、小売・チェーンの販促の中心にありました。朝刊と一緒に届き、エリア単位でまとまった部数を手配でき、発注も新聞販売店経由で完結する。運用が確立されているからこそ、毎週・毎月のルーティンとして続けてきた企業は少なくありません。それでも近年、本部販促や店舗開発の担当者から「折込の枚数をポスティングに振り替えるべきか」という相談が増えています。背景にあるのは、媒体の優劣ではなく「自社商圏で、いま何世帯に届いているのか」が見えにくくなっていることです。
折込は「新聞購読世帯にしか届かない」という構造
総務省の家計調査などの公的統計では、一世帯あたりの新聞に関する支出が長期的に減少傾向にあることが確認できます。確定的な購読率を断定することはできませんが、少なくとも購読世帯の構成は地域差を伴いながら変化してきていると考えるのが自然です。
ここで重要なのは、折込が「新聞を購読している世帯のポストにだけ届く」媒体だという構造的特性です。折込は配布エリア(販売店の配達エリア)単位で部数を押さえますが、その部数は購読世帯数に連動します。
- 同じ「3万枚」を発注しても、商圏内の購読世帯構成が変われば実際に到達する世帯の数と属性が変わる
- 単身世帯・集合住宅が多いエリアほど、折込では届きにくい層が生まれやすい
- 新築マンションや新興住宅地など、世帯が新しく増えたエリアほど到達の読みが難しい
という点です。枚数という「出し手側の数字」は変わっていないのに、到達という「受け手側の実態」が静かに変化していく。これが反応の鈍化として現れるわけです。ポスティングと新聞折込の広告費推移を統計から判断する方法のように、公開データで傾向を押さえてから社内議論に入ると、感覚論になりにくくなります。
折込に残る利点も公平に見る
一方で、折込には現在も明確な強みがあります。切替を検討する前に、この点を社内で共有しておくとフェアな判断ができます。
- 媒体への信頼感:新聞と一緒に届くことによる安心感・信頼感を重視する層が一定数いる
- 到達タイミングの確実性:朝刊と同時に、指定日の朝に届く。特売日や週末セールの訴求と相性がよい
- 発注の手軽さ:販売店単位で部数を押さえるだけで完結し、社内の手間が小さい
- 同梱物としての一覧性:複数のチラシと一緒に見比べられる環境が、価格訴求業態では有利に働く場合がある
つまり論点は「折込が悪い」ではなく、自社商圏で到達が十分かを測り直すタイミングかどうかです。全面切替ではなく、折込とポスティングの配分を見直すという発想が実務的です。
小売・チェーンで検討が始まる典型的なきっかけ
- 新店オープン:まだ認知ゼロの商圏で、購読世帯だけに届く手段では告知量が足りないと判断されるケース
- 既存店のチラシ反応鈍化:同じ枚数・同じ内容なのにクーポン回収率や来店数が前年を下回り続けている
- 販促費の見直し:予算削減の指示が出た際に、費用対効果の説明責任が求められ、媒体ごとの到達根拠を問われた
- 客層のシニア層偏重:レジデータやアプリ会員の年齢構成を見ると若年・ファミリー層が薄く、「届いていない層」への接点を作りたい
- 商圏の世帯変化:マンション建設や区画整理で新しい世帯が増えたが、折込部数が増えた実感がない
いずれも共通するのは、「枚数」ではなく「到達世帯」で販促を再設計したいという課題意識です。ポスティングは購読の有無に関係なく、エリア・住宅種別を指定して配布できるため、この課題に対する選択肢になります。次章以降で、到達範囲・エリア精度・単価構造の違いから、具体的な判断基準を整理していきます。
折込からポスティングへ、次の一歩は?
3つの質問に答えると、切替検討に合った進め方がわかります(約30秒)
質問 1 / 3
切替の検討はどの段階ですか
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
配布エリアと枚数は決まっている?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
配布はどう進める予定ですか
当てはまる方を選んでください
診断結果:配布費用の目安を出して比べるのがおすすめです
まだ比較の段階なら、チラシのサイズと配布エリア、枚数の条件から配布費用の目安を確認するところから始めましょう。現在の折込部数と商圏の町丁目別世帯数を並べて棚卸しすると、到達世帯の視点で媒体を比べやすくなります。社内説明の材料としても整理しやすく、テスト配布の設計にもつなげられます。
診断結果:エリアと枚数を伝えて配布プランの相談がおすすめです
配布したい町丁目と枚数の見込みが立っているなら、その条件を伝えて具体的な見積りと配布プランを相談しましょう。軒並み配布・集合住宅集中・エリア指定といった方法の選び分けや、店舗間のエリア重複の調整、配布報告の形式まで含めて設計できます。折込との配分を見直しながら、継続配布の計画も立てやすくなります。
折込とポスティングの違いを「到達範囲・エリア精度・単価構造」で整理する
折込とポスティングは「紙のチラシを家庭に届ける」という点では同じですが、届く相手・絞り込める単位・コストの積み上がり方がまったく異なります。切替の判断は感覚ではなく、この3つの観点を分解して自社商圏に当てはめることから始めるのが実務的です。
(1) 到達範囲:購読世帯か、全戸か
- 新聞折込は、新聞を購読している世帯が対象です。購読層は相対的に年齢層が高く持ち家比率も高い傾向があるため、シニア向け商材との相性は依然として良い一方、若年層・単身世帯・集合住宅居住者には届きにくくなります。
- ポスティングは購読の有無に関係なく、戸建・集合住宅のポストに直接投函できます。新聞を取っていない層にアプローチできることが最大の違いです。
- ただしポスティングも100%全戸に届くわけではありません。「チラシお断り」表示のある住戸、管理規約で投函を禁止しているマンション、オートロックや集合ポストが施錠されている物件などは配布対象から除外します。エリアによっては配布可能世帯が母数の1〜2割程度減ることもあり、枚数設計時に見込んでおく必要があります。除外ルールの整備は投函禁止表示と除外運用として社内基準化しておくと安全です。
(2) エリア精度:販売店単位か、町丁目単位か
- 折込は新聞販売店の配達エリアが最小単位になりやすく、店舗から半径2kmだけ、この町丁目だけ、といった細かい切り方が難しいのが実情です。結果として商圏外の世帯にも配られ、無駄打ちが発生します。
- ポスティングは町丁目単位、さらに「戸建のみ」「集合住宅のみ」といった属性単位まで絞り込めます。店舗から半径○km、徒歩○分圏といった商圏設計と素直に噛み合うのが強みです。
- 多店舗チェーンの場合、店舗間のエリア重複を避けながら担当商圏を割り振れるため、同じ世帯に複数店のチラシが入る事態も防げます。
- 配布後はGPSによる配布報告で、どの地域をいつ回ったかを地図で確認できます。折込では「販売店に渡した部数」までしか追えませんが、ポスティングは到達の実態を可視化でき、社内報告や次回のエリア調整にそのまま使えます。
(3) 単価構造:どこにコストが乗るか
- 折込は「印刷費+折込手数料(1枚あたり)」が基本構造です。手数料はサイズや地域で変わり、部数は販売店の購読部数に縛られます。
- ポスティングは「印刷費+配布単価(1枚あたり)」で、配布単価はエリア特性(都市部か郊外か、戸建中心か集合住宅中心か)・配布方法(軒並み/集合住宅集中/エリア指定)・枚数・配布時期によって変動する目安です。固定の相場があるわけではないため、必ず自社の対象エリアで見積を取って比較してください。
- 比較する際は単純な1枚単価ではなく、「商圏内の世帯に1枚届けるのにいくらかかったか」で見るのが要点です。折込で商圏外に3割配られているなら、実質単価はその分跳ね上がります。
- デザイン・印刷・配布をまとめて依頼できれば工程間のロスが減り、枚数がまとまる場合は配布単価の調整余地も生まれます。
この3観点で現状の折込実績を棚卸しすると、「到達はしているが商圏外が多い」「購読率が下がり届く母数自体が減っている」といった具体的な論点が見えてきます。次章では、それを判断基準として整理していきます。
切替を判断する5つのチェックポイント(法人・チェーン向け)
「折込をやめてポスティングに切替えるべきか」は、感覚ではなく判断基準に落とし込むと稟議が通りやすくなります。ここでは法人・チェーン担当者が自社商圏を評価するための5項目を整理します。各項目を店舗ごとにスコア化し、切替優先度の高い店舗から着手するのが現実的な進め方です。
(1) 商圏の住宅構成を確認する
最初に見るべきは、商圏内の集合住宅比率です。集合住宅が多いエリアは新聞購読率が相対的に低く、折込では到達しにくい世帯が増えます。一方、戸建中心でシニア層の居住が多いエリアでは、折込の有効性が残っているケースもあります。国勢調査の住宅種別データや自治体の統計、現地踏査での建物構成の確認を組み合わせ、「集合住宅中心」「戸建中心」「混在」の3分類で店舗を仕分けると判断しやすくなります。
(2) ターゲット年齢層との相性
若年層・子育て世帯を狙う業種(学習塾、フィットネス、飲食、美容など)は、折込だけでは接点を作りにくい傾向があります。逆に、年齢層が高い顧客が主力の業種では折込の反応が残っていることもあるため、既存顧客データの年齢分布を確認してから判断します。顧客名簿の年代構成と商圏の人口構成を重ねると、「届けたい層に届いているか」を定量的に説明できます。
(3) 商圏の広さと必要なエリア精度
半径1〜2km程度の狭商圏で勝負する飲食店・治療院・学習塾は、丁目単位でエリアを絞れるポスティングの適性が高い業種です。無駄打ちを減らせる分、単価が高くても到達効率で逆転しやすくなります。一方、広域から集客する大型小売やチェーンは、全面切替よりもエリア別の枚数配分を設計したうえでの併用が現実的です。
(4) 配布タイミングの自由度
折込は朝刊に連動するため、配布日が新聞の発行日程に縛られます。ポスティングは土日の前日や特売初日の前日など、販促カレンダーに合わせた任意の日程を組みやすいのが利点です。週末来店型の業態、イベント・セール連動型の販促では、このタイミング設計の自由度が売上に直結します。逆に「朝刊と一緒に見てもらう」ことが効いている商材なら、その価値も考慮に入れます。
(5) 効果測定の体制があるか
切替の成否は、検証できる仕組みの有無で決まります。クーポン回収、QRコードの読取数、来店時アンケート、電話問い合わせの経路記録など、媒体別に反響を切り分ける仕組みを事前に用意してください。測定体制がないまま切替えると「なんとなく反応が落ちた」で議論が止まり、社内の合意形成が難しくなります。
全面切替か併用か:段階移行の考え方
いきなり折込を全廃する必要はありません。まずは折込7:ポスティング3から始め、反響単価(1件あたり獲得コスト)を比較しながら、四半期ごとに比率を見直す進め方が安全です。移行期は配布枚数の総量を大きく変えず、媒体比率だけを動かすと比較がしやすくなります。
また、切替と同時に社内で決めておきたいのが運用ルールです。クレームの一次受付窓口(店舗か本部か)、業者への連絡経路、投函お断り表示のある住戸を除外する方針の3点は、配布開始前に文書化しておきます。配布エリア・日時・報告形式を明確にしておけば、問い合わせが来ても事実ベースで即応でき、現場の負担を抑えられます。
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枚数はどう換算する? 折込部数からポスティング枚数を設計する考え方
切替の検討で最初につまずくのが「今まで折込を2万部入れていたが、ポスティングなら何枚撒けばいいのか」という換算の問題です。結論から言うと、折込部数をそのままポスティング枚数に置き換えると到達世帯数は減ります。折込部数は、そのエリアで新聞を購読している世帯数にほぼ一致する数字です。一方ポスティングは購読の有無に関係なく投函できるため、同じ「到達世帯数」を狙うなら、理屈のうえでは折込部数より多い枚数が必要になります。
一律の換算係数は存在しない
ここで注意したいのが、「折込部数×◯倍」といった全国共通の換算係数は存在しないという点です。購読世帯の割合は都市部と郊外、戸建中心の地域と集合住宅中心の地域、年齢構成などで大きく異なります。同じ市内でも町丁目単位で差が出ることは珍しくありません。根拠のない係数で枚数を決めると、予算も効果検証も狂います。必要なのは係数ではなく、自社商圏の世帯数データから積み上げる設計手順です。
折込部数からポスティング枚数を設計する4ステップ
- 商圏の町丁目別世帯数を把握する/国勢調査や自治体が公開する住民基本台帳の世帯数統計を使い、店舗から半径◯km、あるいは来店実績のある町丁目をリスト化し、それぞれの世帯数を集計します。ここが設計の土台になります。
- 現在の折込部数と突き合わせる/同じ町丁目で折込を何部入れていたかを販売店の配布部数表などで確認し、世帯数と比較します。差分が「これまで折込では届いていなかった世帯数」の概算になります。
- ギャップ分を優先配布エリアに設定する/未到達世帯の比率が高い町丁目ほど、ポスティングで新規接点を作れる余地が大きいエリアです。来店実績や客単価のデータと重ね、優先順位をつけます。
- 予算から「深く狭く」か「浅く広く」かを決める/予算が限られる場合、商圏全域を1回薄く撒くより、反響が見込める近距離帯に絞って複数回配布するほうが設計として扱いやすいケースがあります。逆に新規出店の認知獲得なら広く1回という判断もあり得ます。目的で切り分けてください。
配布方法の選び分けも枚数設計に直結する
- 軒並み配布/指定エリア内の投函可能な住戸へ原則すべて投函。到達世帯数を最大化したいとき、折込の代替として最も近い考え方です。
- 集合住宅集中/マンション・アパートに絞って配布。短時間で枚数をこなせるため、同じ予算でも配布効率が上がりやすい一方、戸建層にはリーチしません。
- エリア指定(町丁目・丁目単位)/来店データのある町丁目だけを指定。チェーンの店舗間でエリア重複を防ぐ調整を行う際にも有効です。
また、同じエリアへ時期をずらして複数回配布する「リピート配布」は、一般に認知の定着に寄与すると考えられています。1回で判断せず、同一エリアに2〜3回入れたうえで反響を比較すると、エリアの良し悪しを見極めやすくなります。
なお、配布単価や印刷費はエリア・枚数・配布方法・時期によって変動します。本記事で示す考え方はあくまで設計の目安であり、実際の枚数と費用は商圏データをもとに見積りで確認してください。GPSによる配布報告を取得しておけば、どの町丁目に何枚入ったかが記録として残り、次回の枚数配分を数字で見直せます。
テスト配布から本格移行までの進め方と効果検証の設計
折込からポスティングへの切替は、全店一斉に切り替えるのではなく「テスト配布→検証→段階移行」の順で進めるのが実務上もっとも失敗が少ない方法です。判断材料を自社のデータで持てるため、社内説明や稟議も通しやすくなります。以下の6ステップで設計してください。
ステップ1:検証エリアを2〜3つ選ぶ
- 既存店の商圏のうち、住宅構成が異なるエリア(戸建て中心/集合住宅中心/混在)を2〜3つ選びます。
- 来店実績の多い主力エリアと、取りこぼしが疑われる周辺エリアを必ず1つずつ入れると、折込では届いていなかった層の有無が見えます。
- 1エリアあたりの規模は数千〜1万枚程度を目安にすると、結果のブレが小さくなります。
ステップ2:比較条件を固定する
検証で最も多い失敗は、折込とポスティングで紙面やオファーが違ってしまうことです。同一デザイン・同一オファー・同一時期を原則とし、折込エリアとポスティングエリアを並走させて比較します。チラシサイズや紙質も揃え、違いが「配布手段」だけになるよう設計してください。価格訴求のタイミング(特売日・キャンペーン期間)がずれると比較が成立しないため、販促カレンダーと合わせて日程を押さえます。
ステップ3:計測方法を決めてから配る
- クーポン持参:折込用とポスティング用で券面の記号・色を変える
- 専用QRコード/LP:エリア別にURLを分け、流入数と予約数を取得
- 電話番号の分離:問い合わせ経路を自動で判別できる
- レジ・受付でのヒアリング:「何で当店を知りましたか」を定型で聞き、日報に残す
計測の仕組みは配布前に決め、スタッフへの周知まで済ませておくことが前提です。配り終えてから測り方を考えると、ほぼ検証になりません。
ステップ4:最低2〜3回配って判断する
単発の1回で結論を出すのは危険です。天候、競合の同時期チラシ、季節要因で反響は大きく振れます。同一エリアに2〜3回、2〜4週間間隔で配布し、回を重ねたときの反響推移まで見て判断します。ポスティングは認知の積み上げで効いてくる面があるため、2回目以降に数字が伸びるケースも珍しくありません。
ステップ5:反響率だけで判断しない
反響率は業種・オファー・商圏によって大きく変わるため、あくまで目安として扱ってください。社内比較では次の3指標を並べるのが実務的です。
- 反響率:配布枚数に対する来店・問い合わせ件数
- CPA(1件獲得コスト):配布費用÷獲得件数。折込とポスティングを同じ土俵で比べられる
- 来店単価×来店数=売上貢献額:件数が少なくても単価が高ければ勝ちになる業種がある
この3点を揃えると、「安いから切り替える」ではなく「獲得効率が高いから切り替える」という説明ができます。配布報告を社内共有する方法も合わせて整えておくと、検証結果の信頼性が高まります。
ステップ6:勝ちパターンのエリアから比率を移す
検証でCPAが改善したエリアから順に、折込比率を落としてポスティング比率を上げます。いきなり0対100にせず、7対3→5対5→3対7と段階的に動かし、各段階で数字を確認するのが安全です。
この段階移行を支えるのが配布実績の記録です。GPSによる配布報告があれば、どのエリアに、いつ、何枚投函したかが客観的な記録として残るため、「本当に配られたのか」という前提が揺らぎません。前提が確かでなければ、反響の良し悪しが配布手段の差なのか未配の差なのか判別できず、検証そのものが無駄になります。チェーン本部にとっては、各店舗の配布実績を統一フォーマットで集約でき、店舗間のエリア別成績を横並びで比較できる点も大きな利点です。次期の予算配分や出店計画の判断材料としても、そのまま活用できます。
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切替時に起こりがちなトラブルと社内運用の整え方
折込からポスティングへ切り替えると、配布のコントロール権が自社側に移る一方で、折込では発生しなかった種類の実務負担が生じます。事前に想定し、社内ルールとして固めておけば、ほとんどは予防可能です。ここでは法人・チェーンで実際に相談の多い5つの論点を整理します。
1. クレーム対応の窓口とフローを先に決める
最も多いのが投函に関する苦情です。「チラシお断り」の表示がある集合ポストや戸建て、管理規約で投函を禁止しているマンションは配布対象から除外するのが原則で、発注時に投函禁止表示と除外リストの運用をどう管理するかを確認しておきます。加えて、同一世帯への過剰投函(同月内に同じチラシが複数回入る等)も苦情の原因になるため、配布間隔と重複エリアを本部側で把握しておく必要があります。
- 一次窓口を「店舗」にするか「本部」にするか明文化する
- 受付時に聞く項目(住所・投函日・チラシ種別・表示の有無)をフォーマット化
- 業者への連絡期限と、除外リストへの反映確認までを1本のフローにする
- 再発時のエスカレーション先(本部販促責任者)を決めておく
2. 配布品質のばらつきは「確認手段」で担保する
ポスティングは人の手による作業のため、未配布や配布漏れが起こりうる前提で設計します。重要なのは特定の業者を疑うことではなく、実配布を客観的に確認できる手段を持つことです。GPSログによる配布軌跡、配布日時・枚数・エリアを記載した配布報告書、必要に応じた現地確認など、検証方法を契約時に取り決めておくと、社内報告でも説得力が出ます。未配布が判明した場合の再配布・返金の扱いも、事前合意事項に含めておきましょう。
3. 印刷仕様は折込用のまま流用しない
折込はB4・B3など規定サイズと薄手紙が中心ですが、ポスティングではポストに投函しやすく、雨でも傷みにくい仕様が適します。
- サイズはA4を基本に。二つ折りや圧着ハガキ型も検討する
- 紙厚は薄すぎると折れ・濡れで印象が落ちるため、90kg前後以上を目安に
- 梅雨・冬季は防水袋(OPP)封入の要否を検討する
- ポストから取り出した瞬間に業種と訴求が分かる面を表に設計する
4. スケジュールは折込より前倒しで組む
折込は新聞販売店への搬入日が明確ですが、ポスティングは配布に数日〜2週間程度かかるのが一般的です。チラシの有効期限がある販促(セール・イベント告知)では、配布完了日から逆算した入稿計画が必要になります。年末年始、新生活シーズン(2〜4月)、夏季セール期は配布依頼が集中しやすいため、繁忙期は通常より早めの枠確保を前提にしてください。
5. 社内説明と役割分担を整える
折込費として計上していた販促費の科目変更、効果報告フォーマットの統一も切替時の実務です。店舗ごとにバラバラの様式で報告すると比較ができないため、配布日・エリア・枚数・単価・反響件数を共通項目にそろえます。エリア選定は商圏を知る店舗、発注と価格交渉は本部といった役割分担を決めておくと、重複配布や予算超過を防げます。デザイン・印刷・配布をワンストップで依頼できる体制にすると、入稿調整の往復が減り、工程管理の手間と納期リスクを抑えやすくなります(費用はエリア・枚数・時期により変動するため、あくまで目安として見積で確認してください)。
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まとめ:自社商圏のデータで判断し、小さく試して段階的に移行する
新聞折込からポスティングへの切替は、「どちらが優れているか」という優劣の問題ではありません。両者は到達構造がそもそも違う媒体です。折込は新聞購読世帯という既存の配達網に乗せる手法で、短納期・広域一斉という強みがある一方、購読率の低下により若年層や単身世帯に届きにくくなっています。ポスティングは購読の有無に関係なく世帯単位で届けられ、丁目単位・集合住宅限定といったエリア精度の細かさが武器になります。自社の商圏がどちらの構造に合っているかで判断するのが出発点です。
判断に使う4つの軸をもう一度
- 商圏の住宅構成:戸建て中心か、集合住宅が多いか。集合住宅比率が高いほどポスティング優位になりやすい
- ターゲット年齢層:シニア層中心なら折込の到達も残る。30〜40代ファミリーや単身層が主なら到達の穴が大きい
- 商圏の広さ:半径1〜2kmの徒歩・自転車商圏ならエリア精度の高いポスティング、広域集客型なら併用も選択肢
- 測定体制:配布ごとの反響を記録・比較できる社内の仕組みがあるか。測れない切替は判断材料が残らない
枚数は「折込部数と同数」で考えない
切替時に最も多い失敗が、折込部数をそのままポスティング枚数に置き換えることです。折込部数は購読世帯数、ポスティングは配布可能世帯数であり、母数が異なります。対象エリアの総世帯数から投函禁止表示などの除外分を差し引いた「配布可能世帯数」をベースに設計し、距離帯ごとに濃淡をつけて配分するのが実務的です。チェーンであればエリア別の枚数配分の考え方を本部側で統一しておくと、店舗間のばらつきを抑えられます。
いきなり全面切替しない
- 反響が読みやすい1〜3店舗でテスト配布を実施する
- 同一クリエイティブ・同一時期で折込との比較条件を揃える
- 来店時のヒアリングやクーポン番号などで流入経路を分けて記録する
- 2〜3回の配布で傾向を見てから、エリア単位・店舗単位で段階移行する
なお、費用も反響率もあくまで目安であり、エリア・枚数・時期・業種・配布方法によって変動します。1回の結果で結論を出さず、複数回のデータで判断してください。
ポスティングくんができること
株式会社ポスティングくんは全国対応で、数千枚の小ロットから数万枚規模の大量配布まで対応しています。GPSによる配布報告で「どこをいつ回ったか」を可視化できるため、折込からの切替時に社内へ説明する材料としてもご活用いただけます。料金は明朗会計で、見積り後の追加料金は発生しません。軒並み配布・集合住宅集中・エリア指定など、商圏構成に合わせた配布方法をお選びいただけます。
商圏地図をもとにした無料エリア査定・法人向けお見積り・テスト配布のご相談を受け付けています。お問い合わせの際に以下をお知らせいただくと、より具体的なご提案が可能です。
- 店舗・事業所の所在地(複数拠点の場合はすべて)
- 現在の新聞折込部数と実施頻度
- 想定予算(年間または1回あたり)
- 配布を希望する時期・キャンペーン日程
折込からの切替をご検討中の法人・チェーン担当者さまは、まずは現状の折込部数と商圏エリアをお知らせください。無料エリア査定と法人向けお見積りを無料で承ります。お気軽にお問い合わせください。
ポスティングを依頼する前に
よくある質問(FAQ)

