配布報告書は作業完了連絡ではなく、投下コストの根拠と次回設計の一次データとして扱うのが基本です。受領当日に発注内容と照合し、GPSログ・配布枚数・残枚数・クレーム記録をセットで確認して社内共有すると、稟議や効果検証に転用しやすくなります。
この記事でわかること
- 配布日・エリア・枚数・方式など報告書の主な項目が何を証明するか
- 受領時に照合すべき発注内容との突合や残部処理の確認ポイント
- GPSログで分かること・分からないことと、軌跡が途切れる典型的な理由
- 報告精度の限界を踏まえた上長への説明の言い回しと法人運用の姿勢
チラシのポスティングを実施したあと、上長や本部から必ず聞かれるのが「結局、どこに何枚配ったのか」「本当に配られたのか」「次はいくら予算を取るのか」という3点です。現場で手配した担当者にとっては当たり前の情報でも、決裁者にとっては見えない部分が多く、報告の仕方ひとつで「次も任せてよい施策」になるか「効果が分からない施策」になるかが分かれます。とくに複数店舗・複数拠点を抱える法人では、拠点ごとにバラバラの形式で報告が上がり、全社で比較できないという悩みも少なくありません。
この記事では、ポスティングの配布報告書に通常どのような項目が載るのかを整理したうえで、それを社内共有・稟議・効果検証の資料へどう転用するかを実務ベースで解説します。回次比較のまとめ方や予算申請時の根拠としての使い方、そして正直に押さえておくべき「報告精度の限界」まで触れます。配布報告を単なる完了連絡で終わらせず、次の販促判断に使える社内資産にしていきましょう。
ポスティングの配布報告書に載る基本項目と、その意味
ポスティングの配布報告書は、単なる「作業完了のお知らせ」ではありません。法人で社内共有する前提に立つと、報告書は投下したコストの根拠であり、次回の配布設計を決めるための一次データです。まずはどの項目が何を証明しているのかを押さえておくと、上長や本部への説明が一気に楽になります。
報告書に載る主な項目と、その証明内容
- 配布日・配布期間…いつ市場に出たかの記録。来店数や問い合わせ数の増減と突き合わせる際の基準日になります。開始日と完了日の両方を押さえると、反響の立ち上がりと減衰を読み取れます。
- 配布エリア(市区町村・町丁目単位)…ターゲット商圏を実際にカバーできたかの裏付け。町丁目まで記載があれば、次回の重点エリアと除外エリアを判断できます。
- 配布枚数…投下コストの根拠そのもの。枚数×単価が費用になり、反響数で割れば反響単価(CPR)を算出できます。
- 配布方式…軒並み配布/集合住宅集中/戸建て限定/エリア指定など。ターゲット設計の妥当性を示す項目で、業種と商材に方式が合っていたかの検証材料になります。
- 配布員数・稼働日数…進行スピードの目安。「何人で何日かけたか」が分かると、次回の納期設計やセール日程との逆算がしやすくなります。
- GPSログ(配布ルートの記録)…実施そのものの裏付け。地図上の軌跡が残ることで「配ったはず」から「配った記録がある」へ変わり、社内でも説明責任を果たしやすくなります。
- 残部・未配布数…指定枚数に満たなかった場合の差分。返却・保管・次回繰越のどれで処理したかまで確認しておきます。
- 特記事項…天候、道路工事、オートロックや投函お断り表示の状況など。数字に表れない配布環境の差を説明する材料になります。
受領時にチェックすべきポイント
- 発注内容との突合…発注書の枚数・エリア・方式・希望納期と報告書の実績が一致しているかを、まず1対1で照合します。
- エリアの過不足…想定していた町丁目が抜けていないか、逆に商圏外へ広がっていないかを地図で確認します。抜けがあれば次回の補填対象として記録します。
- 残部の処理方法…未配布分をどう扱ったか(返却/廃棄/次回繰越)を明記してもらい、費用計上との整合を取ります。
- GPSログとエリア記載の一致…軌跡が指定エリア内に収まっているか、極端な空白地帯がないかをざっと見ます。
- 特記事項の原因分け…未配布の理由が天候なのか、お断り表示への配慮なのかで、次回の枚数見積もりの前提が変わります。
これらの項目は、受け取った時点で意味づけしておかないとそのまま死蔵されます。ファイルを保存して終わりにせず、受領当日に上記の照合を済ませ、気づいた点を一行メモで残す運用にしておくと、後の稟議や効果検証で参照しやすくなります。項目ごとの詳細な見方は配布報告書のサンプル項目一覧も参考になります。なお、報告書の様式は会社ごとに差があるため、発注時に「どの項目が報告されるか」を事前に確認しておくこと自体が、社内共有の第一歩になります。
ポスティングの進め方、次の一手は?
3問に答えるだけで、社内共有と次回配布に向けた進め方がわかります(約30秒)
質問 1 / 3
ポスティングの実施は今どの段階?
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
配布エリアと枚数の決まり方は?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
社内報告で今いちばん必要なのは?
当てはまる方を選んでください
診断結果:サイズ・エリア・枚数から費用の目安を比べるのがおすすめです
まずはチラシのサイズ、配りたいエリア、枚数といった条件を仮置きし、配布費用の目安を並べて比較するところから始めましょう。条件ごとの違いが見えると、稟議の前に社内で方向性をそろえやすくなります。あわせて、どの項目が配布報告書に載るのかを事前に確認しておくと、実施後の社内共有や効果検証へ転用しやすくなります。
診断結果:エリアと枚数を伝えて見積りと配布プランの相談がおすすめです
対象の町丁目と配布規模が見えているなら、エリアと枚数を伝えて、具体的な見積りと配布方式を含むプランを相談する段階です。発注時に、配布日・エリア・枚数・GPSログなど報告書へ載る項目を確認しておくと、受領後の突合や回次比較が進めやすくなります。稟議や効果検証に使える社内資料としても整理しやすくなります。
GPS配布報告の読み方と、社内で誤解されやすいポイント
GPS配布報告は、配布員が携帯する端末の位置情報を一定間隔で記録し、移動軌跡を地図上に重ねて可視化したものです。どの町丁目に入り、どの道路を通り、何時から何時まで稼働したかが後から確認できるため、「本当に配ったのか分からない」という発注側の不安を大きく減らします。ただし、この報告書は万能ではありません。読み方を誤ったまま社内に回すと、かえって上長の不信を招くことがあります。
GPSログが証明していること/していないこと
最初に押さえるべきは、GPSログは「その場所を通過・滞在した記録」であり、1軒1軒のポストへ投函した瞬間を個別に証明するものではない、という点です。ここを曖昧にしたまま「GPSがあるので全戸投函の証拠です」と説明すると、万一クレームが入ったときに社内で矛盾が生じます。報告書の位置づけは次のように整理しておくと安全です。
- 分かること:実施日時、稼働時間、回ったエリアの範囲とルート、作業の抜け漏れが疑われる空白地帯
- 分からないこと:各住戸への投函の有無、投函時の丁寧さ、お断り表示物件をどう判断したか
- 補完が必要な部分:配布員からの報告メモ、現地写真、残枚数の照合、配布証拠を残す確認手順
軌跡が「おかしく見える」ときの典型パターン
地図を初めて見る上長から「この部分だけ線が切れている」「同じ場所で止まっている」と指摘されることはよくあります。多くは不正ではなく、技術的・作業的な理由による挙動です。
- 軌跡の途切れ:高層ビルの谷間、地下駐車場、エレベーターホール、山間部など電波が届きにくい場所では測位が一時的に失われ、線が直線的に飛ぶことがあります。
- 点のように密集する表示:集合住宅集中配布では1棟の滞在時間が長く、移動距離が短いため、軌跡が広がらず点の集まりに見えます。戸数が多いほどこの傾向は強くなります。
- 同じ道を往復している:軒並み配布では道路の片側ずつ投函するため、往復のルートになるのが通常です。
- 一部エリアに線がない:空き地、工場、お断り表示の多い区画、配布不可のマンションなどが含まれている可能性があります。事前の配布可否調査の結果と突き合わせて確認します。
上長に説明するときの言い回し
社内説明では、過大な期待を持たせないことがむしろ信頼につながります。おすすめは次のような表現です。
- 「GPSログは投函の完全な証明ではなく、実施エリアと稼働実績の客観的な裏付けです」
- 「軌跡の途切れは電波環境による測位の欠落で、配布停止を意味するものではありません。該当区間は配布枚数と残枚数の照合で補っています」
- 「集合住宅集中配布のため、軌跡は面ではなく点で表示されます。投函実績は棟別の配布数で確認しています」
法人運用で持つべき姿勢
報告精度の限界を理解したうえで、GPSログ・配布枚数・残枚数・クレーム記録の4点をセットで確認するのが、継続発注する法人の現実的な運用です。「GPSがあるから安心」で思考を止めず、疑問点はその都度業者に質問し、回答を報告書に注記として残しておくと、次回以降の社内説明が格段に楽になります。限界を正直に共有できる担当者ほど、社内での報告の説得力は高まります。
社内共有のフォーマット化:誰が見ても3分で分かる報告書の作り方
配布会社から届いた報告書をそのままメールで転送するのは、社内共有としては不十分です。上長や本部が知りたいのは「何枚配ったか」ではなく「いくら使って、何が返ってきて、次はどうするか」。そこで、受け取った報告書は添付資料として残しつつ、社内向けには1枚のサマリーに再構成します。形式を固定しておけば、担当者が替わっても同じ粒度で比較できるようになります。
1枚サマリーは6ブロックで構成する
- 目的と仮説:「新規来店の獲得」「競合出店エリアの防衛」など目的を1行で。加えて「築古の戸建て層に反応が出るはず」といった配布前の仮説も書き残します。仮説がないと検証になりません。
- 実施概要:配布日程(開始〜完了)、対象エリア(市区町名・丁目単位)、枚数、配布方式(軒並み/集合住宅集中/エリア指定)、配布単価。ここは報告書の転記で済みます。
- 投下コスト内訳:配布費・印刷費・デザイン費を分けて記載。総額だけだと「次は印刷だけ削る」といった判断ができません。
- 反響指標:問い合わせ数、来店数、クーポン・チラシ持参数、QR/専用URL経由のWeb流入、電話の計測番号への着信数。計測方法もセットで書き、「不明分」を無理に按分しないことが大切です。
- CPA(反響1件あたり費用):投下コスト÷反響件数。来店ベース、問い合わせベースなど分母の定義を必ず明記します。定義が揺れると回次比較が崩れます。
- 所感と次回案:仮説が当たったか外れたか、次回はどのエリアを残しどこを入れ替えるか。ここが決裁者にとって一番価値のある欄です。
運用ルールを先に決めておく
- ファイル命名規則:「202604_横浜店_春の入会キャンペーン_第2回」のように「年月_拠点名_施策名_回次」で統一。検索と並べ替えがそのまま回次比較になります。
- 保管場所の統一:クラウドストレージに「販促/年度/拠点」の階層で固定し、個人メールの添付で終わらせない。原本の報告書・GPSログ・地図画像・チラシ現物のPDFを同じフォルダに揃えます。
- 添付ルール:GPSログや配布エリア地図は、サマリー本文には縮小版を1枚だけ入れ、詳細は添付へ。量が多いと読まれません。
- 共有タイミング:実施概要までは配布完了後2〜3営業日以内に速報として共有。反響指標とCPAは、反応が落ち着く配布後2〜4週間を目安に確定版として再送する二段構えが実務的です。
テンプレート固定が属人化を防ぐ
報告の書き方が担当者ごとに違うと、過去の施策が資産になりません。テンプレートを1つに固定すれば、入力漏れが見つけやすく、引き継ぎも「このシートを埋めるだけ」で済みます。記載項目に迷う場合は、まず配布報告書のサンプル項目一覧を基準に自社の必須項目を決め、そこから社内用サマリーへ落とし込む流れがスムーズです。なお料金や単価は枚数・エリア・時期で変動するため、サマリーには必ず「当時の条件での実績値」と添えておくと、後から見返した人の誤解を防げます。
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回次比較のまとめ方:エリア・方式・時期を揃えて差分を見る
配布報告は1回分だけ眺めても「良かったのか悪かったのか」が判断できません。社内で意味を持たせるには、複数回を同じ物差しで並べた「回次比較表」を作ることが前提になります。報告書をファイルサーバーに保存して終わりにせず、配布が終わるたびに1行追記していく運用にすると、半年後には上長が最も知りたい「推移」が自動的に手元に残ります。
回次比較表に並べる列
行に回次(第1回・第2回…)、列に以下の項目を置くのが基本形です。表計算ソフト1枚に収め、追加・削除をしないことが継続のコツです。
- 配布日(開始〜完了):期間が長いと反響の立ち上がりもぼやけるため必ず両方記録
- 配布エリア:町丁目まで。前回と同一か一部重複かを注記する
- 配布枚数:発注枚数と報告枚数の両方
- 配布方式:軒並み/集合住宅中心/戸建て中心/エリア指定
- 配布単価・総費用:印刷費を含むか別かを統一
- 反響数:電話・来店・Web問い合わせなど経路別に
- 反響率(目安):反響数÷配布枚数
- CPA(1件あたり獲得単価):総費用÷反響数
- 特記事項:天候、競合チラシ、キャンペーン内容、祝日絡みなど
比較の鉄則は「変数を一度に変えない」
よくある失敗は、第2回でエリアも方式もクリエイティブも同時に変えてしまい、結果が良くても悪くても原因が特定できないケースです。検証を成立させるには、A/Bテストと同じ考え方で変える要素を1つに絞ること。
- エリアを固定して方式だけ変える:同じ町丁目で、第1回は軒並み、第2回は集合住宅中心にして反応差を見る
- 方式を固定して時期だけ変える:同条件で月初と月末、あるいは平日投函と週末前投函を比べる
- 条件を固定してクリエイティブだけ変える:オファー(割引・無料体験)の訴求を入れ替える
1回ごとに1変数、というルールを社内で共有しておけば、3〜4回目には「自社にとって効くパターン」が見えてきます。継続配布の計測設計とKPIの考え方も合わせて整理しておくと、比較表の列がぶれません。
反響率は絶対値でなく「自社の推移」で見る
反響率は業種・商圏・時期・オファー内容で大きく変動します。一般に0.0X%台で推移することも珍しくなく、他社の事例値と比べて一喜一憂しても意味がありません。社内報告では「あくまで目安であり、同条件での自社比較に用いる指標」と注記したうえで、前回比・前年同月比の矢印で示すのが安全です。上長が「業界平均は?」と聞いてきた場合も、条件が揃わない数値同士の比較は判断を誤らせる、と説明できるようにしておきましょう。
反響の帰属と計測設計
「このお問い合わせはチラシ由来か」を後から判別するのは困難です。配布前に計測の仕掛けを決めておくことが、比較表の信頼性を左右します。
- 計測用の専用電話番号をチラシだけに記載し、着信数を回次ごとに集計する
- チラシ専用QRコードを回次・エリア別に発行し、遷移先で流入を分離する
- クーポンコード・持参割引を設定し、回収枚数を実数としてカウントする
- 来店時のヒアリング項目に「何でお知りになりましたか」を固定で入れる
それでも帰属不明の問い合わせは一定数残ります。その分を無理に振り分けず、「チラシ明確由来」「不明」を分けて記録し、集計ルールを全回次で統一してください。ルールが同じなら、不明分が含まれていても推移の傾向は読み取れます。社内で数字の作り方を一度決め、担当者が替わっても同じ手順で埋められる状態にしておくことが、回次比較を機能させる最大のポイントです。
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稟議・予算申請の根拠資料への転用:決裁者が見る数字に翻訳する
配布報告書は、そのまま回しても決裁者には伝わりません。GPS軌跡や配布完了枚数は「実施の証拠」であって、「投資判断の材料」ではないからです。稟議で求められているのは、投下した費用がいくらの売上・利益になったのか、次はどうするのかという翻訳済みの数字です。配布報告の項目を、社内の会計・営業データと掛け合わせて組み立て直しましょう。
配布報告をコスト効率の指標に変換する
最低限そろえたいのは次の4段階です。数値はあくまで仮置きの例であり、業種・商圏・オファー内容で大きく変わる点は資料にも明記しておきます。
- 投下コスト:印刷費+配布費+デザイン費の合計。例えば3万枚で印刷込み合計30万円(あくまで目安)。
- 反響数:専用電話・QR・クーポン持参などで計測した件数。例:45件(反響率0.15%)。
- CPA(反響1件あたり単価):30万円÷45件=約6,600円。
- 受注・来店後の価値:受注率30%で13件、顧客単価5万円なら売上約65万円。リピート前提の業種ならLTV(顧客生涯価値)で見るとさらに評価が変わります。
ここまで分解すると「反響率が低い」のか「反響はあるが受注できていない」のかが切り分けられ、販促の問題か営業の問題かを議論できます。ポスティングのKPI設計と効果検証の考え方を事前に決めておくと、毎回同じ土台で比較できます。
稟議書に載せる5つの要素
- 前回実績のサマリー:エリア・枚数・方式・時期と、コスト/反響数/CPAを1行で。
- 改善仮説:「集合住宅集中の方が戸建てよりCPAが良かったため、次回は集合比率を上げる」など、報告書の事実に紐づけて書く。
- 今回の配布計画:対象エリア(町丁名)、枚数、配布方式(軒並み/集合住宅集中/エリア指定)、実施時期と予備日。
- 想定レンジを2パターン:保守ケースと標準ケースで反響数とCPAを置く。単一の数字で断定せず幅で示すほうが、決裁者の納得を得やすく、未達時の説明もしやすくなります。
- リスクと対策:クレーム発生時の一次対応フロー、お断り表示のある世帯は投函しない運用、天候による配布遅延の際の納期調整ルール。
予算のブレを前提に書く
料金は枚数・エリア・時期によって変動するため、見積りは必ず「目安」と明記し、稟議では上限枠で申請しておくのが安全です。その際、追加料金が発生しない明朗会計の料金体系であれば、申請額と確定額のズレが小さく、期中の予算修正や差額説明の手間も抑えられます。配布エリアの最適化や印刷からのワンストップ化でコストを調整できる余地も、資料に一文添えておくと柔軟性のある計画として評価されやすくなります。
稟議が通りやすい資料は、例外なく数字の裏付けと次の打ち手がセットになっています。「配り終えました」で終わる報告ではなく、「この数字だったので、次はここをこう変える」という一文まで書き切ることが、継続予算を確保する最短ルートです。
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全国複数拠点の報告を一元化する:本部管理の実務
拠点数が増えるほど、配布報告は「集めるだけで疲弊する業務」になりがちです。店舗ごとに地元の業者へ個別発注していると、報告書の体裁も、枚数の数え方も、GPSログの有無もバラバラ。本部に届くころには比較不能なファイルの山になり、稟議資料に使えないまま放置されます。まずは、よくある課題を分解して押さえておきましょう。
多拠点でよく起きる4つの不具合
- 報告形式の不揃い:A店はPDFの配布報告書、B店はメール本文に枚数だけ、C店は口頭報告。横比較の土台がない。
- エリア重複と配布抜け:隣接商圏の店舗が同じ町丁目を別々に発注し、二重投函でクレームを招く。逆に境界エリアが誰の担当でもなく空白になる。
- 請求処理の煩雑さ:発注先が十数社に分かれ、単価も支払条件も異なり、経理の照合コストが膨らむ。
- 品質基準のばらつき:配布員管理やお断り表示への対応ルールが業者ごとに異なり、クレーム発生率に差が出る。
この多くは、全国対応の一社に発注を集約することで解消できます。同一フォーマットの配布報告書とGPSログがまとめて届けば、本部側は加工なしで横比較でき、請求も一本化されます。発注方式の整理は本部一括発注と店舗個別発注の違いも併せて検討すると判断しやすくなります。
拠点別ダッシュボードの作り方
特別なツールは不要で、表計算ソフト1枚で十分です。1行=1拠点×1回次とし、以下の列を固定します。
- 拠点名/配布日/対象エリア(市区町村・町丁目)
- 配布方式(軒並み/集合住宅集中/エリア指定)と配布枚数
- 配布費用(印刷費込みか別かを明記)
- 反響件数(来店・電話・Web・クーポン回収など経路別)
- 反響率(反響÷枚数)とCPA(費用÷反響)
ここで重要なのは、全社平均の反響率・CPAを基準線として併記すること。平均比で乖離の大きい拠点を抽出すれば、「なぜこの店だけCPAが2倍なのか」という議論に入れます。原因は商圏の世帯構成、配布方式の違い、チラシのオファー内容、配布時期のいずれかに絞り込めることがほとんどです。
好調拠点の型を水平展開する
優良エリアが見つかったら、そのまま他拠点へコピーするのではなく、再現可能な要素だけを抽出します。例えば「集合住宅集中で単価を抑えつつ、ファミリー比率の高い団地に絞った」という方式は他拠点でも試せますが、「駅前好立地」という条件は移植できません。四半期ごとに本部で成功事例を共有し、次回配布で2〜3拠点にテスト適用、結果を同じダッシュボードで検証する——このサイクルを回すのが現実的です。
本部として定めるべきガイドライン
- クレーム一次対応ルール:店舗が受けた苦情は当日中に本部と配布会社へ連絡、投函停止依頼は住所単位で記録し次回以降の配布除外リストへ反映する。
- お断り表示への配慮:「チラシお断り」等の掲示がある世帯・集合住宅は投函しない旨を契約段階で明文化し、報告書にも除外戸数を残す。
- 撮影物・個人情報の取り扱い:GPSログや現地写真に表札・車両ナンバー等が写り込む場合の加工ルール、保管期間、社内共有範囲を決めておく。
- エリア台帳の一元管理:町丁目単位の担当拠点を本部で管理し、重複・空白を発注前に潰す。
これらを1枚のガイドラインにまとめて全拠点に配布しておけば、担当者が異動しても運用品質は落ちません。なお料金は枚数・エリア・時期により変動するため、一括発注時の単価も「目安」として社内に共有し、確定額は見積で確認する運用にしておくと誤解を防げます。
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まとめ:配布報告を「完了連絡」から「次の意思決定材料」へ
ポスティングの配布報告は、本来「配り終えました」という完了連絡で終わらせるものではありません。法人で社内共有する方法を整えれば、報告書は次回の配布設計と予算確保を支える意思決定材料に変わります。ここまでの流れを、実務の手順として短くおさらいします。
社内共有の基本ステップ
- 報告書の基本項目を理解する:配布日・エリア(町丁目)・配布方式・配布枚数・残数・GPSログ・写真など、各項目が何を証明しているのかを押さえる。
- 社内向け1枚サマリーに再構成する:業者提出の原本はそのまま添付し、上長が3分で把握できるよう「目的/実施条件/結果/次の打ち手」の4ブロックに要約する。
- 回次比較で推移を追う:エリア・方式・時期・デザインのうち変えた要素を明記し、同条件で並べて差分を読む。単発の数字ではなく推移で語る。
- 稟議の根拠に翻訳する:反響件数・反響率・反響単価(CPR)・受注単価や来店単価まで落とし込み、決裁者が見る数字の言語に置き換える。
- 複数拠点は本部でフォーマットを統一する:提出期限と項目を固定し、拠点ごとのばらつきを排除して横比較できる状態にする。
誠実に共有することが社内の信頼をつくる
GPSログは配布の実態を可視化する有力な材料ですが、万能ではありません。測位の誤差、集合住宅内での電波の弱まり、建物単位での記録粒度など、読み取りには一定の限界があります。社内共有の際は、確認できていることと、推定に留まることを分けて書くのが鉄則です。未配布区域が出た理由(お断り表示への配慮、オートロックや管理規約による投函不可、天候による日程変更など)も、隠さず残数とセットで記載しておけば、次回のエリア設計に活きますし、数字が一人歩きすることも防げます。想定外の苦情が入った場合の記録と報告ラインについては、ポスティング苦情の法人責任範囲と対応体制も併せて整理しておくと安心です。過不足なく共有する姿勢そのものが、販促担当者としての社内評価と、次年度の予算獲得につながります。
見積りは条件を伝えるところから
費用は枚数・エリアの密度・配布方式(軒並み配布/集合住宅集中/エリア指定)・配布時期によって変動するため、相場だけを調べても自社の数字にはなりません。配布したい市区町村、想定枚数、実施希望時期、チラシのサイズと印刷の有無を伝えれば、具体的な目安をすぐに提示できます。稟議に添える見積りは、早い段階で条件を固めるほど精度が上がります。
株式会社ポスティングくんは全国対応で、GPSによる配布報告で「本当に配ったか」が見える体制を整えています。料金は明朗会計で追加料金はなく、小ロットのテスト配布から大量配布、複数拠点のまとめ発注までご相談いただけます。配布報告の様式サンプルや、社内共有・稟議に使える資料のご提案も可能です。無料査定・法人向け一括見積り、複数拠点まとめてのご相談は、お問い合わせページからお気軽にお寄せください。条件をお伺いしたうえで、費用と配布設計の目安をご案内します。
ポスティングを依頼する前に
よくある質問(FAQ)

