チラシ印刷1万枚は、見積り依頼→仕様確定→データ入稿→データチェック→校正確認→印刷→加工・梱包→配送の8工程で進み、通常進行なら5〜10営業日が目安です。繁忙期や本紙校正時はさらに余裕を見ます。
この記事でわかること
- 入稿から納品までの8工程と、それぞれの日数目安
- 納品希望日から逆算してスケジュールを組むときのコツ
- 見積り依頼で伝えたい6項目と、用紙・斤量の選び分け
- 1万枚の梱包・納品形態や搬入時に確認しておく点
「チラシを1万枚つくりたいが、印刷会社に何をどう渡せばいいのか分からない」「入稿してから手元に届くまで何日かかるのか読めない」——販促担当者からよくいただくご相談です。ポスティングや折込は自社やほかの業者で行うので、印刷だけを外注したいというケースも少なくありません。印刷は一度データを渡すと後戻りが効きにくい工程が多く、進行の全体像を知らないまま発注すると、色味のイメージ違いや納期遅れといったトラブルにつながりがちです。
この記事では、A4両面カラー1万枚を例に、見積り依頼→データ入稿→校正確認→印刷→納品までの流れを、各工程の日数目安つきで整理します。あわせて、単価が動く要因(用紙・部数・納期・色数)の考え方、現場で頻発する入稿データの不備(塗り足し不足、解像度不足、色モードの違い)とその回避策も具体的に解説します。ポスティングくんでは配布を伴わない印刷のみのご依頼にも対応しており、A4両面カラー1万〜3万枚のロットを得意としています。初めて印刷を外注する方でも迷わず進められるよう、実務の順序に沿ってご説明します。
チラシ印刷1万枚の全体スケジュール|入稿から納品までの日数目安
チラシ印刷を1万枚発注するとき、最初につまずきやすいのが「結局、何日かかるのか」が読めないことです。印刷会社のサイトには「最短翌日出荷」といった表記もありますが、実務では見積り・仕様確定・データ修正・校正確認といった発注側の作業時間も含めて考える必要があります。ここでは、チラシ印刷1万枚の入稿から納品までの流れを工程ごとに分解し、日数の目安を示します。なお日数はすべて目安であり、仕様・加工内容・時期・配送地域によって変動します。
入稿から納品までの8工程と日数目安
- ①問い合わせ・見積り依頼(当日〜1営業日)/発注側:サイズ・枚数・紙・納期を伝える。印刷側:概算見積りを提示。
- ②仕様確定・発注(1営業日)/発注側:用紙と加工を決定し、注文を確定。印刷側:納期と入稿締切を回答。
- ③データ入稿(即日)/発注側:印刷用PDF等をアップロード。印刷側:受領連絡。
- ④データチェック・不備連絡(0.5〜1営業日)/印刷側:塗り足し・解像度・カラーモードを確認。発注側:不備があれば修正して再入稿(ここで数日ロスすることも)。
- ⑤校正確認(1〜3営業日)/PDF校正なら当日〜1営業日、本紙校正(実際の紙に出力して郵送)なら2〜3営業日程度。発注側:誤字・電話番号・地図・価格表記を確認して校了。
- ⑥印刷・乾燥(1〜2営業日)/印刷側:面付け・刷版・本機印刷。インキ乾燥に時間を要する用紙もあります。
- ⑦加工・断裁・梱包(1営業日)/折り加工やニス加工を入れる場合はさらに1日前後見ます。
- ⑧出荷・配送(1〜2日)/1万枚は重量があり、A4で数十キロ規模。時間指定や搬入条件も事前に伝えます。
合計日数の目安と余裕の取り方
上記を合計すると、通常進行で5〜10営業日が一つの目安です。PDF校正のみ・シンプルな単価の仕様であれば特急3〜4営業日で仕上がるケースもありますが、特急料金が加算されることが一般的です。逆に、本紙校正を挟んだり、折り加工・特殊紙を使う場合は10営業日前後を見ておくと安心です。
注意したいのが繁忙期です。年末、年度末(2〜3月)、大型連休前、セール期の直前は印刷会社の稼働が集中し、通常納期でも数日伸びることがあります。こうした時期は通常より2週間ほど前倒しでスケジュールを組むのが現実的です。ポスティングまで含めて動く場合は、ポスティング繁忙期の発注スケジュールの考え方も合わせて確認しておくと、配布日から逆算しやすくなります。
納品希望日から逆算するコツ
- イベント日・配布開始日の3〜5営業日前着を納品希望日に設定する(検品・仕分け・配布準備の時間を確保)。
- 土日祝は営業日に含まれないことが多いため、連休をまたぐ日程は実日数が大きく伸びる。
- 北海道・九州・沖縄・離島など遠方は配送に1〜2日追加、天候による遅延リスクも見込む。
- データ修正が発生する前提で、入稿締切の2〜3日前にデータを完成させておく。
- 複数拠点へ分けて送る場合は、分納の可否と追加送料を発注前に確認する。
工程そのものは印刷会社側が管理しますが、全体の納期を左右するのは仕様決定のスピードと入稿データの精度です。この2つを前倒しできれば、同じ印刷会社でも体感の納期は大きく変わります。次章以降で、見積り依頼時に伝える項目と入稿データの作り方を具体的に見ていきます。
チラシ印刷の次に決めるべきは?
3つの質問に答えるだけで、刷ったあとの配布をどう進めるかの次の一手がわかります(約30秒)
質問 1 / 3
配るエリアはどこまで決まっていますか?
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
印刷する枚数の決め方は?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
今回の配布の進め方は?
当てはまる方を選んでください
診断結果:配布費用の目安を出して比べる進め方がおすすめです
まずはチラシのサイズ、配りたいエリア、想定する枚数の3点を整理し、条件ごとの目安を並べてみましょう。印刷も配布も、用紙や納期、色数などの条件で金額が動くため、同じ条件に揃えて比べると違いが見えやすくなります。税込か送料込みか、データチェックや校正の扱いもあわせて確認しておくと、次の相談に進みやすくなります。
診断結果:エリアと枚数を伝えて見積りを相談するのがおすすめです
配るエリアと枚数が固まっているなら、その条件をそのまま伝えて、見積りと配布プランを相談しましょう。配布開始日から逆算して入稿・校正・印刷の日程を組み、納品先や梱包単位、分納の希望も一緒に共有しておくと、現場での仕分けや搬入の手間を抑えやすくなります。印刷のみのご依頼でも、配布まで含めたご相談でも対応できます。
ステップ1:見積り依頼で伝えるべき6項目と仕様の決め方
印刷会社に「チラシ1万枚いくら?」とだけ聞いても、正確な金額は返ってきません。印刷単価は仕様の組み合わせで決まるため、最初のメールや問い合わせフォームで条件を揃えて伝えるほど、見積りの精度とスピードが上がります。チラシ印刷1万枚の入稿から納品までの流れをスムーズに進めるために、まずは次の6項目を整理しましょう。
見積り依頼で伝える6項目
- サイズ:A4(210×297mm)が最も一般的。情報量を絞るならB5・A5、大きく見せたいならB4やA3二つ折りなど。
- 部数:1万枚/2万枚/3万枚と、候補を複数並べて相見積りすると単価の下がり方が分かります。
- 用紙と斤量:コート90kg、マットコート90kg、上質紙70kgなど。迷う場合は「ポスティング用途」と伝えれば提案が返ってきます。
- 片面か両面か・色数:両面フルカラーは「4色/4色」、表面のみカラーで裏が黒1色なら「4色/1色」と表記します。
- 納品希望日と納品先:到着日の指定、1か所納品か複数拠点への分割納品かを明示。配布代行会社の倉庫へ直送するケースもあります。
- データの有無:完全データ入稿か、デザインから依頼するか。テンプレート利用や文字の差し替えだけなのかも添えると見積りが具体化します。
用紙選びの実務|コート・マットコート・薄い紙の使い分け
用紙は見た目と手触り、そしてコストに直結します。コート紙は表面に光沢があり写真の発色が良く、飲食店のメニュー写真や不動産の物件外観など、ビジュアルで訴求するチラシに向きます。ただしツルツルした面はボールペンが乗りにくく、クーポンの記入欄やアンケート欄があるチラシには不向きです。
マットコート紙は落ち着いた質感で、文字が多いチラシでも反射が少なく読みやすいのが特徴。学習塾や治療院、士業など、説明文を読ませたい業種と相性が良い用紙です。上質紙は筆記性が高く、書き込み前提の申込書付きチラシに適しています。
斤量(紙の厚み)は、薄くするほど用紙代と送料が下がりますが、55kg前後まで落とすと手に取ったときに頼りなく、新聞折込やポスティングの投函時に折れ・破れが起きやすくなります。配布を前提にするなら90kg前後が扱いやすい目安です。質感の演出を検討するならニス加工と光沢仕上げの選び方も合わせて確認しておくと判断しやすくなります。
梱包・納品形態も見積り段階で確認する
見落としがちなのが、届いた後の扱いです。1万枚のA4チラシは、おおよそ2,000〜2,500枚ごとに1箱へ梱包され、段ボール4〜5箱程度になるのが一般的な目安(用紙や斤量により変動します)。1箱あたりの重量は10kg前後になることもあり、人手がないと搬入だけで一苦労です。見積り時に次を確認しておきましょう。
- 段ボールは何箱で、1箱あたり何枚・何kgか
- 納品先にエレベーターや荷受けスペースがあるか(路上渡しか軒先渡しか)
- 受け取れる曜日・時間帯(店舗の定休日や営業時間に注意)
- 保管場所を確保できるか(直射日光・湿気は紙の反りや色あせの原因)
なお、印刷のみを外注する場合でも、その後のポスティングや折込を見据えた仕様相談は可能です。配布枚数の分割、拠点ごとの分納、配布会社の倉庫への直送など、先の工程を伝えておくと梱包単位を合わせてもらえることがあり、現場での仕分け作業を減らせます。
印刷単価が変わる4つの要因|1万枚の費用感を読み解く
チラシ印刷の費用は「1万枚だからいくら」と一律には決まりません。A4両面フルカラー1万枚の場合、条件次第で1枚あたり数円台前半から十数円程度まで幅が出るのが実情です。これはあくまで目安であり、用紙・部数・納期・色数・加工の有無、さらに依頼時期(年末年始や新学期前など繁忙期)によって変動します。見積りを比較するときは、単価だけを見るのではなく「どの条件での単価か」を揃えて確認することが重要です。ここでは単価を左右する4つの要因を整理します。
要因1:部数|1万枚より3万枚のほうが1枚単価は下がる
印刷には、刷版作成や機械のセッティング、色合わせといった「刷る前の固定費」が必ず発生します。この段取り費は部数が増えても大きくは変わらないため、1万枚より3万枚、3万枚より5万枚と刷るほど1枚あたりに分散され、単価が下がります。年間を通して同じ内容のチラシを複数回まく予定があるなら、小分け発注よりまとめて刷って分納してもらうほうが総額を抑えられるケースが多くあります。ただし保管スペースや内容の陳腐化(価格・キャンペーン期限の記載)とのバランスは要検討です。
要因2:納期|特急は割増、余裕を持つほど割安
入稿当日〜翌日出荷のような特急対応は、他案件に割り込む形で工程を確保するため割増料金になりやすい項目です。逆に「出荷まで5営業日」「1週間でよい」といった通常納期・余裕納期を選べば、印刷会社が稼働の空きに合わせて組めるため割安設定になることがあります。配布開始日から逆算し、校正や修正の時間も含めて余裕を持たせることが、そのままコスト削減につながります。
要因3:用紙|斤量・種類でコストは明確に変わる
ポスティング用チラシで多いのはコート紙の薄手(いわゆる軽量タイプ)です。斤量(紙の厚み)を上げるほど紙代と送料が増え、マットコート紙や上質紙、特殊紙を選ぶとさらに単価が上がります。高級感を出したい不動産・ブライダル・住宅系は厚手やマット系、折込・ポスティング中心で枚数を優先する飲食・小売は薄手、といった使い分けが現実的です。質感で迷う場合はニス加工と光沢仕上げの違いも合わせて検討するとイメージが固まります。
要因4:色数と加工|片面モノクロと両面カラーでは別物
片面モノクロ、片面カラー、両面カラーで単価は段階的に変わります。さらに二つ折り・三つ折りなどの折り加工、クーポン切り離し用のミシン目加工、角丸加工などを追加すると、後加工の工程分が上乗せされます。「折る必要が本当にあるか」「ミシン目はクーポン利用率に見合うか」を販促効果とセットで判断しましょう。
見積り比較で必ず確認したい4点
- 税込・送料込みの金額か:税別表記+別途送料だと、総額で1〜2割変わることがあります。
- データチェック費・校正費が別途か:無料チェックの範囲、紙校正を出す場合の費用と日数を確認します。
- 修正再入稿の回数制限:2回目以降が有料になる場合があるため、社内承認フローが長い案件は要注意です。
- 追加料金の発生条件:特急扱いへの切り替え、分納・納品先追加、梱包仕様変更などが有料かどうか。
ポスティングくんでは、A4両面カラー1万〜3万枚のご依頼を多く承っており、見積り段階で提示した金額から追加料金が発生しにくい明朗会計を基本としています。価格を抑えられる理由は、小ロットから大量部数まで同じ体制で対応できること、配布案件とあわせたまとめ発注で印刷・物流の工程を効率化できること、そしてデザインから印刷・配布までワンストップで進めるため、業者間のやり取りによるロスや中間コストが生じにくいことにあります。印刷のみのご依頼でも同様の条件でお見積りできますので、枚数・用紙・納期を添えてご相談ください。
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ステップ2:データ入稿の準備|形式・入稿方法・チェックリスト
1万枚の印刷でもっとも日程が狂いやすいのが入稿データの不備です。印刷所は受け取ったデータを「そのまま刷る」のが原則で、形式や設定が合っていないと差し戻しとなり、その分だけ納期が後ろにずれます。入稿前の準備を丁寧に行うことが、結果的にいちばんの納期短縮策です。
入稿形式の基本はPDF、ネイティブデータは条件付き
現在の主流は印刷用PDF(PDF/X-1aやPDF/X-4など)での入稿です。フォントが埋め込まれ、レイアウトが環境に左右されにくいため、文字化けやズレのリスクが低く、もっとも安全な形式といえます。IllustratorやInDesignのネイティブデータで入稿する場合は、フォントのアウトライン化とリンク画像の同梱(または画像の埋め込み)が必須です。アウトライン化を忘れると別書体に置き換わり、リンク切れのまま入稿すると画像が低解像度で出力されることがあります。
Word・PowerPoint・Canvaなどの場合
Officeソフトやブラウザ型デザインツールのデータは、受け付ける印刷会社と受け付けない会社があります。受け付ける場合でも、フォント環境の違いによるレイアウト崩れ、RGBで作られているための色の沈み、塗り足しがない(仕上がりの端に白フチが出る)といった点に注意が必要です。Canvaなら「印刷用PDF(トンボと塗り足し付き)」での書き出しを選び、Officeの場合は事前に「このデータで問題ないか」を相談し、必要ならデータ修正の有償対応を依頼するのが現実的です。詳しい作り方は自作テンプレートでの入稿データの作り方も参考になります。
入稿方法とファイル名の付け方
- メール添付:手軽だが10MB前後の容量上限があり、1万枚規模の高解像度データでは不足しがち
- オンラインストレージ:大容量に対応。ダウンロード期限と共有権限の設定に注意
- 専用アップロードフォーム:印刷会社側で案件と紐づくため取り違えが起きにくい
ファイル名は「店名_A4チラシ_表_20240510_v2.pdf」のように、案件名・サイズ・表裏・日付・版数が一目で分かる形にします。「最終」「最終2」「本当に最終」といった命名は版の取り違えの原因になるため避けましょう。
入稿前セルフチェックリスト10項目
- 仕上がりサイズと向き(天地)が指定どおりか
- 四辺に塗り足し3mmを付けているか
- 文字や切れたら困る要素を仕上がり線の内側3mm以上に収めているか
- 画像の実寸解像度が350dpi程度あるか(拡大配置に注意)
- カラーモードがCMYKになっているか(RGB画像の混在もチェック)
- トンボ(トリムマーク)を付けているか
- 黒ベタ・黒文字の設定は適切か(細い文字のリッチブラックは避ける)
- リンク画像の切れがないか、埋め込み済みか
- 表面・裏面のページ順と組み合わせが正しいか
- 電話番号・URL・営業時間・価格・日付など情報が最新かつ正確か
特に10項目目は印刷会社では検証できない領域です。1万枚刷った後に電話番号の誤りが見つかれば、刷り直し費用と納期のすべてを負担することになります。社内で二人以上の目を通す「ダブルチェック」をルール化してください。
そして重要なのが、校了後の修正は原則できないという点です。校了=印刷開始の合図であり、その後の差し替えは再入稿扱いとなり、スケジュールは振り出しに戻ります。配布日が決まっている販促では致命的な遅れになりかねないため、「迷いが残っているうちは校了しない」「修正は校正段階までにすべて出し切る」という進め方を徹底しましょう。
よくある入稿トラブル7選と回避策|塗り足し・解像度・色モード
印刷が遅れる原因の多くは、機械トラブルではなく入稿データの不備です。1万枚規模になると刷り直しの損失も大きいため、入稿前に以下の7点を必ず確認してください。
①塗り足し(ドブ)不足で白フチが出る
断裁は数ミリ単位でズレることがあり、背景が仕上がりサイズぴったりだと紙の白が細く出ます。仕上がりサイズの外側に上下左右3mmずつ背景を伸ばすのが基本。A4なら210×297mmに対し、216×303mmのデータを作ります。背景写真やベタ色は必ずドブまで届かせてください。
②文字・ロゴが端に寄りすぎて切れる
逆に、仕上がり線の内側ギリギリに文字を置くと断裁で欠けます。電話番号や住所、QRコードなど重要情報は仕上がり線から内側3mm以上(できれば5mm)の安全領域に収めます。QRコードは周囲の余白(クワイエットゾーン)がないと読み取り精度が落ちる点にも注意。
③解像度不足で写真がぼける
ウェブサイトから流用した画像は72dpi程度しかなく、印刷ではぼやけます。配置する実寸で300〜350dpiが目安。元画像が小さいものを200%に拡大すれば解像度は半分になるため、拡大率もあわせて確認します。スマホ撮影の写真は画素数が足りても、暗所撮影のノイズが印刷で目立つことがあります。
④色モードがRGBのまま
印刷はCMYK4色のため、RGBのまま入稿すると変換時に鮮やかな青・緑・蛍光色がくすむ傾向があります。最初からCMYKで作成し、どうしても再現したい色は近似のCMYK値(例:濃い青はC100/M80程度)で組み直すのが安全です。
⑤黒(ブラック)の設定ミス
小さな文字にリッチブラック(4色掛け合わせ)を使うと版ズレで輪郭がぼやけます。細い文字はスミ(K)100%単色、大面積のベタはK単色だと薄く見えるためリッチブラック、と使い分けます。同じ紙面に両方が隣接すると黒の濃さが違って見える点も意識しましょう。
⑥フォント未アウトライン化・環境依存フォント
印刷所にフォントがないと別書体に置換され、文字化けやレイアウト崩れが起きます。入稿前に全テキストをアウトライン化するか、フォント埋め込み設定のPDFで書き出します。アウトライン後は編集できないため、作業用データは別名で残しておきます。
⑦透明効果・オーバープリントの意図しない反映
ドロップシャドウや乗算などの透明効果は、環境によって白箱(白い枠)が出ることがあります。白オブジェクトにオーバープリントが設定されていると、印刷時に消えてしまう事故も起こります。入稿前にオーバープリントプレビューで確認してください。
回避策:チェック体制と色校正の判断
- 印刷会社のデータチェックサービスを利用し、入稿当日に不備連絡を受けられる状態にする
- PDF書き出し設定(PDF/X規格・トンボ付き・塗り足し3mm)を社内で統一する
- モニターは発光、印刷物は反射光のため色差は必ず出る前提で考える
色校正を取るかは、商品写真や企業カラーの再現が売上や信頼に直結するか、同じデータで増刷・再版を予定しているかで判断します。文字中心のチラシなら簡易校正(PDF確認)でも十分なケースが多く、実費と日数(通常2〜3日の追加)を天秤にかけて決めましょう。
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ステップ3:校正確認から印刷・納品まで|受け取り後の確認ポイント
入稿データの受付が完了すると、印刷会社側でデータチェックが行われ、問題がなければ校正(確認)の工程に進みます。ここでの判断と連絡の速さが、納期と仕上がりの両方を左右します。1万枚という単位は刷り直しの影響が大きいため、校了前の確認を丁寧に行っておくことが結果的に一番の時間短縮になります。
校正の3種類と使い分け
- PDF(データ)校正:画面上で内容・レイアウト・文字組みを確認する方法。追加費用がかからず最短で進められますが、モニター表示のため色は保証されません。文字の誤り、電話番号、地図、価格表記などの最終確認用と割り切ります。
- 簡易色校正:インクジェットなどで出力した色見本で、色味の傾向を確認する方法。本番の印刷機・用紙とは異なるため完全一致ではありませんが、想定より暗い・赤みが強いといった大きなズレを事前に発見できます。
- 本紙校正:実際に使用する用紙で刷って確認する方法。精度は最も高い一方、数日の日数と相応の費用が加算されます。
1万枚規模で、色が売上に直結する商材——飲食店の料理写真、アパレルの商品色、不動産の物件外観やモデルルーム写真など——を扱う場合は、簡易色校正以上を検討する価値があります。逆に文字中心のセール告知やイベント案内であれば、PDF校正のみで進めてスケジュールを優先する判断も合理的です。
校了連絡の意味と締め時間
校正内容に問題がなければ「校了」の連絡を入れます。校了は単なる返信ではなく、その内容で印刷することへの最終承認であり、責任の所在が発注側に移る区切りです。校了後の修正は原則として再入稿・再印刷扱いとなり、費用と日数が発生します。社内で決裁者が複数いる場合は、校了の前に確認を一本化しておきましょう。
また、多くの印刷会社は「当日入稿・当日校了の締め時間」を設けています。締め時間を数十分過ぎただけで製造開始が翌営業日にずれ、納品日が1日後ろ倒しになることもあります。校正データが届く見込み時間を事前に聞き、その時間帯に確認できる体制を組んでおくと安全です。
納品時のチェックポイント
印刷後は乾燥・断裁・梱包を経て出荷されます。受け取ったら、開封して現物を確認します。
- 箱数と枚数:送り状の箱数が揃っているか。各箱から抜き取りで枚数を数え、総数の目安を確認する。
- 汚れ・折れ・反り:輸送中の角つぶれや、インクの擦れがないか。
- 断裁ズレ:上下左右の余白が均等か、文字が切れていないか。
- 表裏の組み合わせ:両面印刷の場合、表と裏の内容が正しい組み合わせになっているか。
- 色ムラ:箱の上部と下部で写真の色味が大きく違っていないか。
不具合が見つかった場合は、受領後できるだけ早く連絡します。現物を保管したうえで、問題箇所の写真と該当枚数の目安を添えると対応がスムーズです。配布開始後では原因の切り分けが難しくなるため、納品当日〜翌営業日の確認を習慣にしておくと安心です。
保管と、その後の配布について
すぐに使わない分は、湿気と直射日光を避けた場所で保管します。紙は湿度で波打ち、日光で色あせます。床に直置きせず、重ねすぎないように平置きすると反りを防げます。次回の増刷を見据えるなら、データの保管期間と色味再現の注意点も確認しておくとよいでしょう。
なお、印刷のみを外注した後で「配る手段がない」と手が止まるケースは少なくありません。当社では印刷から配布までワンストップで対応でき、GPSによる配布報告で実際にどのエリアを回ったかを確認いただけます。納品先を配布拠点に直送する形も可能ですので、必要に応じてご相談ください。
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まとめ|チラシ印刷1万枚の発注は逆算スケジュールと入稿データの精度がカギ
チラシ印刷1万枚の入稿から納品までの流れは、「仕様決め→見積り→データ作成→入稿→データチェック・校正→印刷→加工→出荷・納品」という一本道です。どこか1カ所でつまずくと全体が後ろにずれるため、配布日から逆算して各工程に余裕を持たせることが、結果として最大のリスク対策になります。最後に、本記事の要点を振り返ります。
日数とスケジュールの要点
- 通常は入稿完了日から5〜10営業日が納品までの目安(印刷会社・用紙・加工内容により変動)。
- 折り加工やニス加工などの後加工が入ると、おおむね1〜3営業日の追加を見込む。
- 年度末・年末年始・大型連休前・決算期などの繁忙期は、通常より工程が混み合いやすい。早めの枠確保が有効。
- 特急対応は可能な場合でも割増料金や仕様制限がつくことが多く、常用せず「保険」と考える。
- データ不備による再入稿は1回で1〜2営業日ロスすることがある。入稿日は「締切当日」ではなく2〜3営業日前に設定しておく。
見積り時に伝える6項目
- サイズ(A4・B4・A3二つ折りなど)と折り加工の有無
- 部数(1万枚・2万枚など、増刷の可能性もあわせて)
- 用紙の種類と厚さ(コート90kg・マットコート110kgなど)
- 印刷色(両面カラー/片面カラーなど)
- 納品希望日と納品先(複数拠点や分納の有無)
- データの状態(完成済み/制作途中/デザインから依頼)
単価は用紙・部数・納期・色数の4要因で動きます。公開されている相場はあくまで目安であり、エリア・枚数・時期によって変動する点は押さえておきましょう。納品先を分ける場合の段取りはチラシ印刷だけ発注する流れもあわせて確認すると安心です。
入稿事故を防ぐ3点セット
- 塗り足し3mm:断裁ズレによる白フチを防ぐ。背景色や写真は仕上がり線の外まで伸ばす。
- 画像解像度350dpi(実寸で):Webから拾った72dpi画像の流用は粗さの原因になる。
- カラーモードCMYK:RGBのままだと鮮やかな色が沈んで見えることがある。
この3点に加え、文字のアウトライン化、仕上がり線から3mm内側への文字配置、トンボ付きPDFでの書き出しを確認すれば、差し戻しの大半は防げます。
印刷だけの依頼も、配布までのワンストップも
ポスティングくんは、配布を伴わない印刷のみのご依頼にも対応しています。A4両面カラー1万〜3万枚のロットを得意とし、料金は事前提示の明朗会計で、後から追加費用が発生しにくい仕組みです。さらに、デザイン制作から印刷、必要に応じてGPSによる配布報告つきのポスティングまでワンストップでお任せいただけます。窓口が一本化されるぶん、入稿日と配布日の逆算もまとめて相談でき、工程間の連絡ロスを減らせます。
無料査定・法人向けお見積りは随時受け付けています。「用紙をどれにすべきか」「この納期で間に合うか」といった段階のご相談でも構いません。デザインデータが未完成でも、仕様のすり合わせからスケジュールの逆算まで対応いたしますので、配布予定日が決まった時点でお気軽にお問い合わせください。
ポスティングを依頼する前に
よくある質問(FAQ)

