年間予算は配布費・印刷費・デザイン費・予備費に分け、商戦期に山を作る山谷型で割り振るのが基本です。1回あたりの枚数はまとめて確保し、同一エリアの再配布は数週間空けるのが目安です。
この記事でわかること
- ポスティング費用を配布・印刷・デザイン・オプションに分解する考え方
- 均等配分型と繁忙期重点の山谷型、予備費を残す月別配分の組み方
- 学習塾・不動産・飲食など業種ごとの繁忙期と山を置く月の決め方
- 見積りを総額で比較する際に確認したいチェック項目
「年間の販促予算をポスティングに割り当てたいが、どの月に、どのエリアに、何枚配れば良いのか分からない」——年間予算を組む販促責任者から、こうした相談は非常に多く寄せられます。ポスティングは1回あたりの単価が明確で、配布枚数・エリア・回数を自由に設計できる販促手段です。だからこそ、年間という時間軸で計画を立てると費用対効果が大きく変わります。逆に、予算を思いつきで月ごとに使ってしまうと、繁忙期に予算が尽きたり、同じエリアへの重複配布でクレームを招いたりといった失敗が起こります。
本記事では、年間予算80万円というモデルケースを軸に、ポスティングの配布設計を具体的な数字で解説します。月別・エリア別の割り振りシミュレーション、繁忙期への重点配分、複数エリア・複数店舗を一括発注する際の進め方、そしてクーポンやQRコードを使った効果測定と見直しサイクルまで、実務にそのまま落とし込める形でまとめました。なお記載する金額はすべて目安であり、エリア・枚数・時期・配布方法によって変動します。
年間予算80万円で何枚配れる?ポスティング料金の基本構造
年間販促予算80万円をポスティングに充てる場合、最初にやるべきは「何枚配れるか」を正しく見積もることです。ポスティングの費用は配布単価だけでは決まらず、印刷費・デザイン費・オプション費を合算した総額で考える必要があります。ここを分解しておくと、月別・エリア別の配分設計(後半のセクション)が一気に組みやすくなります。
ポスティング費用は4つに分解できる
- 配布単価:チラシを1枚ポストへ投函する費用。全体の半分以上を占める中心コスト。
- 印刷費:A4カラー両面で1〜4円/枚程度が目安。部数が増えるほど単価は下がります。
- デザイン費:1万〜5万円程度が目安。年1〜2回の作り直しを前提に組みます。
- オプション費:折り加工、サンプル同梱、指定曜日配布、詳細報告書など。
配布方法別の単価目安
B4またはA4二つ折り程度のチラシを想定した、一般的な相場帯の目安は次のとおりです(エリア・枚数・時期により変動します)。
- 軒並み配布:3〜7円/枚。指定エリア内を戸建て・集合住宅問わず網羅する方式で、最も枚数効率が高い。
- 集合住宅集中配布:2.5〜5円/枚。マンション・アパートに絞るため移動距離が短く、単価を抑えやすい。
- エリア指定(ターゲティング)配布:6〜12円/枚。世帯構成や築年数、戸建て限定などの条件を付ける分、単価は上がります。
単価は都市部ほど高く、地方は低めになる傾向があります。また3月・9月・年末は新生活・新学期・歳末商戦で需要が集中し、配布枠が埋まりやすく単価も上振れしやすい時期です。繁忙期に配りたいなら2〜3か月前の枠押さえが実務上の鉄則です。
80万円の配分モデルと配布可能枚数
年間80万円を次のように配分すると、無理のない計画が立ちます。
- 配布費55%=44万円
- 印刷費25%=20万円
- デザイン費10%=8万円(年2〜3パターン制作)
- 予備費10%=8万円(追加配布・テスト配布・急な販促対応)
配布単価を軒並み中心の平均4円、印刷費を平均1.8円とすると、配布費44万円で約11万枚、印刷費20万円で約11万枚をまかなえる計算になり、年間おおよそ10万〜15万枚規模が視野に入ります。集合住宅中心に寄せれば枚数は増え、ターゲティング比率を上げれば枚数は減ります。「枚数を最大化する年」なのか「精度を上げる年」なのかを先に決めることが、配分のブレを防ぎます。
見積り比較は必ず「総額」で
配布単価だけを並べて比較すると判断を誤ります。業者によっては雨天時の再配布、配布報告書の作成、エリアの細かい指定、地図の作成などが別料金になっていることがあります。見積りを取る際は以下を確認してください。
- 雨天順延・再配布の扱いと追加費用の有無
- GPS配布報告・写真報告が標準か別料金か
- 最低発注枚数と小ロット時の割増条件
- 配布禁止物件(お断り表示)への対応方針
- 年間まとめ発注や継続発注での単価調整の可否
ポスティングくんは追加料金なしの明朗会計とGPSによる配布報告を標準としており、年間予算を組む立場からは総額が読みやすいのが利点です。単価の考え方をさらに詳しく整理したい場合は、ポスティング費用を予算別に逆算する方法もあわせて確認しておくと、次章の月別配分がスムーズに組めます。
年間のチラシ配布、どこから決める?
3つの質問に答えると、予算設計の進め方が分かります(約30秒)
質問 1 / 3
年間予算の使い道は?
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
配るエリアの範囲は?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
配布の進め方のイメージは?
当てはまる方を選んでください
診断結果:サイズ・エリア・枚数で費用の目安を比べる進め方がおすすめです
まずはチラシのサイズ、配りたいエリア、1回あたりの枚数という3点を仮置きし、配布費・印刷費・デザイン費・予備費に分けた総額で目安を出してみてください。軒並み・集合住宅集中・エリア指定で条件を変えて並べると、年間でどの配分が自社に合うかが見えてきます。社内説明用の比較表づくりにも役立ちます。
診断結果:エリアと枚数を伝えて見積りと配布プランを相談するのがおすすめです
配布したいエリアと1回あたりの枚数、山を置きたい月が決まっているなら、具体的な配布プランの相談に進みましょう。月別・エリア別のスケジュール、再配布の間隔、複数店舗のまとめ発注、GPSによる配布報告まで含めて、総額が読める形で設計できます。繁忙期は枠が埋まりやすいため、早めのご相談が安心です。
年間予算を月別に割り振る:繁忙期重点型シミュレーション
年間80万円という予算は、割り振り方次第で成果が大きく変わります。まず比較したいのが「均等配分型」と「山谷型(繁忙期重点型)」の2パターンです。
均等配分型:月約66,000円
80万円を12で割ると月66,000円前後。配布単価が1枚4〜6円(エリア・配布方法・時期により変動する目安)とすると、月あたり約11,000〜16,000枚が配れる計算です。毎月同じエリアに一定量を届けられるため、認知の積み上げには向きます。ただし「勝負どき」に投下量が足りず、競合が一斉にチラシを打つ月に埋もれてしまうリスクがあります。
山谷型:年4回の大型キャンペーンに集中
おすすめは、商戦期に山を作る配分です。たとえば次のような設計です。
- 3月・6月・9月・12月の4回:各150,000円(合計600,000円)/1回あたり25,000〜35,000枚前後が目安
- 残り8か月:各25,000円(合計200,000円)/1回あたり4,000〜6,000枚で認知維持
- 予備費:上記から10%(約80,000円)を先に抜いて確保しておく
予備費を残す意味は大きいです。競合の新規出店、近隣の大型マンション入居、天候不良でのキャンペーン延期など、年度途中で「今すぐ打ちたい」場面は必ず起きます。予算を使い切る前提で組むと、そこで動けません。80万円のうち72万円で計画を組み、8万円は機動費として温存するのが実務的です。
業種で繁忙期は違う:山を置く月の決め方
- 学習塾:2〜3月の新年度募集と、夏期講習前の5〜6月が山。冬期講習前の11月も第3の山になります
- 不動産:転勤・進学シーズンの1〜3月が最大。売却査定訴求は秋にも動きます
- 飲食:歓送迎会・忘新年会前(2月下旬、11月)と、新メニュー切替時期
- 治療院・整体:年末年始明けと連休明け、気温が下がる10〜11月
- リフォーム:工事しやすい春(3〜5月)と秋(9〜11月)の二山型
自社の売上データを月別に並べ、「受注が伸びる月の1か月前」に配布の山を置くのが基本です。チラシは見てすぐ動く人と、保管して後から動く人が混在するため、前倒しが効きます。
1回あたりは5,000枚以上を推奨する理由
1回の配布枚数を絞りすぎると、反響率が0.05%でも0.15%でも「数件」の差にしかならず、良かったのか悪かったのかを判断できません。反響のブレを抑えて検証可能にするには、1回あたり最低5,000枚、できれば10,000枚以上が目安です。小さく刻むなら、枚数を減らすより配布頻度と年間スケジュールを整えて回数で稼ぐ方が測定しやすくなります。
反復配布の間隔は2〜4週間、同一エリア年3〜6回
同じエリアへの再配布は、2〜4週間空けるのが扱いやすい間隔です。間隔が短すぎると「また入っている」という印象が強くなり苦情につながりやすく、逆に3か月以上空くと前回の記憶が薄れて積み上げ効果が働きません。年間では同一エリア3〜6回が、反響の推移を比較しやすい現実的なレンジです。
月別計画のチェックポイント
- 売上の月別推移から山(重点月)を2〜4つ決める
- 重点月の投下額を先に確定し、残りを維持月に薄く配る
- 予備費10%を別枠で確保する
- 1回5,000枚以上を守れる配分になっているか確認する
- 印刷納期・原稿確定日を配布開始日の2〜3週間前に置く
エリア別の割り振り方:商圏を3層に分けて配分する
年間80万円のポスティング予算を「どのエリアに、どれだけ配るか」で分解するとき、最も実務的なのが商圏を3層に分けて配分する考え方です。距離だけで機械的に切るのではなく、来店動機の強さと移動コストを基準に層を分け、層ごとに「配る枚数」ではなく「配る回数」を設計していきます。
コア・準・拡張の3層と予算配分の目安
- コア商圏(半径約1km/徒歩・自転車圏):予算の50%前後。認知と来店のベースをつくる層で、反復回数を最優先します。
- 準商圏(半径1〜3km):予算の35%前後。自転車・車で10分圏。季節キャンペーンと合わせて年3〜4回配布。
- 拡張商圏(3km以上・車移動圏):予算の15%前後。反響が読みにくいためテスト配布に留め、数字が出た町丁だけ翌年コア扱いに格上げします。
配分は業種で調整します。飲食店や理容室のように来店頻度が高い業態はコア60%まで寄せ、不動産売買やリフォームのように単価が高く移動を厭わない業態は準・拡張を厚めにするのが一般的です。
配布可能世帯数から反復回数を逆算する
層の面積が決まったら、次は世帯数です。国勢調査や自治体が公開する町丁別の世帯数・住宅統計を使えば、エリア内におおよそ何世帯あるかを把握できます。共同住宅戸数データの調べ方を押さえておくと、集合住宅比率の高いエリアかどうかまで判断できます。実務手順は次の通りです。
- 町丁単位で世帯数を集計し、層ごとの配布可能世帯数を出す
- 1回あたりの配布枚数を決める(コアは全世帯、準商圏は条件を絞る)
- 配布可能世帯数÷1回あたり配布枚数で年間の反復回数を算出する
- 単価目安を掛けて層別の予算に収まるか確認し、はみ出す分は拡張商圏から削る
配布方法を層と業種で使い分ける
- 軒並み配布:エリア内をもれなく回るため認知最大化に向く。コア商圏の反復配布に最適で、飲食店・スーパー・治療院向き。
- 集合住宅集中:1棟で多世帯に届くため単価を抑えつつ世帯数を稼げる。単身・DINKS層が狙える飲食デリバリー、学習塾の低学年訴求などに有効。
- エリア指定(戸建て限定・ファミリー層など):条件に合う住戸だけに絞るため単価は上がるが無駄が減る。リフォーム、不動産、進学塾に向く。
配布の確からしさとクレーム対策
層別に設計しても、実際に計画どおり配られなければ検証になりません。GPSによる配布報告を確認できれば、どの町丁をどのルートで回ったかが地図で見えるため、「準商圏の北側が薄い」といった偏りを次回の指示に反映できます。あわせて、チラシお断り表示のあるお宅への投函は行わない、ポストからはみ出す入れ方をしない、早朝・深夜を避けるといった投函マナーを発注時に取り決めておきましょう。万一苦情が入った場合は、受付→該当エリアの特定→該当住所の配布停止リスト登録→再発防止の共有、という流れを事前に決めておくと、対応が遅れて印象を悪化させる事態を防げます。
かんたん診断年間のチラシ配布、どこから決める?30秒でチェック ▲
🖨 印刷だけのご依頼もOK。A4両面カラー1万〜3万枚は全国最安値クラスでお受けします →
複数エリア・複数店舗を一括で発注するときの進め方
年間80万円という予算は、1店舗で使い切るケースもあれば、3〜5店舗に分けて配分するケースもあります。多店舗展開企業やフランチャイズ本部が一括管理する場合、店舗ごとにバラバラに発注すると単価も品質も報告形式も揃わず、年間の総括ができません。以下の5ステップで整理すると、本部側の管理工数を抑えながら単価も下げやすくなります。
ステップ①:店舗ごとの商圏定義と世帯数の棚卸し
最初に行うのは「どの店舗が、どの町丁目まで配れるのか」の棚卸しです。店舗から半径1.5km/3km/5kmといった距離だけでなく、川・線路・幹線道路といった生活動線の切れ目も考慮します。各商圏の総世帯数、うち戸建て・集合住宅の比率を一覧化しておくと、「A店は配布可能世帯が8,000、B店は22,000」といった差が見え、予算配分の根拠になります。世帯数は公的統計から把握できるため、共同住宅戸数データの調べ方も押さえておくと精度が上がります。
ステップ②:年間スケジュール表(月×店舗×枚数)を作る
縦軸に店舗、横軸に月、セルに配布枚数を入れた一枚の表を作ります。新規開店・周年・地域イベントなど店舗個別の事情を反映しつつ、本部としては「同じ月に全店舗が集中しないよう平準化する」ことがポイントです。配布スタッフの稼働には上限があるため、月ごとの総枚数が平準化されているほど希望日程が通りやすく、結果的に配布品質も安定します。
ステップ③:デザインは共通テンプレート+差し替え運用
デザイン費は店舗数分かかると大きな負担になります。おすすめは、訴求・レイアウト・ブランドカラーを共通テンプレート化し、店舗名・住所・地図・電話番号・QRコードだけを差し替える運用です。差し替え箇所を「可変エリア」として最初に設計しておけば、2店舗目以降の制作は短時間で済み、校正ミスも減ります。店舗ごとの限定クーポンを入れる場合も、この可変エリアに番号を仕込んでおくと反響の店舗別集計が可能になります。
ステップ④:印刷はまとめ発注でロットを集約する
チラシ印刷は、同じ用紙・同じサイズであればロットが大きいほど1枚あたりの単価が下がります。各店舗が1万枚ずつ別々に発注するより、5店舗合計5万枚をまとめて手配したほうがコスト効率は高くなります。まとめ発注で単価が下がる理由は主に次の3点です。
- 印刷ロットの集約:版・段取りの費用が総部数で按分され、1枚あたりの負担が軽くなる
- 配布計画の最適化:エリアと日程をまとめて組めるため、移動や待機のムダが減り配布効率が上がる
- 営業・管理コストの圧縮:見積・契約・請求が一本化され、都度発注に比べて事務コストが下がる
ただし金額はあくまで目安で、エリア・枚数・時期・配布方法によって変動します。「安いから」ではなく「なぜ安くできるのか」を説明できる見積かどうかを確認してください。詳しい仕組みはまとめ発注と継続割引の考え方もあわせて参考になります。
ステップ⑤:配布報告を一元管理する
地域ごとに業者を分けると、報告書のフォーマット、GPSデータの有無、請求サイクルがすべて異なり、本部での横比較ができません。全国対応の代行業者に一本化すれば、全店舗分の配布報告を同じ形式で受け取れ、「どの店舗のどのエリアに、いつ、何枚配ったか」を同じ物差しで検証できます。GPSによる配布報告があれば、実際の配布ルートまで確認でき、店舗側への説明材料にもなります。
運用面で先に決めておくこと
- 費用負担ルール:本部負担・店舗負担・折半のいずれか。共通デザイン費は本部、配布費は店舗といった切り分けも有効
- 発注権限:追加配布を店舗判断で出せる上限額を決め、超える場合は本部承認とする
- 窓口の一本化:業者とのやり取りは本部担当に集約し、店舗からの要望は社内で吸い上げる
- お断り表示・クレーム時の連絡ルート:問い合わせ先を本部にするか店舗にするかを事前に統一しておく
この5ステップと運用ルールを最初に固めておけば、年間80万円の予算でも店舗数を増やしながら管理負荷を抑えられます。
効果測定の仕組みづくり:クーポン・QR・専用電話番号で反響を可視化
年間80万円を投じるなら、「何枚配ったか」ではなく「何件の反応が返ってきたか」を数字で追える状態にしておきたいところです。ポスティングの反響率は一般に0.01〜0.3%程度が目安とされますが、業種・オファー内容・エリアの相性・配布回数によって大きく振れます。単価の高い不動産や住宅リフォームは0.01%前後でも採算が合うことがあり、飲食のクーポン配布では0.1%を超えることもあります。自社の実測値を積み上げることが、2年目以降の予算設計の土台になります。
反響を計測する4つの手段
- チラシ持参限定クーポン:券面の隅に「A-3-01」のようなエリア記号+配布回数+ロット番号を小さく印字します。回収したクーポンを集計すれば、どのエリアの何回目の配布から来店したかが分かります。
- QRコードにパラメータを付与:同じ着地ページでもURL末尾のパラメータをエリア・配布回ごとに変え、アクセス解析で流入を切り分けます。印刷データ上はQRの絵柄が変わるだけなので、制作コストはほぼ増えません。
- 配布専用の電話番号・LINE導線:チラシにだけ載せる番号や、専用のLINE友だち追加QRを用意すると、電話・チャットからの反響も混ざらずに数えられます。
- 来店時アンケート:「当店を何で知りましたか」の選択肢に「ポスト投函のチラシ」を入れ、スタッフが必ず聞く運用にします。クーポンを持参しなかった層の反応を拾えます。
CPAとLTVで継続可否を判断する
評価軸はCPA(1件獲得あたりコスト)=配布総費用÷獲得件数です。たとえば1回の配布で印刷込み8万円を使い、来店が16件あればCPAは5,000円。客単価6,000円・年間4回来店・粗利率60%なら1人あたり粗利は約14,400円となり、CPA5,000円は十分に採算圏です。逆に獲得が4件ならCPAは20,000円となり、LTVを下回るためエリアかクリエイティブの見直しが必要と判断できます。数字の並べ方はシンプルで構いませんが、四半期ごとに同じ計算式で比較できる形にしておくことが大切です。
A/Bテストは1回に1要素だけ
検証で失敗しやすいのが、オファーも紙サイズも配布エリアも同時に変えてしまうケースです。何が効いたのか分からなくなります。第1四半期はオファー(割引券と無料体験)、第2四半期は紙サイズ(A4とB5)、第3四半期は配布方法(軒並みと集合住宅集中)というように、1回に1要素ずつ変えて比較しましょう。枚数と時期をそろえることも条件です。
GPS報告と反響データを突き合わせる
反響が伸びなかったとき、原因が「配布されていない」のか「配布されたが響かなかった」のかを切り分けられないと、次の打ち手を誤ります。GPS配布報告のデータ保存と活用を前提に、報告された配布軌跡とエリア別の反響件数を重ねて確認してください。軌跡どおり配り切っているのに反応がなければクリエイティブやオファーの課題、軌跡に空白や偏りがあれば配布側の課題と判断できます。この切り分けができる体制こそが、年間予算を無駄なく回す最大の保険になります。
🧮 サイズ・エリア・枚数を選ぶだけで、配布費用の参考見積もりがすぐ出せます →
四半期ごとの見直しサイクルで予算配分を最適化する
年間80万円という予算は、一度組んだら終わりではありません。3か月ごとに実績を振り返り、次の四半期の配分を微調整していくことで、同じ予算でも反響数は変わってきます。ここでは四半期単位のPDCAを、実務レベルで回す手順を整理します。
Q1は「仮説検証」のための配布と割り切る
初年度のQ1(4〜6月など年度начの3か月)は、エリアごとの反響データがまだ手元にありません。この時期は商圏の1層(近距離)を中心に、やや広めに均等配布し、エリア別の反響を比較できる状態をつくることが目的です。町丁目単位で配布枚数を記録し、クーポン券面やQRのパラメータをエリアごとに分けておけば、「どこから反響が来たか」が後から追えます。GPS配布報告のデータを反響検証に使う手順を押さえておくと、実配布エリアと反響の突き合わせが正確になります。
Q2以降は反響率の高いエリアへシフトする
Q1のデータが揃ったら、反響率(反響件数÷配布枚数)が高いエリアへ予算を寄せます。判断は「撤退」「配布方法の変更」「反復強化」の3択で考えると迷いません。
- 反復強化:反響率が平均以上のエリアは、同一エリアに年3〜4回の反復配布へ
- 配布方法の変更:反響が中程度なら、軒並み配布から集合住宅集中、あるいはエリア指定(特定の町丁目のみ)に切り替えて費用効率を上げる
- 撤退:2四半期連続で反響がほぼ出ないエリアは、予算を抜いて好調エリアに振り替える
四半期の見直し会議で確認する指標
販促責任者が会議で押さえるべき数字は、次の5つに絞ると議論がぶれません。
- エリア別反響件数:町丁目単位でどこから来たか
- CPA(1件あたり獲得費用):配布費用÷反響件数。エリア間で比較する
- 客単価:反響客の単価が低ければ、反響件数が多くても採算が合わないことがある
- リピート率:初回来店後に再来したか。チラシ経由客の質を測る指標
- クレーム件数:件数と発生エリアを記録し、お断り表示への配慮や配布時間帯を見直す
CPAと客単価を併せて見るのが重要です。反響件数だけを追うと、単価の低い客層ばかり集まるエリアに予算を寄せてしまうことがあります。
年度後半の予備費は「反復強化」か「新規テスト」か
年間予算のうち1割前後(80万円なら8万円程度)を予備費として残しておくと、後半の打ち手に余裕が生まれます。使い道の判断基準はシンプルです。目標に対して反響が不足しているなら、実績のある好調エリアに反復配布を追加して確実に積み上げます。目標を達成できており来期の商圏拡大を検討しているなら、隣接エリアへ3,000〜5,000枚程度のテスト配布を行い、来年度の判断材料をつくります。どちらも「同時に少しずつ」ではなく、どちらかに寄せたほうが結果が読み取りやすくなります。
データの蓄積が翌年度予算の根拠になる
四半期ごとの配布実績(エリア・枚数・配布方法・時期)と反響データをスプレッドシートで一元管理しておけば、翌年度の予算申請時に「このエリアはCPA○円で回収できている」と数字で説明できます。80万円という規模でも、2年目には反響の出ないエリアへの支出が減り、同じ予算で配分精度が上がります。3年続ければ、季節変動やエリア特性が見えてきて、繁忙期の配布枚数を読み間違えるリスクも小さくなります。料金や反響率はエリア・枚数・時期によって変動する目安にすぎませんが、自社の実データはそれよりはるかに確度の高い判断材料になります。
かんたん診断年間のチラシ配布、どこから決める?30秒でチェック ▲
まとめ:年間80万円のポスティングは「設計」で成果が変わる
同じ年間80万円でも、配り方の設計次第で得られる反響は大きく変わります。最後に、本記事で解説した設計の要点を整理しておきます。
年間80万円の配布設計・5つの要点
- 予算の内訳を先に決める:印刷費・配布費・デザイン費・予備費(10%前後)に分け、配布費に充てられる実額を把握する。ここを曖昧にすると年度後半で資金が足りなくなります。
- 月別は「繁忙期重点型」で割り振る:均等配分ではなく、需要が立ち上がる月の直前に山をつくり、閑散期は小ロットで接触を維持する。繁忙期に予算の5〜6割を集中させる考え方が基本です。
- エリアは商圏3層で配分する:来店実績が集まる一次商圏には反復配布、二次商圏は季節ごとの投下、三次商圏はテスト配布に限定。層ごとに枚数と回数の役割を分けます。
- 複数店舗・複数エリアは一括で発注する:印刷ロットをまとめ、配布スケジュールを連動させることで単価と手間の両方を抑えられます。まとめ発注で単価が下がる仕組みも踏まえて計画すると無駄が減ります。
- 効果測定と四半期見直しをセットで回す:クーポン・QR・専用番号で反響元を切り分け、配布報告データと突き合わせて次の四半期の配分を修正する。年4回の見直しで、後半の予算ほど精度が上がっていきます。
金額・反響率はあくまで目安
本記事で示した単価や枚数、反響率はすべて目安であり、エリアの世帯構成(戸建て/集合住宅の比率)、配布枚数、繁忙期かどうか、チラシのサイズや紙質などによって変動します。実際の設計では、必ず自社の商圏条件に合わせて試算し直してください。また、年間計画は早めに相談するほど有利です。印刷ロットをまとめて手配できる、繁忙期の配布枠を先に確保できる、配布時期の重複を避けられる——この3点は、直前発注では実現しにくい部分です。
年間予算に合わせた配布プランをご提案します
株式会社ポスティングくんは全国対応で、GPSによる配布報告により「どこに・いつ・何枚配ったか」を目に見える形でご確認いただけます。料金は追加料金なしの明朗会計で、数千枚の小ロットから大量配布まで対応。年間予算80万円をどう月別・エリア別に割り振るか、印刷から配布までを含めた配布プランの設計を無料でご提案できます。配布エリアの最適化、小ロット対応、まとめ配布の割引、デザイン・印刷までのワンストップ体制により、限られた予算を配布そのものに多く振り向けられる構成をご案内します。
年間予算に合わせた無料査定・法人向け年間見積りを承っています。「80万円で何枚・何エリア回せるか知りたい」「複数店舗分をまとめて相談したい」といったご要望も歓迎です。複数エリア・複数店舗の一括プランニングもお任せください。まずはお気軽にお問い合わせください。
ポスティングを依頼する前に
よくある質問(FAQ)
よく読まれている関連ガイド
- ポスティング予算3万円で何枚配れる?シミュレーションと費用の目安
- ポスティング7000枚の費用と配布日数の目安|総額シミュレーション
- ポスティング1200枚の費用目安は?小ロット料金の考え方と反響シミュレーション

