複数校舎の塾チラシは、在籍生の住所から通塾圏を町丁目単位で可視化し、校舎間の重複と抜けを整理したうえで、本部が枚数・エリア・時期を一元管理して年間計画に落とすのが基本です。
この記事でわかること
- 複数校舎で配布設計が崩れる3つの原因(重複・抜け漏れ・時期集中)
- 在籍生の住所から通塾圏を可視化する4つの手順
- 本部が一元管理すべき枚数・町丁目・時期などの情報
- 春期・夏期・冬期への枚数配分と発注時期の考え方
複数校舎を運営する学習塾では、ポスティングの判断が「各教室長の裁量」に分散しがちです。A校舎は春だけ1万枚、B校舎は夏に5千枚、C校舎は前年の残予算で冬に少しだけ——といった具合に積み上がった結果、校舎間で配布エリアが重なって同じ世帯に2種類のチラシが届いたり、逆に通塾圏の端が毎年抜け落ちたりします。本部から見ると「年間でいくら使い、どの校舎にどれだけ配ったのか」が後からしか分からない状態になりやすいのが実情です。
この記事は、合計2〜5万枚規模の学習塾ポスティングを本部目線で年間設計することに絞って解説します。校舎ごとの通塾圏の重なりをどう整理するか、枚数を何を基準に配分するか、春期・夏期・冬期の山にどう割り付けるか。さらに、校舎ごとに原稿を分けて発注する方法、合格実績など表現上の注意点、配布後にGPS配布報告で実績を確認する流れまで、実務の手順として整理します。数値はあくまで目安であり、エリア・枚数・時期によって変動する点を前提にお読みください。
複数校舎の学習塾でポスティング設計が崩れる3つの原因
校舎が3つ、5つと増えると、チラシの配布判断は自然と各教室長に委ねられます。現場の肌感覚は貴重ですが、校舎ごとにバラバラの判断が積み上がると、法人全体で見たときに無駄と抜けが同時に発生します。複数校舎の塾でポスティング設計が崩れる原因は、おおむね次の3つに集約されます。
原因1:通塾圏の重複配布で費用が二重に乗る
隣接する校舎同士は、通塾圏が必ずどこかで重なります。A校が「自転車15分圏」、B校が「最寄り駅から2駅圏」といった別々の基準で配布エリアを決めると、境界付近の町丁目に両校のチラシが入ります。同じ世帯に同じ塾のチラシが2種類届けば、受け手は「どちらに通えばいいのか」と迷い、ブランドの統一感も崩れます。費用面でも、合計3万枚のうち数千枚が実質的に重複していた、という例は珍しくありません。重複は本部が配布町丁目リストを突き合わせない限り表に出ない無駄です。
原因2:通塾圏の端で抜け漏れが起きる
逆に、町丁目を機械的に指定すると、実際には通える地域が配布対象から外れます。注意すべきは次のような地形・インフラの境目です。
- 幹線道路や大きな川:地図上は近くても、小学生が自転車で越えにくければ通塾圏外になる
- 鉄道の線路:踏切や跨線橋の位置によって、同じ町丁目でも通いやすさが大きく変わる
- 学区の境界:中学受験・高校受験の志望傾向は学区単位で変わるため、原稿の訴求もずれる
- 新興の分譲地やマンション:町丁目単位の古い世帯数データでは拾いきれない
「配ったのに反響が薄い」と感じている校舎ほど、実は通塾圏の中心ではなく端に大量に配っているケースがあります。
原因3:時期が春に集中してスケジュールが取れない
3つ目は時期の偏りです。各校舎が独自に動くと、春期講習前の1〜2月に全校舎が一斉に発注をかけます。この時期は印刷も配布も繁忙期で、希望日にまとめて配れない、校舎ごとに配布完了日が10日以上ずれる、といった事態が起きます。結果として「申込締切の前日にようやく届いた」エリアが生まれ、せっかくの枚数が機会損失になります。3万枚規模の印刷納期と分納の段取りを踏まえ、本部側で発注時期を前倒し・分散させる判断が必要です。
本部が一元管理すべき4つの情報
これらを防ぐために、本部が校舎任せにせず手元で管理したい情報は次の4点です。
- 校舎別の年間配布枚数(春・夏・冬の内訳まで)
- 校舎別の配布町丁目リスト(重複と空白を地図上で確認できる形)
- 配布時期と配布完了希望日(講習の申込締切から逆算)
- 1件あたりの問い合わせコストの目安(配布費用÷問い合わせ件数)
この4点が一枚の表に揃うと、「どの校舎に何枚振るべきか」の議論が感覚論から数字の話に変わります。校舎ごとの配布可能枚数と費用感は、町丁目や市区を指定して料金シミュレーターで確認すると、年間計画を立てる前のたたき台がすぐに作れます。
特に、東京・神奈川・埼玉・千葉に加えて大阪、福岡、仙台など複数エリアに校舎が分散している法人ほど、エリアごとの世帯密度も競合状況も異なるため、各教室長の判断だけでは全体最適になりません。本部が枚数・エリア・時期を一元管理し、配布後の反響まで同じ様式で集めることで、翌年の配分精度が目に見えて上がります。
複数校舎の塾チラシ、次の一手は?
3つの質問に答えるだけで、複数校舎の配布設計の進め方がわかります(約30秒)
質問 1 / 3
通塾圏の整理はどこまで?
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
年間の配布枚数は決まっている?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
配布したい時期は決まっている?
当てはまる方を選んでください
診断結果:まずは配布費用の目安を比べるのがおすすめです
チラシのサイズ、配布エリア、枚数を指定して配布費用の目安を確認するところから始めましょう。校舎ごとに町丁目や市区を変えて試算すれば、コア圏の広さの違いが費用の差として見えてきます。複数校舎分を並べて比べることで、年間計画のたたき台がつくれ、本部での枚数配分の議論も根拠をもとに進めやすくなります。
診断結果:エリアと枚数を伝えて配布プランの相談がおすすめです
校舎別の配布町丁目と枚数、着地させたい時期をまとめてお知らせください。通塾圏の重なりや抜けを踏まえたエリア調整、集合住宅集中配布やエリア指定配布などの組み合わせ、分納や配布完了日の段取りまで含めてプランをご提案します。見積りとGPS配布報告の様式も合わせてご確認いただけます。
校舎ごとの通塾圏を可視化する手順|既存生の居住分布から逆算する
複数校舎の枚数配分を決める前に、まず「どの校舎がどの町丁目を担当するのか」を地図上で確定させます。感覚で半径2kmと決めるのではなく、すでに通っている生徒の住所という実績データから逆算するのが最も精度の高い方法です。以下の4手順で進めます。
手順1:在籍生徒の住所を町丁目単位で集計する
在籍名簿から住所を町丁目単位に分解し、生徒数の多い順に並べます。上位から足し上げて累積80%に入る町丁目を「コア圏」、80〜95%に入る町丁目を「周辺圏」と仮置きします。残り5%は遠方からの通塾や兄弟姉妹の紹介など例外的なケースが多く、配布対象からは一旦外して考えます。校舎ごとにこの表を作ると、同じ塾でも校舎によってコア圏が5町丁目に集中する場合と、15町丁目に分散する場合があることが見えてきます。
手順2:コア圏の外周を地図に落とし、動線で検証する
コア圏の町丁目を地図上で塗り、外周線を引きます。そのうえで、徒歩・自転車・バス路線・鉄道駅からの動線が現実的かを確認します。目安として、小学生中心の校舎は徒歩・自転車圏(おおむね半径1.5km前後)、中学生は自転車圏、高校生中心なら駅勢圏が通塾距離の実態に近くなります。大きな幹線道路や河川、踏切が間に挟まる町丁目は、距離が近くても保護者が通わせたがらないため、コア圏から外すか優先度を下げます。
手順3:隣接校舎と重なる町丁目を洗い出し、担当を一本化する
次に、隣り合う校舎のコア圏が重なる町丁目を抽出します。同じ世帯に2校舎分のチラシが別々に届くと、配布費の無駄になるだけでなく「同じ塾から何度も入る」という印象でクレームにつながります。重複エリアは在籍生徒数が多い方の校舎/駅やバス路線からの動線が自然な方の校舎を優先するなど、判断基準を本部であらかじめ文章化しておくと、教室長同士の調整が毎回もめずに済みます。
手順4:重複エリアは校舎名併記の共通原稿という選択肢も
どちらの校舎に寄せるか決めきれないエリアは、2校舎の住所・電話番号を併記した共通原稿を1種類作り、そのエリア専用に配布する方法もあります。保護者に「自宅から近い方を選べる」と伝わるため、問い合わせの取りこぼしを防げます。
立地タイプ別の考え方
- 都市密集型(首都圏の私鉄沿線、大阪の環状線内など):校舎間距離が2〜3kmと短く重なりが大きいため、重複整理に手間をかける価値が高い。コア圏中心の絞り込み配布が基本。
- 郊外型(仙台や福岡の郊外住宅地、埼玉・千葉のニュータウン等):校舎間が離れていて重なりが小さいため、周辺圏まで配布範囲を広げる余地がある。
この通塾圏マップができれば、次に必要なのは「何枚配るとどれくらい問い合わせが見込めるか」の感覚です。業種別の反応率の目安と枚数からの反響試算も合わせて確認し、校舎ごとの配分検討に進んでください。
合計2〜5万枚をどう割るか|校舎別の枚数配分4基準
複数校舎の塾で最も揉めやすいのが「どの校舎に何枚配るか」です。校舎数で均等割りすると、商圏が広い校舎は薄まり、満席に近い校舎では無駄打ちになります。ここでは本部が説明責任を果たせる、4つの配分基準を示します。なお枚数・反響はエリア・時期・競合状況で変動するため、以下はあくまで目安としてお読みください。
基準①通塾圏世帯数とカバー率
前セクションで描いたコア圏(徒歩・自転車15分圏など)の世帯数を基準値にします。考え方の目安として、1回の配布でコア圏世帯の50〜80%に届く枚数を1単位とします。コア圏が8,000世帯なら1回4,000〜6,400枚。小学生・中学生のいる世帯だけを狙うより、まずは面で届け、年3回の山で重ねて接触する設計のほうが運用は安定します。
基準②既存生の居住分布密度
既存生が多い町丁目は、学区・通学動線・口コミの相性が良く反応が出やすい傾向があります。ここは厚め(カバー率80%寄り)に。一方、生徒ゼロの空白町丁目は「開拓枠」として配分表を分け、成果が読めない前提で小さく試します。既存エリアと開拓エリアを混ぜて集計すると、翌年の判断材料になりません。
基準③定員の空き状況
中3が満席で小学部だけ空いている校舎に全学年訴求のチラシを大量投下しても、問い合わせを断る結果になります。空席のある学年・曜日に絞って枚数を抑制し、逆に新規開校・移転直後の校舎は通常の1.5〜2倍を目安に厚くします。認知ゼロの立地は、回数と枚数の両方が必要です。
基準④競合塾の密集度
同一駅前に大手が複数ある立地は、同じ枚数でも反響が割れやすくなります。この場合は1回あたりの枚数を増やすより、同じエリアに配布回数を重ねて接触頻度で補う発想が有効です。年3回を4〜5回に分け、1回あたりを小さくする運用もできます。
6:4方式で配分表をつくる
- 年間総枚数の6割を、基準①②(コア圏世帯数×既存生密度)で機械的に配分する
- 残り4割を、基準③④(定員の空き・競合密集度)で本部が調整する
- 校舎長に「調整枠の根拠」を共有し、配分表を年度初めに確定させる
5校舎・年間3万枚の例では、機械配分18,000枚をコア圏世帯比で按分し、A校4,800/B校4,200/C校3,600/D校3,000/E校2,400枚。残り12,000枚のうち、新規開校のE校に4,000枚、大手が密集するB校に3,000枚(回数を増やす前提)、空席の少ないD校には1,000枚のみ、残りをA・C校へ配分する、といった形です。これも一例で、実数は商圏により変わります。枚数と反響の関係は業種別の反応率の目安と試算方法も参考に設計してください。
配布方法も校舎ごとに変える
- 都心部でマンションが多い校舎(大阪市中央区・横浜市中区など)…集合住宅集中配布でファミリータイプの棟に絞る
- 戸建て中心の郊外校舎(さいたま市見沼区・千葉市若葉区など)…軒並み配布で面を取る
- 学区をまたぎたくない校舎…エリア指定配布で町丁目単位に限定する
同じ枚数でも、住宅構成に合った配布方法を選ぶだけで到達の質は変わります。校舎ごとに方法を変えられるかは、発注前に配布会社へ確認しておきたいポイントです。
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春期・夏期・冬期の3つの山|年間カレンダーへの落とし込み方
複数校舎の塾ポスティングは、枚数配分と同じくらい「いつ入れるか」で結果が変わります。年間の需要には明確な山があり、最大の山は春(新学年・新規入塾)、次点が夏(夏期講習)、三番目が冬(冬期講習・受験直前/新年度の先行予約)という順序になるのが一般的です。この3つの山を本部の年間カレンダーに先に書き込み、そこから逆算して印刷・配布の枠を押さえるのが設計の基本になります。
配布着地日の目安(3つの山)
- 春の山:1月下旬〜3月中旬。1月下旬に先行告知、2月中旬に本命、3月上旬に締切訴求の2〜3回に分けるのが扱いやすい構成です。
- 夏の山:5月下旬〜7月上旬。5月下旬〜6月上旬に早割訴求、6月下旬〜7月上旬に申込締切訴求の2回に分けます。
- 冬の山:10月下旬〜12月上旬。受験学年向けの直前講習と、非受験学年向けの新年度先行予約を分けて訴求すると反応が取りやすくなります。
いずれも「配布完了日」ではなく「ポストに入り切る着地日」で逆算するのがポイントです。配布には数日〜1週間程度の期間がかかるため、申込締切の直前に着地させるのではなく、締切の10日〜2週間前に配り終える想定でスケジュールを組みます。
一度に全量を入れず、2〜3回に分ける
同じ1万枚でも、1回で1万枚を入れるより、3,000〜5,000枚ずつ2〜3回に分けたほうが接触頻度が上がり、記憶に残りやすくなります。目安としては1回あたり1校舎3,000〜5,000枚を基準に、校舎の通塾圏の世帯数に合わせて増減させます。1回目で校舎名と場所を覚えてもらい、2回目で講習内容と締切を伝える、という役割分担を持たせると原稿も作りやすくなります。反響の見込みを立てる際は、業種別の反応率の目安を参考に、校舎ごとの問い合わせ件数を試算しておくと予算の説明もしやすくなります。
春は枠が埋まりやすい|2〜3か月前に押さえる
春の山は塾だけでなく、不動産・引越し・スクール系など多くの業種が集中する時期です。全校舎分の印刷と配布を同じ週に集中させようとすると、希望日に枠が取れないことがあります。本部が2〜3か月前の段階で年間スケジュールを共有し、配布希望週を仮押さえしておくだけで、着地日のズレによる機会損失をかなり減らせます。校舎ごとに教室長が個別に手配すると、同じエリアに同日投函が重なるなどの無駄も起きやすくなります。
年間一括発注と都度分割発注の比較
- 年間一括:年間の総枚数をまとめて契約するため単価面のメリットが出やすく、希望日の枠も確保しやすい。校舎数が多く、年間の配布計画がある程度固まっている本部向け。
- 都度分割:合格実績や講習日程など、直前まで原稿を調整できる柔軟性が強み。新規開校が控えている、校舎ごとに施策がばらつく場合に向く。
「年間一括と分割どちらが向くか」は、校舎数・年間総枚数・原稿の変更頻度の3点で判断できます。年間3万枚以上かつ原稿パターンが固定できるなら一括寄り、校舎ごとに訴求が大きく異なるなら分割寄り、という切り分けです。年間まとめ発注と単発発注の違いも踏まえて検討してください。
閑散期(4月・9月)の使い方
4月と9月は申込需要が落ち着くため、ここを空白にする塾は少なくありません。ただし、1校舎2,000〜3,000枚程度の小ロットで認知目的の配布を挟むと、次の山での反応が立ち上がりやすくなります。この時期は「無料体験授業」「学習相談会」など、入塾を急がせない内容のほうが受け入れられやすい傾向があります。料金はエリア・枚数・時期により変動するため、年間計画を提示したうえで見積もりを取るのが確実です。
校舎ごとに原稿を分ける発注と、合格実績表示で注意すべき表現
複数校舎の塾がチラシで失敗しやすいのが「全校舎で同じ原稿を配ってしまう」パターンです。校舎名と電話番号だけが違う汎用チラシは、読み手にとって「自分の家の近くの塾」として認識されにくく、反響が伸びません。かといって校舎ごとにゼロからデザインすると制作費も校了の手間も校舎数分だけ膨らみます。現実的な解は、共通デザインの枠を固定し、校舎情報だけを差し替えるテンプレート方式です。
テンプレート方式で差し替える項目
- 校舎の住所・電話番号・最寄り駅からの徒歩分数・地図
- 教室長の氏名と顔写真、ひとことメッセージ
- 通塾圏に含まれる小中学校名(例:近隣3〜5校を列挙)
- 学年別の時間割・曜日・開講コース
- その校舎で実施する説明会・体験授業の日程
共通部分(ロゴ、指導方針、料金体系、申込フロー、QRコード)は固定しておけば、校舎が10あっても修正は差し替え枠だけで済みます。さらに訴求軸そのものを分けるのも有効です。ポスティングはエリア単位で原稿を分けて発注できるため、都心校は中学受験・難関校対策、郊外のベッドタウン校は定期テスト対策や内申点アップ、駅前校は部活との両立や振替制度、といった出し分けができます。同じ予算でも「誰に向けた一枚か」が明確になるほど反響率は安定します。
入稿と納期のリスクを減らす
校舎数が増えるほど厄介なのが、印刷会社と配布会社が別で、校舎別の部数を分納する調整です。デザイン・印刷から配布までワンストップで依頼すれば、版数(原稿の種類)と校舎別部数を一枚の発注書でまとめられ、入稿ミスや納期ズレのリスクが下がります。春期・夏期は印刷の繁忙期と重なるため、チラシ印刷の分納と納期の目安を踏まえ、配布開始日から逆算して入稿日を決めておくと安心です。
合格実績・体験談の表記で注意する点
- 集計の定義を明記する:対象年度、在籍期間(例:6か月以上在籍)、受講形態(通常授業・季節講習のみ・模試のみ)を注記する。短期講習のみの生徒や模試受験者を含める場合は、その旨を小さくても必ず記載します。
- 延べ人数と実人数を区別する:複数校合格を人数として合算するなら「延べ」と明示します。
- 断定・最上級を避ける:「必ず成績が上がる」「地域No.1」「絶対合格」など、客観的な根拠を示せない表現は使わない。比較表現を使うなら調査の出典と時点を添えます。
- 体験談は本人・保護者の同意を取る:掲載範囲(氏名のイニシャル、学校名、写真)を書面で確認し、内容を要約・加工しすぎない。創作した声は使いません。
配布時のリスク管理
教育業種は保護者の目が厳しく、配布マナーがそのまま塾の印象になります。「チラシお断り」表示のあるポストには投函しない運用を徹底し、集合住宅は管理規約や掲示の指示に従います。クレームが出た場合は、各校舎で個別対応せず本部に窓口を一本化し、「誰が受けて、誰が配布を止める判断をするか」を事前に決めておきましょう。GPSによる配布報告があれば、どの町丁目をいつ配布したかを後から確認でき、問い合わせがあったときに事実関係を正確に説明できます。配ったかどうかの水掛け論を避けられることは、校舎数が多いほど大きな安心材料になります。
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配布後の検証|校舎別に反響を記録し翌年の配分に反映する
複数校舎のポスティングは、配り終えた時点が本当のスタートです。校舎ごとに記録が残っていれば、翌年の枚数配分も時期設計も「勘」ではなく実績から組み立てられます。逆に記録がないと、毎年同じ枚数を同じ時期に配るだけの作業になり、校舎間の差が放置されます。
記録すべき7項目を共通フォーマットに揃える
本部が管理表のひな形を用意し、全校舎で同じ項目を埋めてもらうのが前提です。最低限、次の7項目を揃えます。
- 配布日(配布開始日と完了日の両方)
- 配布した町丁目(校舎ごとのエリア単位で)
- 枚数(町丁目別に分かると理想的)
- 問い合わせ件数(電話・ウェブ・来校の経路別)
- 体験授業の申込数
- 入塾数
- チラシ持参・チラシ閲覧の有無
受付トークをマニュアル化する
反響の記録は、電話を受けた講師や事務スタッフの手で決まります。「チラシをご覧になりましたか」「差し支えなければお住まいの町名を教えてください」の2問を受付スクリプトに固定し、全校舎で同じ聞き方に統一してください。町名が取れれば、どの町丁目が反応したかが分かり、翌年はその周辺の配布密度を上げる判断ができます。ウェブ申込フォームにも「当塾を知ったきっかけ」の選択肢を置き、チラシ・看板・紹介・検索を切り分けておきます。
一律の反響率ではなく自社比較で評価する
反響率は業種・エリア・時期・原稿で大きく変わるため、他社の平均値と比べてもほとんど意味がありません。評価軸は前年同時期・同校舎との比較に置き、「A校の春期は昨年より問い合わせが増えたか」という相対評価で判断します。一般的な目安を参考にしたい場合はポスティング反応率の目安と試算方法も合わせて確認し、あくまで初年度の仮説づくりに使う程度に留めるのが安全です。
GPS配布報告と問い合わせ発生日を突き合わせる
当社のGPS配布報告には、いつ・どの範囲を配ったかが記録されます。これを問い合わせの発生日と並べると、配布から反応までのタイムラグが見えてきます。一般には数日〜2週間程度で反応が集中するとされますが(あくまで目安)、校舎や時期によってずれます。自塾の山が配布3日目に来るのか10日目なのかが分かれば、説明会日程や電話受付の増員タイミングも逆算できます。
校舎別の単価を出し、配分の「4」に反映する
- 校舎別に、配布費用÷問い合わせ件数で問い合わせ1件あたりのコストを算出する
- 配布費用÷入塾数で入塾1件あたりの獲得コストを算出する
- 生徒1人あたりの年間授業料と照らし、割に合っているかを校舎ごとに判定する
前章で触れた「実績6:戦略4」の配分のうち、翌年に動かすのは原則として「4」の部分です。獲得コストが低い校舎に戦略枠を厚く寄せ、高い校舎は据え置きます。費用側の再計算は料金シミュレーターで枚数を入れ替えながら試算すると早いです。
反響が弱い校舎は、枚数を削る前に3点を検証
結果が出ない校舎をいきなり減枚するのは早計です。①原稿の訴求(合格実績中心か、無料体験・個別面談の案内中心か)②配布時期(折込やライバル塾の配布と重なっていないか)③配布方法(集合住宅集中か軒並みか)——この順で1つずつ変えて翌期に再検証します。3回変えても改善しない場合に初めて、その校舎の枚数を縮小し他校舎へ回す判断に進みます。変更を一度に複数行うと、何が効いたのか分からなくなる点に注意してください。
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まとめ|複数校舎の塾ポスティングは本部の年間設計で変わる
複数校舎を運営する学習塾のポスティングは、校舎ごとに場当たりで配るか、本部が年間で設計するかで結果が大きく変わります。最後に、ここまでの要点を実務の順番どおりに整理します。
設計の5ステップ再確認
- 通塾圏を町丁目単位で定義する:既存生の住所を集計し、生徒の7〜8割が収まる範囲を各校舎のコア商圏とします。隣接校舎と重なる町丁目は「どちらが撒くか」「隔年で入れ替えるか」を事前にルール化し、同じ家庭に二重に届く状態を避けます。
- 枚数は基準を分けて配分する:合計2〜5万枚のうち、まず6割程度を通塾圏の世帯数と生徒分布に比例して機械的に割り振り、残り4割を空席数(定員余力)、競合塾の出店状況、新規開校・移転などの事情で本部が調整します。すべてを裁量で決めないことが、翌年の検証を可能にします。
- 春・夏・冬の3つの山に割り付ける:年間枚数を一度に撒かず、各山で2〜3回の分割配布にすると反響が分散しにくくなります。繁忙期は配布枠が埋まりやすいため、2〜3か月前には枠を押さえ、印刷の分納スケジュールも同時に決めておきます。
- 表現は根拠のある範囲に留める:合格実績や指導人数は、集計範囲・対象年度・在籍条件を明記し、誤認を招く書き方を避けます。原稿は校舎ごとに教室写真・最寄駅・時間割を差し替えると、同じ予算でも反応が変わりやすくなります。
- 配布後に必ず検証する:GPSによる配布報告と、校舎別の問い合わせ・体験申込記録を突き合わせ、どの町丁目から反響が来たかを残します。この記録が翌年の枚数配分の根拠になります。反応率の見方は業種別の反応率と枚数から反響数を試算する方法も参考にしてください。
数字はすべて目安として扱う
本記事で触れた枚数・反響率・料金は、いずれも目安です。エリアの世帯構成、配布枚数、配布時期、配布方法(軒並み配布・集合住宅集中・エリア指定)によって実際の数値は変動します。1年目は仮説として設計し、2年目以降に自塾の実測値へ置き換えていく前提で運用してください。
ポスティングくんでできること
- 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)と大阪・福岡・仙台での大量配布に対応
- 校舎ごとに原稿を分けた発注、配布エリアの指定が可能
- GPSによる配布報告で、どの地域をいつ回ったかを確認できる
- 追加料金のない明朗会計で、年間予算が組みやすい
年間計画の概算は料金シミュレーターで枚数とエリアを入れて確認できます。複数校舎分をまとめた法人見積り、校舎ごとの通塾圏に合わせた無料エリア査定をご希望の方は、料金・お見積りのお問い合わせからお気軽にご相談ください。校舎数と希望時期をお伝えいただければ、年間の配布枠と枚数配分のたたき台をご提案します。
ポスティングを依頼する前に
よくある質問(FAQ)

