ポスティング大量配布のクレーム想定と社内体制設計の実務ガイド

数万枚規模のポスティングでは問い合わせが一定数発生し得ます。クレーム件数を断定せず「規模に応じて想定する」考え方で、受付窓口・一次対応・除外リスト反映までの体制設計、投函禁止表示への配慮、配布員教育、GPS報告によるエリア特定の実務を解説します。

大量配布のクレーム件数は固定値で見積もらず、枚数に比例して問い合わせが増える前提で体制を組むのが実務的です。受付窓口と分類、除外リストの反映、配布員教育を事前に設計しておくことが重要とされています。

この記事でわかること

  • 問い合わせ件数が変動する5つの変数と想定の考え方
  • 投函停止依頼・誤配指摘・内容への意見など5類型への分類
  • 一次応答時間・除外反映日数・再発有無という3つの指標
  • 電話やフォームなど受付窓口の振り分けと回答主体の切り分け

数万枚規模のポスティングを控えた広報・販促のご担当者から、よくいただくご相談があります。「大量に配ると、クレームはどのくらい来ますか」というものです。正直に申し上げると、件数を一律の数字で断定することはできません。エリアの住宅構成、配布方法、季節、業種、そして何よりも配布員の投函品質によって、問い合わせの発生状況は大きく変わるからです。

ただし、確実に言えることがあります。配布枚数が増えるほど、問い合わせが寄せられる可能性は高まるという前提は、あらかじめ織り込んでおくべきだということです。重要なのは「クレームをゼロにする」ことではなく、「発生しても即座に受け止め、原因エリアを特定し、再発を防ぐ仕組みが社内外にあるか」です。本記事では、大規模発注時に整えておきたい受付窓口・一次対応フロー・除外リストの反映サイクル、投函禁止表示への配慮、配布員教育、GPS報告を使った発生エリアの特定まで、体制設計の観点から実務的に整理します。

目次

大量配布では「クレーム件数」を数字で決め打ちしない——想定の考え方

数万枚規模のポスティングを前に、社内で必ず出るのが「クレームは何件くらい来るのか」という質問です。決裁や人員配置のために数字が欲しくなるのは当然ですが、ここで「1万枚あたり◯件」といった固定値を前提に体制を組むのは危険です。実際の問い合わせ件数は、単一の係数では説明できない複数の変数の掛け算で決まります。固定値で見積もると、少なく見積もれば窓口が溢れ、多く見積もれば過剰な人員を遊ばせることになります。

問い合わせ発生に影響する5つの変数

  • エリアの住宅構成:戸建比率が高いエリアと、管理人常駐の集合住宅が多いエリアでは、受け止められ方も連絡経路も異なります。管理組合や管理会社経由で連絡が入るケースもあります。
  • 配布方法:軒並み配布・集合住宅集中・エリア指定のどれを選ぶかで、投函先の母集団が変わります。集合住宅集中は効率が高い一方、建物単位でのルール確認が重要になります。
  • 時期と時間帯:年末年始や長期不在が増える時期は投函物が溜まりやすく、夕方以降の配布は住民に不安を与えやすい傾向があります。
  • 業種と訴求内容:不動産・求人・金融系など、金額や個人情報に関わる訴求は反応が出やすい傾向があります。表現が強いほど意見も届きやすくなります。
  • 配布員の投函品質:はみ出し投函、郵便受け以外への差し込み、配布禁止表示の見落としなど、現場品質は発生要因として最も改善余地が大きい部分です。

「比例の前提」で体制を組む

これらが絡み合う以上、精密な予測は現実的ではありません。実務で置くべき前提はシンプルで、枚数が増えれば窓口への着信も相応に増えるという比例関係です。5万枚を一週間で配るなら、1万枚配布時に受けた着信の数倍が、同じ期間に集中して届くと考えて回線・担当者・対応時間帯を設計します。配布期間を分散させれば、1日あたりの着信も平準化できます。

「クレーム」と一括りにしない

もうひとつ重要なのが、窓口に届く連絡はクレームだけではないという点です。実際には、商品やサービスへの純粋な問い合わせ、以後の投函停止依頼、投函禁止表示があるのに入っていたという指摘、誤配やはみ出しの指摘など、性質がまったく異なるものが同じ番号に混在します。これらを「クレーム件数」として一本化して数えると、改善すべき点が見えなくなります。受付の時点で分類できる設計にしておくことが、後の是正を速くします。

社内で合意しておくべき指標

  1. 一次応答までの時間:着信・フォーム受信から最初の返答までを何時間以内にするか。
  2. 除外反映までの日数:投函停止依頼を受けてから、配布現場の除外リストに反映されるまでの日数。
  3. 同一住所からの再発の有無:一度停止依頼を受けた住所に再投函が起きていないか。

件数の多寡は環境要因に左右されますが、この3つは自社と配布会社の運用で確実にコントロールできます。報告の軸をここに置けば、社内で「何件だったか」ではなく「どう対処できたか」を議論できるようになります。次章以降では、この分類と指標を実際の窓口設計・除外運用に落とし込む手順を具体的に見ていきます。

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まずはチラシのサイズと配布したいエリア、おおよその枚数を入れて、配布費用の目安を確認してみてください。条件を変えて比べられるので、社内で検討材料をそろえやすくなります。あわせて、投函停止依頼の受付方法や除外リストの反映フローなど、発注前に確認しておきたい項目を整理しておくと、次の相談がスムーズです。

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配布したいエリアと枚数が見えているなら、具体的な見積りと配布プランの相談に進みましょう。配布方法や配布期間の分け方を調整すれば、問い合わせが一時期に集中しにくい計画も検討できます。投函停止依頼の受付、除外リストの反映日数、報告の頻度まで含めて共有しておくと、配布後の対応まで見通しの立つ体制を整えられます。

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問い合わせの種類を分解する——投函停止依頼・誤配指摘・内容への意見

数万枚規模の配布で寄せられる連絡は、すべてが「苦情」ではありません。性質ごとに緊急度も、答えるべき主体も、必要な調査の深さも異なります。受付段階で分類できる状態にしておくと、現場の混乱と二次クレームを大きく減らせます。まずは次の5類型で整理してください。

(A)投函停止・今後不要という依頼

最も件数が多い類型ですが、多くは感情的な苦情ではなく事務的な依頼です。ゴールは住所・建物名・部屋番号を正確に聞き取り、除外リストへ確実に反映することと、「以降は投函しない」旨を明確に返答することの2点。曖昧な「近所」「角の家」では現場に反映できないため、聞き取り項目をあらかじめ固定しておきます。

(B)投函禁止表示があるのに入っていた、という指摘

これは依頼ではなく配布品質の問題です。該当エリア・配布日・担当配布員まで遡る調査が必要で、配布会社側が事実確認の主体になります。受付時に「いつ頃」「どの建物」「表示の場所(ポスト面・門扉・掲示板)」を押さえておくと調査が早まります。責任範囲の切り分けは誤投函・配布事故の一次対応フローの考え方が参考になります。

(C)集合住宅の管理者・管理組合からの連絡

エントランスの立入可否や掲示ルールに関わるため、管理会社との関係に発展し得る類型です。個別の停止依頼と違い、該当物件を恒久的な除外対象にするかどうかの判断が必要になります。回答は配布会社が担当し、発注者にも共有する運用が無難です。

(D)チラシ内容・表現への意見

価格表示、キャンペーン条件、デザインの受け取られ方などへの意見は、配布会社では答えられません。発注者(広報・販促部門)が回答主体です。配布会社の窓口に入った場合の転送ルートと、転送時の連絡先・所要時間の目安を事前に決めておきます。

(E)投函状態への指摘

雨濡れ、ポストからのはみ出し、同じ世帯への重複投函、別チラシとの束ね投函など。配布品質の問題であり、(B)と同様に現場へ遡る確認を行います。

切り分けを事前に文書化する

  • A・B・C・Eは配布会社、Dは発注者が一次回答——この原則を発注前に合意する
  • 受付票に「類型」「発生エリア」「配布日」「回答主体」の欄を設ける
  • 回答期限の目安(即日一次回答/調査は数営業日)を双方で共有する
  • 週次で類型別の件数を集計し、偏りがあれば原因を特定する

誰が答えるかが決まっていないと、同じ問い合わせが発注者と配布会社の間を往復し、対応の遅れそのものが新たな不満を生みます。分類と回答主体の表を1枚作っておくことが、大量配布における最も費用対効果の高い備えです。

受付窓口の設計——電話・フォーム・代表番号の振り分けとスクリプト整備

大量配布の体制設計で最初に決めるべきは「どこで受けるか」です。窓口が曖昧だと、代表番号にかかった配布に関する連絡がたらい回しになり、相手の不快感が増幅します。逆に窓口さえ決まっていれば、件数が想定より増えても処理は滞りません。

連絡先を分けるか、一本化するか

チラシに載せる連絡先を「商品・サービスのお問い合わせ用」と「配布に関するご連絡用」で分けるか、一本化して受付側で分類するかは、次の3点で判断します。

  • 想定規模:数万枚規模で配布エリアが広いほど、投函停止依頼が分散して入ります。販促の電話と混線させたくない場合は分ける価値があります
  • 受電体制:日中に電話を取れる人員が1〜2名なら、一本化して受付票で分類したほうが取りこぼしが減ります
  • コールセンター委託の有無:委託する場合は、配布に関する連絡を受けた際の分岐スクリプトを事前に渡しておく必要があります

あわせて、配布に関する連絡を配布会社側で受けられるかを発注前に確認しておきます。受付代行の可否、受付時間、除外リストへの反映フロー、報告の頻度まで契約前に握っておくと、自社側の負荷見積りが現実的になります。

一次対応スクリプトの5ステップ

  1. 事実を認めて謝意を伝える。「弊社のチラシをお届けしました。ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません」と、最初に受け止める
  2. 情報をヒアリングする。住所・建物名・部屋番号(または棟・階)・投函日・チラシの種類。除外に必要な粒度まで聞く
  3. その場で反論・説明をしない。法的な見解や配布の正当性を一次対応で語らない
  4. 除外対応と反映の目安日数を伝える。「除外リストに登録し、◯営業日以降の配布から反映します」と期限を明示する
  5. 受付記録をフォーマットに残す。受付日時・担当者・住所・内容区分・対応状況を定型項目で記録する

避けたいNG対応

  • 担当者が独断で「法律上問題ない」と説明してしまう(論争化し、再連絡や拡散の引き金になります)
  • 折り返しを約束したまま放置する
  • 記録を個人のメモやメールの受信箱に留め、除外リストに反映されない
  • 部屋番号を聞かずに「その建物全体を止めます」と安請け合いし、現場で判断できない指示になる

受付担当が分散する場合の共有方法

広報・営業・店舗スタッフと受付窓口が分かれるときは、共有の仕組みを先に作ります。社内チャットに専用チャンネルを立て、簡易フォーム(項目は受付日・住所・内容区分・対応状況の4つで十分)から投稿が流れる形にすると、入力負荷を抑えつつ一元管理できます。共有フォルダに一覧表を置く場合は、更新担当と締め時刻(例:毎営業日17時)を決めておきます。実際の誤配指摘では責任の所在が問題になりやすいため、誤投函・配布事故の責任範囲と一次対応フローも踏まえ、自社対応と配布会社への引き継ぎ基準を文書化しておくと迷いがなくなります。

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除外リストの運用——収集から配布現場への反映までのサイクルを決める

投函停止の依頼を受けたら、その住所を記録する。ここまでは多くの企業が行っています。しかし大量配布でクレームが繰り返されるケースの多くは、リストを「作っている」だけで「回していない」ことが原因です。受付担当者のメモ帳や個人のメールボックスに情報が溜まり、配布会社の現場ルートに反映されないまま次の配布が走る——これでは同じ住戸に再び投函され、二度目の連絡はより厳しいものになります。除外リストは台帳ではなく、収集から現場反映までが一巡する業務サイクルとして設計してください。

設計しておくべき5つの項目

  1. 受付時に取得する情報項目の統一:都道府県・市区町村・町名・丁目・番地・建物名・部屋番号までの表記ルール、連絡を受けた日時、連絡手段(電話・フォーム・現場口頭)、理由区分(投函不要・誤配・内容への意見など)をフォーマット化します。住所が曖昧なまま記録すると、現場で特定できず除外が機能しません。
  2. 社内から配布会社への連携頻度と手段:都度共有か週次一括か、送付はメールか共有ファイルか、形式は表計算ファイルか指定様式か。「誰が・いつまでに・どこへ」を決め、担当者の不在時に止まらないよう代替者も定めます。
  3. 現場ルートに落とし込むまでのリードタイム:配布会社が受領してから配布員の手元に反映されるまでには日数がかかります。すでに印刷済み・ルート確定済みの配布分には間に合わない可能性があることを、発注前に合意して議事録に残しておくとトラブルになりません。
  4. 除外の粒度:集合住宅全体を除外するのか、特定の号室だけを除外するのか。管理会社や管理組合から建物単位での申し入れがあった場合は棟ごと、居住者個人からの依頼なら号室単位、といった判断基準を文書化します。配布禁止表示と除外率の考え方と合わせて整理すると、計画枚数と実配布数のズレも説明しやすくなります。
  5. 引き継ぎと長期保存、次回発注への継承:担当者の異動でリストが消えるのが最悪のパターンです。保存場所と保存期間を決め、次回発注時に最新版を配布会社へ渡す手順を発注フローに組み込みます。

個人情報としての取り扱い方針を明文化する

除外リストは住所と連絡の経緯を含む個人情報です。閲覧・編集できる担当者をアクセス権限で限定し、投函停止の反映という目的以外に利用しない旨を社内規程やマニュアルに明記してください。配布会社へ渡す際も、共有範囲と利用目的、配布終了後の取り扱いを契約書や覚書で確認しておくと安心です。

複数回配布では第1弾の情報を第2弾に反映する

数万枚規模を2回・3回に分けて配布する案件ほど、このサイクルが効きます。第1弾の配布後に寄せられた停止依頼を、第2弾のルート確定前に反映できるスケジュールを最初から組んでおくのです。具体的には、第1弾配布完了から第2弾のルート確定までに一定の間隔を設け、その締切日を社内・配布会社の双方のカレンダーに入れておきます。再投函による苦情は件数そのものより心証への影響が大きいため、ここを設計できているかどうかが大規模配布の体力差になります。

投函禁止表示への配慮と配布員教育——発生そのものを減らす現場品質

クレーム対応の体制をどれだけ整えても、発生件数そのものが多ければ窓口は疲弊し、コストもかさみます。大量配布における最大の投資効果は、実は「発生させない現場品質」にあります。数万枚規模では配布員の人数も増えるため、個人の良識に任せるのではなく、ルールと教育の仕組みで品質を揃えることが前提になります。

投函お断り表示は絶対に投函しない

最も多い苦情の原因が、投函禁止表示の見落としです。表示の形態は一様ではなく、ポスト本体に貼られた小さなシール、集合ポスト上部の掲示板、管理会社名義での「チラシ投函お断り」掲示、エントランスの手書き張り紙など多岐にわたります。経年で色あせたシールや、他の掲示物に隠れたものは特に見落としやすいため、「迷ったら入れない」を原則に統一します。表示を尊重すれば実配布数は計画枚数より減りますが、これは品質の証でもあります。計画段階から配布禁止表示による除外率を見込んでおくと、現場が枚数を消化するために無理をする事態を防げます。

集合住宅での基本動作

  • オートロック内へ無断で立ち入らない。共用部の扱いは管理規約・掲示を最優先する
  • 管理人・管理会社の指示があればその場で従い、申し送り事項として記録する
  • はみ出し投函をしない(抜き取り・散乱の原因になり、景観面の苦情に直結する)
  • 雨天時は濡れ対策を行い、濡れたまま投函しない
  • 同一ポストへの二重投函を防ぐため、配布済み区画を都度記録する

時間帯・住民対応・空室への配慮

夜間や早朝の配布は、物音や不審者と誤認されることによる通報・苦情のきっかけになります。配布時間帯は原則として日中に限定し、住民と接触した際は立ち止まって挨拶し、依頼主と配布目的を簡潔に説明できるようにしておきます。また、長期不在・空室のポストに印刷物が滞留している状態は、管理会社からの指摘につながりやすい典型例です。明らかに溜まっているポストは投函を控える判断を現場に委ねられるよう、事前にルール化しておきます。

教育を仕組みにする

  1. 配布前に書面でルールを共有し、受領サインを取る(口頭伝達のみにしない)
  2. エリアごとの申し送り事項(過去に指摘のあった物件、管理会社からの要望など)を配布前に共有する
  3. 新規配布員には経験者が同行し、表示の見分け方と投函動作を現地で確認する
  4. 配布後の報告書で気づき・トラブルの芽を回収し、次回の申し送りに反映する

発注書に書いておくべきこと

発注者側の備えも重要です。除外条件(投函禁止表示、特定物件、競合店舗周辺など)、配布時間帯の指定、集合住宅の扱い(オートロック物件は対象外とするか)、雨天時の判断基準を発注書レベルで明記しておくと、認識齟齬による苦情を大きく減らせます。口頭合意だけで進めると、問題発生時に責任範囲が曖昧になりがちです。大量配布ほど、事前の文書化が現場品質を支えます。

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GPS配布報告で発生エリアを特定する——調査・是正・再発防止のループ

数万枚規模の配布でもっとも困るのは、苦情の申し出を受けても「いつ・どこに・誰が配ったのか」を追えないケースです。記録がなければ、できるのは謝罪と「以後気をつけます」という曖昧な約束だけで、同じ物件から再び申し出が来ても原因にたどり着けません。GPSによる配布報告は、この「調査できない」状態を解消するための実務インフラです。

申し出があったときの突き合わせ手順

  1. 日時と住所を特定する:申し出のあった住所(棟名・階数まで分かれば望ましい)と、投函されたと思われる日時を受付記録に残す。
  2. 自社の配布分かを確認する:該当エリアに配布日が存在するかをログで照合する。他社のチラシと取り違えて連絡が来ることは実際に起こり得るため、断定前に必ず確認する。
  3. 担当・区画を絞り込む:どの配布員が、どの区画を、何時台に回ったかを特定する。
  4. 同一区画の件数を見る:同じ区画・同じ担当から複数の申し出が出ていれば、個別ミスではなく運用上の問題として扱う。

是正の粒度を細かくできる

発生箇所が特定できると、対応は「全体の配布を止める」といった粗い判断ではなく、実害に見合った粒度で打てます。具体的には、該当区画のみ次回配布から外す、当該物件を恒久的な除外リストへ登録する、特定の配布員に投函禁止表示の確認手順を再教育する、集合住宅の管理ルールが厳しいエリアは軒並み配布から対象外に切り替える、といった対応です。原因と対応が一対一で結びつくため、申し出者への報告も「○月○日の配布分で、当該物件を今後の配布対象から除外しました」と具体的に説明でき、二次クレームに発展しにくくなります。

社内の説明責任と費用の妥当性確認にも効く

配布報告は苦情対応だけのものではありません。経営層や店舗側から「本当に配ったのか」「苦情は何件で、どう処理したのか」と問われた際、ログと対応記録をセットで示せば説明は一度で済みます。さらに、配布漏れや未配布の検証にもなり、発注枚数と実配布数の差異を確認できるため、支払う費用の妥当性チェックにもつながります。報告データの読み方はGPSログ・写真の実務チェックリストも参考に、受領後の確認手順を社内で定型化しておくとよいでしょう。

発注前に確認しておきたい項目

  • 報告形式:GPSログ、配布エリア地図、写真、集計表のうち何が提出されるか
  • 提出タイミング:配布完了後何営業日以内か、長期案件は中間報告があるか
  • 特定できる粒度:町丁目単位か、ルート・時間帯・担当単位まで遡れるか
  • 苦情時の調査協力範囲:住所を伝えれば該当有無を照会してもらえるか、回答までの目安日数
  • 除外リストの受付方法:提出形式(住所一覧の様式)、反映までの所要日数、継続案件で引き継がれるか
  • 保管期間:報告データを何か月保管するか(後日申し出に備える)

これらを発注前に書面で確認しておけば、万一の申し出にも手順どおり動けます。記録→特定→是正→除外反映という一連のループを回し続けることが、大量配布における最も現実的な再発防止策です。

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まとめ:件数に怯えず、体制で備える大規模ポスティング

数万枚規模の配布では、投函停止の依頼や誤配の指摘といった問い合わせが一定数発生し得ます。重要なのは「何件来るか」を事前に言い当てることではなく、来たときに誰がどう受けて、どこまでの時間で現場に反映するかを決めておくことです。件数はエリア特性(集合住宅比率・戸建て比率)、配布方法、商材、時期によって変わるため、断定的な数値目標を置くより、受付から是正までのリードタイムを管理指標に据えるほうが実務的です。

大量配布前に整えておく5点

  1. 問い合わせの分類設計:投函停止依頼/誤配・投函禁止表示への投函の指摘/広告内容への意見の3系統に分け、それぞれ対応の到達点(停止登録・事実確認・回答)を定義する。
  2. 受付窓口と一次対応スクリプト:電話・フォームの導線を決め、代表番号に着信した場合の取り次ぎ先、謝意と事実確認の順序、記録項目(住所・建物名・日時・媒体名)をテンプレート化する。
  3. 除外リストの収集〜反映サイクル:受付→台帳登録→配布会社共有→現場反映までの期限(例:翌営業日共有、次回配布前に必ず反映)を数字で決め、反映済みかを配布報告で確認する。
  4. 投函禁止表示への配慮と配布員教育:表示のある住戸・集合ポストには投函しない原則、満杯ポストや郵便受け以外への差し込みを避けるなど、発生源を減らす現場ルールを徹底する。配布禁止表示と除外率を見込んだ計画枚数の設計も併せて行う。
  5. GPS配布報告による発生エリア特定と是正:指摘のあった住所と配布日時・ルートを突き合わせ、担当区画を特定して再教育や巡回区画の見直しにつなげる。

体制は「次回以降の資産」になる

これらの仕組みは一度作れば、配布のたびに作り直す必要はありません。除外リストは回を重ねるほど精度が上がり、スクリプトと記録フォーマットは新任担当でも同じ品質で対応できる土台になります。結果として、同一エリアへの継続配布では問い合わせが減りやすい構造が生まれます。初回は手間がかかっても、2回目・3回目の配布で効いてくる投資だと捉えてください。配布後1週間を集中モニタリング期間とし、受付件数・対応所要時間・再発の有無を記録しておけば、社内報告にもそのまま使えます。

株式会社ポスティングくんは全国対応で、GPSによる配布報告を標準でご提出しています。軒並み配布・集合住宅集中・エリア指定など配布方法を目的に合わせて選べ、小ロットから数万枚規模の一斉配布まで対応可能です。料金は追加料金のない明朗会計ですが、単価は枚数・エリア・時期により変動する目安となりますので、計画に合わせてご提示します。

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よくある質問(FAQ)

Q. ポスティングで投函停止の依頼が来たら、どのくらいで除外されますか?
A. 受付から配布現場の除外リストに反映されるまでの日数は、配布会社の運用や次回配布のタイミングによって変わるため、発注前に「反映までの目安日数」を確認しておくことをおすすめします。弊社では停止依頼を受けた住所・建物を除外リストへ登録し、以降の配布から外す運用を行っています。あわせて、同一住所への再投函が起きていないかを次回報告で確認できる体制にしておくと安心です。
Q. 「チラシお断り」の表示がある家には配布されないのですか?
A. 投函禁止・チラシお断りの掲示がある郵便受けや、管理側が投函を認めていない集合住宅は、配布対象から外すのが基本的な運用です。ただし表示の見落としがゼロになるとは言い切れないため、配布員教育と、指摘を受けた際に除外へ反映する仕組みの両方を用意しておくことが重要です。発注時に、禁止表示への対応方針を書面やヒアリングで確認しておくと認識のずれを防げます。
Q. 大量配布でクレームが出たとき、どのエリアで起きたか特定できますか?
A. 弊社はGPSによる配布報告を行っているため、指摘のあった住所やエリアが、いつ・どの範囲の配布に該当するかを照合しやすくなっています。配布日時と範囲が記録に残っていれば、原因となった配布分を絞り込み、担当配布員への是正や該当エリアの再発防止につなげられます。なお、配布枚数や時期によって問い合わせの発生状況は変わるため、件数はあくまで目安としてお考えください。


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