持ち込みが必ず安いとは限りません。印刷単価の差だけでなく、送料・再入稿・余剰在庫・社内工数まで含めた総額と手間で比較し、既存在庫や自社デザインがあるなら持ち込み、原稿づくりが負担なら一括依頼が目安です。
この記事でわかること
- 持ち込み・データ支給・ワンストップの3パターンと見積項目の違い
- 配布費/印刷費/デザイン費の考え方と、変動しやすい条件
- 送料・再入稿・余剰在庫・社内工数など見落としやすい負担
- トラブル時の責任範囲と、納期が動かせない案件での窓口一本化
ポスティングを依頼しようと調べ始めると、多くの方が最初につまずくのが「チラシは自分で用意して持ち込むべきか、それともデザイン・印刷ごと業者にまとめて頼むべきか」という判断です。どちらにもメリットがあり、単純に「持ち込みのほうが安い」とは言い切れません。印刷単価だけを見れば持ち込みが有利に見えても、入稿データの作り直し、納期のズレ、余った在庫の保管、規格違いによる追加作業まで含めると、結果的にワンストップ発注のほうが総額で収まるケースも珍しくありません。
この記事では、チラシ持ち込み入稿と印刷込み発注の違いを、費用の相場レンジの目安・納期・手間・品質管理・配布効果という5つの軸で整理します。あわせて、持ち込みが向いている事業者と、デザインから任せたほうがよい事業者の条件、入稿前に確認すべきデータ仕様、そしてワンストップ化がコストを抑えられる構造的な理由も解説します。初めてポスティングを検討する店舗オーナーや販促担当の方が、自社に合った発注方法を判断できるようになることを目指した内容です。
ポスティングの「チラシ持ち込み」と「印刷依頼」は何が違うのか
ポスティングを依頼するとき、最初に決めるのが「チラシをどこで用意するか」です。ここには大きく分けて3つのパターンがあり、それぞれ見積書の項目も、トラブルが起きたときの責任範囲も変わります。まずは用語を正確に押さえておきましょう。
3つの発注パターンを整理する
- 持ち込み入稿(配布のみ委託):自社やデザイン会社・ネット印刷などで制作・印刷まで済ませたチラシを、配布業者の指定倉庫や営業所へ納品し、配布作業だけを依頼する形。
- データ支給+印刷依頼:デザインデータ(PDFやIllustrator形式)は自社で用意し、印刷と配布を同じ業者に任せる中間パターン。デザイン費はかからず、印刷と配布の窓口は一本化されます。
- ワンストップ依頼:ラフや掲載したい情報を伝え、デザイン制作・印刷・配布までを同一業者に発注する形。手間は最も少なく、原稿づくりが苦手な小規模事業者に向きます。
見積書の項目がこう変わる
持ち込み入稿の見積書は、基本的に「配布単価×枚数+(必要に応じて)配布エリア調整費・報告書作成費」のみとシンプルです。一方、印刷依頼やワンストップではデザイン費+印刷費+配布費が並びます。見積書の行数が増えるため一見高く見えますが、持ち込みの場合は見積書に載っていない印刷代・デザイン代・配送料を別途自分で負担しているだけで、総額では逆転することも珍しくありません。
責任範囲の違いが実務では大きい
意外と見落とされがちなのが、トラブル時の切り分けです。持ち込み入稿では、印刷の色が想定と違った、断裁がずれた、指定枚数より少なく届いた、といった問題は印刷側の責任、配布漏れや投函品質は配布側の責任と、窓口が二つに分かれます。印刷の納品が1日遅れたとき、配布スケジュールを押さえ直す交渉も発注者自身が行うことになります。
ワンストップなら、印刷遅延が起きても同一社内でスケジュール調整が行われ、連絡先は一つで済みます。特に開店日やセール初日など「配布完了日が動かせない案件」では、この窓口一本化が実質的な保険として働きます。
「持ち込み=必ず安い」は思い込み
小規模事業者が陥りやすいのが、「印刷は自分で手配したほうが安いはず」という前提です。確かにネット印刷を上手に使えば印刷単価は下げられますが、実際には以下のコストが発生します。
- 印刷物を配布業者の倉庫へ送る送料(重量物のため意外と高額)
- 入稿データの不備修正や再入稿にかかる自分の作業時間
- 納品日と配布開始日のズレを埋めるための調整工数
- 枚数不足時の追加印刷(小ロット追加は単価が跳ね上がりやすい)
逆に、すでに手元に在庫チラシがある、デザインを社内で作り込んでいる、といった場合は持ち込みが合理的です。余剰在庫の扱いについてはチラシの印刷枚数と分割配布の設計も合わせて検討すると無駄が減ります。
結論として、比較すべきは印刷単価や配布単価といった個別の数字ではなく、「総額」と「自分がかける手間」です。次章から、具体的な費用レンジと納期の違いを順に見ていきます。
持ち込みと印刷依頼、あなたに合うのは?
3つの質問に答えるだけで、次に進むべき進め方がわかります(約30秒)
質問 1 / 3
チラシの原稿はありますか?
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
配るエリアは決まっていますか?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
配布したい時期はいつ頃ですか?
当てはまる方を選んでください
診断結果:サイズと枚数から費用の目安を確かめるのがおすすめです
配布費・印刷費・デザイン費は、エリアや枚数、用紙の仕様によって変わります。まずはチラシのサイズと配りたいエリア、おおよその枚数を整理し、見積書の内訳として並べてみましょう。持ち込みを検討する場合は、送料や再入稿、余った在庫、社内でかかる作業時間も書き出すと、総額での比較がしやすくなります。
診断結果:エリアと枚数を伝えて配布プランを相談するのがおすすめです
配布日が決まっている案件では、印刷の遅れがそのまま配布開始に響きます。配りたい市区町村と枚数、希望する配布時期を伝えて、見積りの内訳と配布プランを相談しましょう。在庫チラシや自社データがあれば持ち込み、原稿づくりが負担なら印刷からの一括依頼と、条件に合う進め方を整理できます。
費用で比較:相場レンジの目安と、見落としがちな隠れコスト
持ち込みと印刷依頼のどちらが得かを判断するには、まず「配布費」「印刷費」「デザイン費」を分けて把握することが出発点です。以下はあくまで一般的な目安レンジであり、エリア・枚数・時期・チラシの仕様によって変動します。繁忙期(年末年始、3〜4月の新生活期、夏休み前など)は配布枠が埋まりやすく、条件が変わることもあります。
3つの費用の目安レンジ
- 配布単価(軒並み配布):1枚あたり数円台後半〜十数円程度が目安。戸建・集合住宅を問わず順に投函する方式で、広く面を取りたい場合に選ばれます。
- 配布単価(集合住宅集中):短時間で枚数を消化しやすい反面、管理規約や投函可否の確認が必要で、エリアによって単価の考え方が変わります。
- A4チラシの印刷費:1枚あたり数円程度〜が目安。部数が増えるほど単価は下がり、少部数ほど1枚あたりは割高になりやすい傾向です。用紙の厚さ・光沢・片面/両面でも変わります。
- デザイン費:A4片面で数万円前後〜、両面やイラスト・撮影が入ると上振れするのが一般的です。テンプレート活用型か、ゼロからの制作かで幅が出ます。
いずれも「この金額で必ず収まる」という性質のものではないため、実際の判断は見積書の内訳で行ってください。用紙サイズや紙厚を変えたときの影響は印刷仕様変更が費用に与える影響も併せて確認すると精度が上がります。
見落としがちな隠れコスト
持ち込みが安く見えるのは、印刷費の差額だけを比べているケースが多いためです。実務では次のような費用・負担が後から発生します。
- 入稿データの不備による再入稿・修正費:塗り足し不足、RGB入稿、フォント未アウトライン化などで刷り直しになると、印刷費がまるごと二重になります。
- 規定外サイズ・特殊加工による追加作業:変形サイズや厚紙は、束ね方や持ち運び効率が変わり、配布側で追加作業費が生じることがあります。
- 少部数印刷の割高感:3,000枚以下などの小ロットは1枚単価が上がりやすく、印刷費で得をしたつもりが逆転することもあります。
- 保管・搬入の送料:印刷会社から自社へ、さらに配布拠点へと二度運ぶと送料が二重にかかります。配布日まで置く場所の確保も必要です。
- 余剰在庫の廃棄:日付や価格を入れたチラシは、配布が終われば使い道がありません。刷りすぎ分は実質的に捨てるコストです。
- 社内担当者の工数:入稿仕様の確認、校正、業者とのやり取りに合計10時間かかれば、時給2,000円換算で2万円分の人件費です。ここを見積に入れていない事業者は少なくありません。
つまり持ち込みで確実に浮くのは印刷の差額分だけであり、修正リスクと工数は自社側に残ります。比較するときは「印刷費+送料+廃棄分+自社工数」まで含めた総額で並べ、そのうえでどちらが得かを判断するのが実務的です。
納期と手間で比較:発注から配布完了までのスケジュール
費用と並んで判断を分けるのが「いつ配り終わるか」です。持ち込み(自前で印刷して配布だけ依頼)と印刷込み(デザイン・印刷・配布を一括依頼)では、工程数と関係者の数が変わるため、同じ配布日を狙っても動き出すタイミングが変わります。
持ち込み入稿の場合の流れ
- 企画・訴求内容の決定(誰に何を伝えるか、クーポンの有無)
- デザイン制作(自作またはデザイナーへ依頼)
- 校正・修正(社内確認を含めて1〜2往復が一般的)
- 印刷会社へ発注・入稿データの不備チェック
- 印刷・納品(ネット印刷なら数日〜1週間程度が目安)
- 配布業者への搬入・受け渡し(配送手配または持参)
- 配布エリアの確定・枚数配分の調整
- 配布開始〜完了・報告書の受領
ポイントは、3〜6の各工程の間に「待ち時間」と「受け渡し」が発生することです。校了が1日遅れれば印刷納品が数日後ろにずれ、その分だけ配布開始も遅れます。
印刷込みで依頼する場合の流れ
- ヒアリング(目的・予算・配布希望日・ターゲット)
- 配布エリア選定とデザイン制作を同時並行で進行
- 校了(エリア・枚数もこの時点で確定)
- 印刷(配布スケジュールに合わせて手配)
- 印刷物をそのまま配布へ移行・完了報告
窓口が一本化されるため、搬入の手配や枚数の再確認といった中間作業が減ります。結果として、同じ配布日でも動き出しを1〜2週間ほど後ろにできるケースがあります(内容・エリア・時期により変動します)。
逆算スケジュールの考え方
セール初日や開店日から逆算するのが基本です。目安として、持ち込みなら配布開始の4〜6週間前、印刷込みなら3〜4週間前には企画を固めておくと余裕が持てます。さらに、年末年始・年度末・引越しシーズンなどの繁忙期は印刷も配布も混み合うため、1〜2週間の前倒しを見ておくと安全です。枚数別の配布日数の目安も併せて確認し、配布そのものにかかる日数を見込んだうえで印刷納品日を設定してください。
手間とリスクの違い
- 窓口が複数になるリスク:印刷会社と配布業者が別だと、納品遅れやデータ不備が起きたとき「どちらの責任か」が曖昧になりがちです。発注者が調整役を担う前提で動く必要があります。
- 印刷遅延が配布日に直撃:チラシが届かなければ配布は始められません。配布枠は事前に押さえるため、遅延すると枠の取り直しになる場合があります。
- 搬入・保管の手間:数千枚単位になると段ボール数箱分になり、配送費や保管場所の確保も必要です。
- 増刷判断のスピード:ワンストップなら、初回配布の反応を見て「同エリアにもう1回」「隣接エリアへ拡大」と判断したときに、印刷から配布まで一気に手配できます。テスト配布→検証→追加配布のサイクルを速く回したい場合は有利です。
「自分でどこまで手を動かせるか」「配布日が動かせるイベントか」を基準に、スケジュールに余裕がない案件ほど一括依頼を検討すると失敗が減ります。
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持ち込み入稿が向いているケースと、事前に確認すべきデータ仕様
チラシ持ち込みと印刷依頼の違いを費用面だけで判断すると、かえって手間が増えることがあります。持ち込みには「向いているケース」がはっきりあり、条件が合致するなら迷わず持ち込みを選んだほうが総額も納期も有利になります。まずは自社が当てはまるかどうかを確認しましょう。
持ち込み入稿が合理的な5つのケース
- すでに在庫チラシが大量にある…前回のキャンペーンで多めに刷った分が倉庫に眠っているなら、再印刷せず配布に回すのが最も安上がりです。ただし日付・価格・営業時間などの情報が古くなっていないかは必ず確認します。
- フランチャイズ本部から販促物が支給される…本部が一括印刷したチラシは、加盟店側でデザイン変更ができない代わりに単価が下がっています。この場合は配布のみを外注する形が自然です。
- 社内にデザイン制作ができる人員がいる…デザイナーや販促担当が内製できるなら、制作費を丸ごと圧縮できます。修正のたびに外注先とやり取りする時間も不要です。
- 印刷会社と長年の取引がある…既存の取引先で特別単価が出ている、紙質や色味の再現性を把握している場合は、印刷を切り替えるメリットが小さくなります。
- 長期間使える汎用チラシを一括印刷している…価格や期限を入れない「通年型」のチラシをまとめて刷り、数回に分けて配布する設計なら、1枚あたりの印刷単価が下がります。チラシを多めに印刷して分割配布する際の保管と配布設計もあわせて検討すると無駄が出にくくなります。
搬入前に必ず確認したいチェックリスト
持ち込みでトラブルが起きるのは、ほぼ「仕様の共有漏れ」が原因です。発注前に以下を配布業者と突き合わせておくと、差し戻しや配布開始の遅れを防げます。
- サイズと厚み(連量)…A4・B5・DMサイズ(長3相当)など仕上がり寸法と、コート90kg・110kgといった紙厚を伝えます。薄すぎる紙は投函時に折れやすく、厚すぎると1回に持てる枚数が減り配布効率に影響します。
- 二つ折り・変形加工の可否…折り加工やミシン目、封入物がある場合は事前申告が必要です。加工品は別途手数料が発生することもあります。
- 最低ロットと予備部数…配布予定枚数ちょうどではなく、破損・汚損に備えて3〜5%程度の予備を含めて用意するのが実務的な目安です。
- 納品先住所と受け取り可能日時…配送センターや配布拠点の住所、受付可能な曜日・時間帯を確認します。時間指定ができないと配布開始日がずれます。
- 梱包単位と数量の明記…「1箱2,000枚×5箱」のように外箱へ数量を記載してもらうと、検品がスムーズです。数え直しが発生すると着手が遅れます。
- 雨天対策の包装…輸送中・保管中の湿気で波打つと投函品質が落ちます。防水梱包やパレット保管の可否を確認しておきましょう。
- 配布エリア別の仕分け要否…複数エリアや複数バージョンを配る場合、誰がどこで仕分けるのかを決めておきます。事前に区分けして納品すると作業コストを抑えられます。
- 表記チェック…景品表示法に照らして根拠のない「No.1」「最安」などの表現がないか、割引条件の打消し表示が小さすぎないか、電話番号・住所・QRコードの誤記がないかを印刷前に複数人で確認します。刷り上がってからの誤記発覚は全数刷り直しになりかねません。
なお、チラシを自社で用意した場合でも配布品質の確認方法は変わりません。持ち込み入稿であってもGPSによる配布ルート報告で「いつ・どのエリアを回ったか」を確認できるため、印刷を依頼していないからといって報告が簡略になることはありません。制作は自社、配布は専門業者という役割分担でも、透明性は担保できます。
デザイン・印刷・配布のワンストップが費用を抑えやすい理由
チラシ持ち込みと印刷依頼を比べたとき、単純な「印刷単価」だけを見ると持ち込みのほうが安く見えることがあります。しかし実際に総額で見ると、デザイン・印刷・配布をまとめて依頼したほうが費用を抑えやすいケースが少なくありません。これは値引きというより、工程がつながることで無駄が減るという構造上の理由によるものです。以下は一般的な傾向であり、実際の金額はエリア・枚数・時期・仕様により変動します。
1. 配布エリアを先に設計するので部数の過不足が出にくい
自前で印刷する場合、「とりあえずキリのいい枚数」で発注しがちです。ところが実際の配布可能世帯数はエリアごとに異なり、集合住宅の投函可否や配布禁止区域を除くと想定より少なくなることもあります。ワンストップなら、先に配布エリアと対象世帯を確定させてから印刷部数を決められるため、刷りすぎによる在庫化や、刷り足りずに追加印刷(小ロット再版は単価が上がりやすい)といった無駄が起きにくくなります。
2. 印刷と配布のスケジュールが一体管理される
持ち込みの場合、印刷会社からの納品日と配布開始日がずれると、その間の保管が必要になります。倉庫保管料や、自社で受け取ってから配布業者へ送り直す再搬入の送料は見落とされやすい費用です。印刷から配布まで一社で管理すれば、刷り上がりをそのまま配布工程に流せるため、輸送や保管に伴うコストと手間が発生しにくくなります。余り枚数の保管と分割配布の設計を前提に組む場合も、保管場所の相談がしやすいのは利点です。
3. まとめ発注によるロット調整がしやすい
印刷は枚数が増えるほど1枚あたりの単価が下がる傾向があります。配布も同様に、まとまった枚数・連続したエリアのほうが効率が良く、条件によっては単価調整の余地が生まれます。両方を同時に相談できると、「あと500枚増やせば単価が下がるか」「エリアを隣接区に広げたほうが総額として有利か」といった判断がその場でできます。
4. 小ロット検証→増刷という段階発注ができる
初回から数万枚を刷るのではなく、まず3,000〜5,000枚程度で配布し、反応を見てから増刷する進め方はリスクを抑えられます。ワンストップなら、増刷時にデザインデータをそのまま流用でき、修正も部分的に済みます。テスト配布の結果が良かったエリアだけを残して広げる、という判断も一連の流れで行えます。
5. 配布実績を踏まえてデザインを改善できる
どのエリアにどれだけ配ったかが分かった状態で原稿を見直せるため、オファーの強さ、地図の分かりやすさ、クーポンの有効期限、裏面の活用(よくある質問・施工事例・料金表など)といった改善点を具体的に詰められます。刷り直しのたびに反応が上がれば、1件の問い合わせを得るための獲得コストで見た効率は良くなりやすく、これが実質的なコスト削減につながります。
6. 明朗会計で予算管理がしやすい
工程が分かれていると、印刷の追加料金、配送料、配布の割増など請求が分散し、最終的な総額が読みにくくなります。デザイン・印刷・配布を一本化し、追加料金が発生しない見積もりであれば、最初に総予算を固定できます。発注前には、次の点を確認しておくと安心です。
- 見積もりにデザイン費・印刷費・配布費・報告費用がすべて含まれているか
- 部数変更やエリア変更時の料金の扱い
- 増刷時のデータ流用の可否と追加費用
- 配布報告(GPSなど)の提出形式と提出時期
「ワンストップだから必ず安い」ということではなく、工程の無駄が減ることで総額が下がりやすい、という理解が実態に近いといえます。自社で優れたデザインデータをすでに持っているなら持ち込みが有利な場面もあるため、両方を見積もりで比較するのが確実です。
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効果とリスク管理:反響率の目安、クレーム対策、業種別の考え方
持ち込みでも印刷依頼でも、最終的に問われるのは「配ったチラシが反響につながったか」です。ここでは反響率の考え方と、配布時のリスク管理、業種ごとの設計の勘所を整理します。
反響率は「目安」として扱う
ポスティングの反響率は、一般に0.01〜0.3%程度のレンジで語られることが多いですが、これはあくまで目安であり、業種・商圏の人口構成・オファー内容・配布時期・デザインによって大きく変動します。飲食のクーポンのように即時行動につながるものは比較的高く、単価の高い住宅・不動産などは低く出る一方、1件の成約額が大きいため費用対効果は別物です。重要なのは業界平均との比較ではなく、自社の過去配布との比較で改善しているかを見ることです。
計測設計を先に決める
「何となく忙しくなった」では次の判断ができません。配布前に以下を用意しておきます。
- クーポンに配布回ごとの番号や記号を入れ、どの配布分か特定できるようにする
- エリア別・回別に専用QRコードを分け、アクセス数と問い合わせ数を分けて計測する
- 可能なら電話番号を分ける、または「チラシを見た」と伝えてもらう一言を明記する
- 来店時に簡単なヒアリング項目(居住エリア・来店きっかけ)を記録する
これだけで、次回どのエリアに何枚配るかの判断精度が上がります。小ロットでテストし、反応の良いエリアを厚く配る進め方が現実的です。
クレームを未然に防ぐ実務ルール
ポスティングで最も多いトラブルは投函マナーに関するものです。発注者側も次の点を業者と確認しておきましょう。
- 「投函お断り」表示のあるポストには投函しないことを徹底しているか
- 集合住宅では管理規約による投函可否を確認し、禁止物件はリストで管理しているか
- チラシをポストからはみ出させない(在宅・不在が外から分かる状態は防犯上も嫌われます)
- 深夜・早朝の配布を避け、常識的な時間帯に配布しているか
- 問い合わせが来た際、いつ・どの区画を配ったかを即答できる記録があるか
GPSによる配布報告があれば、配布ルートと時間帯が地図上で残るため、「うちには配っていないはず」「この時間に入っていた」といった問い合わせにも事実ベースで回答できます。クレーム対応の速さは、そのまま事業者の信用に直結します。
業種別の考え方
- 飲食店:商圏は徒歩・自転車圏の狭い範囲。1回で判断せず、同じエリアに月1回程度の頻度で反復し、クーポンの内容を変えて反応を比較します。
- 不動産:物件の立地に合わせたエリア指定が要。賃貸募集なら集合住宅集中配布、売買や買取査定なら戸建て中心と、配布方法を分けます。
- 学習塾:ファミリー層の多い住宅地・学区を軸に、入学前後や長期休み前など時期の設計が反響を左右します。
- 治療院・整骨院:来院の多くは徒歩圏。狭い範囲の軒並み配布を継続し、認知の蓄積を狙うのが基本です。
チラシを自作するか印刷から任せるかに関わらず、こうした配布設計と計測・マナー管理までセットで考えることが、結果的に費用対効果を高めます。
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まとめ:持ち込みか印刷依頼かは「総額と手間」で決める
ここまで、ポスティングにおけるチラシ持ち込みと印刷依頼の違いを、費用・納期・データ仕様・リスク管理の観点で整理してきました。最後に判断の軸を絞り込みます。結論としては、印刷単価だけを見比べても正しい比較にはならないということです。比べるべきは「総額」「納期」「社内工数」「リスク」の4点です。
判断軸は4つに絞る
- 総額:印刷代+配送費+データ修正費+刷り直しリスク+配布費用まで合算して比較する。印刷単価が安くても、納品先への送料や梱包、余り分の保管を含めると逆転することがある。
- 納期:配布開始日から逆算し、入稿・校正・印刷・納品・配布日数を積み上げる。持ち込みはデータ不備による差し戻しで数日遅れる余地を見ておく。
- 社内工数:デザイン確認、印刷会社とのやり取り、納品受け取り、枚数確認に誰が何時間使うか。小規模事業者ほどこの時間コストが重い。
- リスク:色が想定と違う、断裁ズレ、部数不足、表現起因のクレームなど。責任の所在が分散するほど対応が遅くなる。
持ち込みが向くケース/ワンストップが向くケース
- 持ち込みが向く:すでに使い慣れた印刷データと取引先の印刷会社があり、同じ版で継続配布している。社内にデザイン担当がいる。大量部数をまとめて刷ってから分割配布する運用が固まっている。
- ワンストップが向く:初めてのチラシ配布で原稿がまだ無い。少部数から試したい。配布エリアに合わせて訴求やクーポンを変えたい。納期が短く、やり取りの窓口を一本化したい。
迷ったら「エリアと部数を先に決めて、両パターンで見積る」
実務的におすすめなのは、次の順番です。
- 商圏(店舗から徒歩・車で何分圏か)を決め、配布エリアの候補を出す。
- そのエリアの世帯数から、必要部数の目安を出す(初回は数千枚規模の小ロット検証から始めるのが現実的)。
- 同じエリア・同じ部数の条件で、持ち込みパターンと印刷込みパターンの両方の見積りを取る。
- 総額・納品日・自社の作業時間を並べて比較し、差が小さければ手間の少ない方を選ぶ。
料金はエリア・枚数・時期・配布方法によって変動するため、あくまで目安として比較し、最終判断は実際の見積り条件で行ってください。反響率も業種・訴求・タイミングで大きく変わるため、初回は「反響がゼロか、手応えがあるか」を見る検証と位置づけ、2回目以降でエリアや部数を調整していくのが失敗の少ない進め方です。
ポスティングくんでは、配布エリアの選定や世帯数からの必要部数の試算、デザイン・印刷込みの概算、持ち込み入稿時の条件まで含めてご案内しています。GPSによる配布報告で「どこに配ったか」を確認でき、追加料金のない明朗会計で、小ロットの試し配布からご相談いただけます。「まず数千枚だけ試したい」「持ち込みと印刷依頼どちらが安く済むか知りたい」といった段階でも構いません。無料査定・法人お見積りはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
ポスティングを依頼する前に
よくある質問(FAQ)

