チラシ配布の世帯数は、e-Stat(政府統計の総合窓口)の国勢調査小地域集計と、自治体が毎月公表する住民基本台帳の世帯数で無料で調べられます。町丁目単位まで把握し、商圏半径と掛け合わせて配布枚数を決めるのが基本です。
この記事でわかること
- 世帯数を把握すると配布枚数の上限と優先順位が決まる
- e-Statで町丁目別の世帯数を調べる5つの手順
- 統計GIS(jSTAT MAP)で商圏の世帯数を地図上に集計する方法
- 国勢調査のタイムラグと住民基本台帳データの併用が必要な理由
「チラシを何枚配ればいいのか」という質問に、明確な根拠を持って答えられる販促担当者は多くありません。とりあえず1万枚、前回と同じ枚数、業者に言われた数量——こうした決め方では、反響が出ても出なくても次の打ち手につながらず、社内で予算を通す説明もできません。配布枚数と配布エリアに根拠を持たせる第一歩が、公開されている世帯数データの活用です。
幸いなことに、国勢調査をはじめとする公的統計や自治体が公表している住民基本台帳の世帯数は、誰でも無料で確認できます。町丁目単位まで細かく見られるケースも多く、戸建てと集合住宅の比率、単身世帯の割合といった情報から、自店の商圏にどれだけの「配れる家」があるのかを把握できます。本記事では、世帯数データの具体的な調べ方から、データをもとにエリアを絞り込む手順、戸建て/集合住宅比率に応じた配布方法の選び方、そして配布枚数の目安の立て方までを、実務の流れに沿って解説します。
なぜチラシ配布に「世帯数データ」が必要なのか
ポスティングの相談でもっとも多いのが「とりあえず1万枚くらい配りたい」という依頼です。しかしこの「なんとなく1万枚」には、実務上いくつもの落とし穴があります。感覚で枚数を決めてしまうと、社内で予算の根拠を説明できず、配布後に効果を検証することもできません。さらに、エリアの実際の世帯数を把握していないために、同じエリアに二重に配ってしまう重複配布や、逆に商圏の中心なのに配布から漏れる地域が生まれることもあります。
感覚で枚数を決めると何が起きるか
- 予算説明ができない:なぜ1万枚なのか、なぜ3万円ではなく10万円なのかを社内・経営層に説明できない
- 検証できない:配布後に「効果があったのか」を判断する基準が存在しない
- 重複・漏れが起きる:エリアの総世帯数を知らないため、配布量とエリア規模が噛み合わない
- 次回の改善につながらない:良かった/悪かったの理由が特定できず、毎回ゼロからのやり直しになる
世帯数を把握する3つの実務メリット
- 最大配布可能枚数の上限が分かる:たとえば対象エリアの世帯数が8,000世帯なら、軒並み配布でも配れるのは理論上8,000枚が上限です。ここに1万枚を発注すれば、必然的に商圏外へはみ出すか、余りが出ます。上限が分かれば、発注枚数の妥当性をその場で判断できます。
- エリアごとの優先順位がつけられる:町丁目単位で世帯数が分かれば、「店舗から近く、世帯数が多い順」に並べ替えられます。予算が限られるほど、この優先順位づけが結果を左右します。
- 反響率の計算分母が確定する:反響率は「反響件数 ÷ 配布枚数」で求めますが、配った母数が曖昧だと計算そのものが成立しません。分母が確定して初めて、次回はどのエリアを厚くするかという判断ができます。
反響率はあくまで目安、しかし分母がなければ始まらない
ポスティングの反響率は一般的に0.01〜0.3%程度が目安とされますが、業種・エリア・時期・チラシの内容によって大きく変動します。この数字を鵜呑みにする必要はありません。重要なのは、自社の実測値を積み上げていくことです。1万枚配って問い合わせが10件なら0.1%。この記録が3回、4回と溜まれば、自社にとっての「良い数字」の基準線が見えてきます。逆に配布枚数が曖昧なままでは、10件という結果が良いのか悪いのかを永遠に判断できません。
商圏半径 × 世帯数で考える
世帯数データは、業種ごとの商圏の考え方と掛け合わせて初めて意味を持ちます。目安としては次のような整理が使えます。
- 飲食店・カフェ・美容室:徒歩圏(半径500m〜1km程度)。範囲は狭いが、その中を繰り返し配る設計が向く
- 学習塾・習い事:自転車圏(半径1.5〜2km程度)。中学校区を基準にした通塾圏のエリア設定が実務的
- 不動産・リフォーム:車で5〜10分圏(半径3〜5km程度)。世帯数に加えて築年数や持ち家率も判断材料になる
- 治療院・クリニック:徒歩〜自転車圏(半径1〜2km程度)。継続通院が前提のため、近さの優先度が高い
「半径1kmの円を描く」だけでは枚数は決まりません。その円の中に何世帯あるのかを公的統計で確認して初めて、必要な予算と現実的な配布枚数が見えてきます。次章では、その具体的な調べ方を手順で解説します。
あなたのチラシ配布、次に進めるべき一歩は?
3つの質問に答えるだけで、エリア選定の進め方がわかります(約30秒)
質問 1 / 3
配布エリアは決まっていますか?
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
配布枚数の根拠はありますか?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
配布は今回だけの予定ですか?
当てはまる方を選んでください
診断結果:サイズ・エリア・枚数から費用の目安を比べるのがおすすめです
まずはe-Statや自治体の住民基本台帳で、商圏の町丁目別世帯数を一覧にしてみましょう。配れる世帯の上限が見えたら、チラシのサイズ・配布エリア・枚数の条件を変えながら費用の目安を出して比べます。条件を並べて見比べることで、社内で予算を説明しやすい根拠のある計画に近づきます。
診断結果:エリアと枚数を伝えて配布プランを相談するのがおすすめです
配布したい町丁目と枚数が固まっているなら、具体的な見積りと配布プランの相談に進む段階です。戸建て中心か集合住宅中心かといったエリアの特性に合わせて、軒並み配布・集合住宅集中・エリア指定を組み合わせた配布設計を検討できます。繰り返し配る前提のスケジュールもあわせて相談してみてください。
国勢調査・e-Statで世帯数を調べる基本手順
チラシ配布のエリア選定で最初に当たるべき一次情報が、総務省統計局の国勢調査と、その結果を公開しているe-Stat(政府統計の総合窓口)です。無料で誰でも利用でき、町丁目単位まで世帯数を確認できるため、配布枚数の根拠づくりに直結します。まずは全体の流れをつかみましょう。
e-Statで世帯数を調べる5ステップ
- e-Statにアクセスする。トップページの検索窓、または「統計データを探す」から進みます。
- 「国勢調査」を選び、最新の調査年を指定する。国勢調査は5年ごとに実施されるため、公表されている直近年を選びます。
- 世帯に関する集計表を選ぶ。人口等基本集計には「男女別人口」「世帯数」「世帯人員」などの表が含まれます。目的が配布枚数の算定なら、まず総世帯数と一般世帯数を確認します。
- 地域を絞り込む。都道府県 → 市区町村 → 小地域(町丁・字等)の順に階層をたどります。商圏が狭い店舗ほど、市区町村単位ではなく小地域まで降りるのが重要です。
- CSV・Excelでダウンロードする。表示のままでも読めますが、ダウンロードして町丁目ごとに並べ替えると、世帯数の多い順にエリアを整理できます。
小地域集計と統計GISを使いこなす
ポスティングの実務で特に役立つのが小地域集計(町丁・字等別)です。市区町村単位の世帯数では「○○市で約○万世帯」という粗い把握しかできませんが、小地域集計なら「○○町1丁目」「○○町2丁目」といった単位で世帯数を並べられます。配布ルートは町丁目で区切って組むことが多いため、この粒度が配布指示書とそのまま噛み合います。
さらにe-Statには統計GIS(地図で見る統計/jSTAT MAP)があり、世帯数などのデータを地図上に色分け表示できます。店舗を中心に半径○kmの円や、徒歩圏のエリアを設定して、その範囲に含まれる世帯数を集計する使い方も可能です。「店から近い順に世帯の多い町丁目へ配る」という優先順位づけが視覚的にでき、社内説明の資料にもなります。集合住宅の分布を含めて地域特性を読み解きたい場合は、公的データで読む集合住宅の配布戦略もあわせて確認すると理解が深まります。
使う前に押さえておきたい注意点
- 調査は5年ごと、公表にもタイムラグがある。調査実施年から結果公表まで一定の期間があり、さらに小地域集計は基本集計より後に公開される項目もあります。手元で見ている数字が「今この瞬間の実態」ではない点は前提として持っておきましょう。
- 新築マンションや大型分譲地は反映が遅れる。直近で大規模開発があったエリアは、実際の世帯数が統計値を上回っている可能性があります。
- 逆に、世帯が減っているエリアもある。取り壊しや転出が進んだ地域では統計値より少ないこともあります。
- 自治体の月次データと必ず併用する。多くの市区町村は住民基本台帳に基づく町丁目別の世帯数を毎月公表しています。国勢調査で構造(戸建て・集合住宅の比率など)をつかみ、直近の総数は自治体データで補正する、という二段構えが実務的です。
e-Statは項目が多く最初は迷いやすいものですが、「国勢調査 → 世帯の表 → 小地域」という道筋さえ覚えれば数分で目的の数字にたどり着けます。まずは自社商圏の町丁目をいくつか抜き出し、世帯数の一覧表を作るところから始めてみてください。配布枚数の見積もりが、感覚から根拠のある数字へ変わります。
自治体の統計ページ・住民基本台帳で最新の世帯数を確認する
国勢調査は5年に一度の大規模調査のため、直近の開発や人口移動が反映されるまでタイムラグがあります。そこで併用したいのが、市区町村が公表している住民基本台帳ベースの人口・世帯数データです。多くの自治体が公式サイトに「人口と世帯」「統計情報」といったページを設け、町丁目別の世帯数を月次または年次で公開しています。配布直前のエリア選定では、こちらのほうが現実に近い数字になることが少なくありません。
探し方と公表形式のポイント
- 検索窓に「◯◯市 人口 世帯数 町丁目別」「◯◯区 住民基本台帳 世帯数」と入力すると、ほぼ一発で該当ページに到達できます。
- 公表形式はExcel(xlsx/csv)とPDFが中心。Excel形式があれば必ずそちらを選ぶと、後の集計が圧倒的に楽になります。
- 更新頻度は自治体によって差があり、毎月1日現在で更新するところもあれば、年1回(4月1日現在など)のみのところもあります。データの「基準日」を必ず控えておきましょう。
- 自治体によっては年齢階層別・男女別の内訳まで掲載しており、高齢者比率や子育て世帯の多寡を推測する材料になります。
国勢調査と住民基本台帳の違いに注意
両者は数え方が違うため、同じ町丁目でも世帯数が一致しないのが普通です。国勢調査は調査時点で「実際にそこに住んでいる人」を対象とする実態調査、住民基本台帳は「住民票の届出」に基づく数字です。そのため、次のような地域では差が出やすくなります。
- 大学・専門学校の近くで、住民票を実家に残したまま一人暮らしをする学生が多いエリア
- 単身赴任者や社宅利用者が多いエリア(届出をしていない居住者が一定数いる)
- 新築マンションの入居直後で、転入届の処理が追いついていないエリア
配布可能なポストの数に近いのは「実際に住んでいる世帯数」なので、学生街や単身者中心のエリアでは住民基本台帳の数値をやや低めに見積もり、国勢調査の実態値も突き合わせて判断するのが安全です。
オープンデータ・事業所統計も併用する
近年は自治体や都道府県がオープンデータポータルを整備し、CSV形式で人口・世帯データを配布しているケースが増えています。都道府県の統計課ページには市区町村横断の一覧表があり、複数市にまたがる配布計画を立てるときに便利です。またBtoB向けのチラシを配る場合は、経済センサスなどで地域別の事業所数・従業者数を確認すると、オフィスや店舗が集積するエリアを絞り込めます。集合住宅比率の読み解きについては公的データで読む集合住宅の配布戦略も参考になります。
スプレッドシートに集約して管理する
調べたデータは、その都度見るだけでは資産になりません。自社で次のような列を持つ一覧表を作り、毎年更新していくことをおすすめします。
- エリアコード(自治体コード+町丁目名)
- 世帯数(住民基本台帳/基準日を併記)
- 世帯数(国勢調査/調査年を併記)
- 戸建て・集合住宅の推定比率
- 店舗からの距離・所要時間
- 過去の配布日と反響件数
この形で蓄積しておくと、次回以降は「どのエリアに何枚配ると、おおよそどれくらいの反響が見込めるか」を自社データで検証できるようになります。数値はあくまで目安ですが、根拠を持って配布枚数を決められる状態そのものが、販促の再現性を高めてくれます。
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戸建て/集合住宅の比率を読み取り、配布方法を選ぶ
世帯数の総数が分かったら、次に見るべきは「その世帯がどんな住宅に住んでいるか」です。国勢調査には「住宅の種類・住宅の建て方別世帯数」という集計表があり、一戸建・長屋建・共同住宅(マンション・アパート)などの区分で世帯数を確認できます。e-Statで町丁字別の表を開き、対象エリアの一戸建世帯数と共同住宅世帯数を抜き出して比率を出すだけで、配布方法の判断材料になります。
戸建て比率が高いエリア(目安6割以上)
この場合は、道路沿いに1軒ずつ回る軒並み配布(ローラー配布)が基本です。1軒あたりの移動距離は伸びるため単価はやや上がりますが、取りこぼしが少なく、同一エリアを繰り返し配布して認知を積み上げやすいのが利点です。相性が良いのは、持ち家・ファミリー層を前提とする商材です。
- 外壁・水回りなどのリフォームのチラシ配布と反響単価が関わる工事系
- 不動産売却・査定(築年数の古い戸建て団地は特に有効)
- 学習塾・家庭教師など、通学圏の子育て世帯向けサービス
- 宅配食・生協・ハウスメンテナンスなど継続利用型の商材
集合住宅比率が高いエリア(目安6割以上)
駅近や幹線道路沿いのエリアでは、共同住宅世帯が大半を占めることも珍しくありません。ここでは集合住宅集中配布が効率的です。1棟に数十世帯が集まるため短時間で大量投函でき、1枚あたりの単価を抑えやすくなります。相性が良いのは、単身・若年層・転居直後の需要を狙う商材です。
- デリバリー・テイクアウト中心の飲食店
- 引越し、不用品回収、ハウスクリーニング
- フィットネスジム・パーソナルトレーニング
- 賃貸入居者募集、単身者向け保険・通信サービス
混在エリアは「目的別に使い分ける」
実際には戸建て4割・集合6割といった混在エリアが多数です。その場合は目的で切り分けます。単価を抑えて広く認知させたい初回テストは集合住宅中心、反響の質を上げたい2回目以降は戸建て中心、というように配布方法を分けて結果を比較すれば、どちらの層に刺さる商材かが数字で見えてきます。ポスティングくんでは軒並み配布・集合住宅集中・エリア指定を選べるため、同じ予算でも配布設計を変えてテストできます。
投函前に確認すべきマナーとクレーム予防
- 「チラシお断り」表示の確認:エントランスや掲示板、個別ポストの表示がある場合は投函しない。これが最も基本的なクレーム予防策です。
- オートロック物件の扱い:共用部に立ち入らず、外部に集合ポストがある場合のみ投函するのが原則です。
- 管理規約・管理会社への確認:大型マンションでは規約で投函を禁じている物件があります。判断に迷う場合は集合住宅の管理規約と投函可否の確認手順を参考に事前確認を。
- 除外リストの共有:一度お断りがあった物件・世帯は記録し、次回以降の配布から外す運用にしておく。
世帯数の「量」と建て方の「質」をセットで読むことで、配布方法の選択に根拠が生まれます。同じ1万枚でも、どこにどう配るかで反響は変わります。
世帯数から配布枚数とエリア優先順位を決める実務手順
世帯数データが揃ったら、次は「どこに何枚配るか」を決める段階です。ここでは公的統計を配布計画に落とし込む手順を、6つのステップで整理します。
ステップ1:商圏を地図上に描く
まず自店舗・自社を中心に、来店や訪問が現実的に見込める範囲を地図上に描きます。到達距離の考え方は業種で大きく異なります。目安として、カフェ・美容室などの日常利用型は徒歩・自転車圏の半径0.5〜1.5km、飲食店のテイクアウトやクリーニングは1〜2km、学習塾は通学路や中学校区、接骨院・整骨院は車で10分圏、リフォームや不動産は市区単位まで広がることもあります。距離だけでなく、幹線道路・鉄道・河川といった「人の流れを分断する境界」を必ず確認してください。直線距離では近くても、線路の向こう側からは来店されにくいというケースは珍しくありません。
ステップ2〜4:町丁目リスト化と実配布可能世帯数の算出
- 商圏に含まれる町丁目をすべて書き出し、表にする(部分的にかかる町丁目は「半分」など按分率をメモ)。
- 各町丁目の世帯数を、国勢調査や自治体の住民基本台帳データから入力する。
- 配布対象外を差し引く。オフィスビル・工場のみの区画、オートロックで投函できない集合住宅、投函お断り表示のある建物などは実際には配れません。
この差し引き後の数字が実配布可能世帯数です。エリアや建物構成によって差がありますが、実務上は世帯数の7〜9割程度に収まることが多く、都心部で集合住宅比率が高いほど下振れしやすい傾向があります。正確に知りたい場合は、集合住宅の投函可否の確認を事前に行っておくと精度が上がります。
ステップ5:目標から必要枚数を逆算する
配布枚数の考え方は、目標反響件数 ÷ 想定反響率 = 必要配布枚数という式が基本です。たとえば目標が月10件、想定反響率0.1%なら1万枚という計算になります。ただし反響率は業種・オファー内容・デザイン・配布時期で大きく変動するため、この数字はあくまで目安として扱ってください。最も信頼できるのは他社の平均値ではなく、自社で蓄積した実績値です。1回目の配布から「配布枚数・エリア・反響件数・成約数」を記録し続けることが、翌年以降の精度を決めます。予算が先に決まっている場合は、予算÷配布単価で上限枚数を出し、優先順位の高い町丁目から順に埋めていく形で構いません。
ステップ6:エリアを分割してテスト配布する
初回はいきなり全域に配らず、実配布可能世帯数の多い順に3〜4ブロックへ分割し、同じチラシを配布して反応差を見ます。問い合わせ時に住所や町名を必ず聞き取り、どのブロックから反響が出たかを記録してください。既存顧客の住所を地図にマッピングすると、感覚とは違う「実際に反応が良いエリア」が見えてきます。顧客が密集する町丁目は次回の最優先エリア、反応ゼロの町丁目は縮小または除外という判断ができます。
配布時期・曜日とPDCA
同じエリアでも、配布時期で結果は変わります。来店を促すなら週末の2〜3日前、検討期間が長い高額商材なら月初や賞与期、季節性のある商材(エアコン清掃、進学塾など)は需要が立ち上がる3〜4週間前が一般的な目安です。共働き世帯が多いエリアでは、平日夜や週末にじっくり読まれる前提で情報量を設計します。
配布後はGPS報告で実際に回られた範囲を確認し、計画したエリアとのズレをチェックします。「配ったつもりのエリアが抜けていた」のか「配ったが反応がなかった」のかを切り分けられて初めて、次回のエリア調整が正しく行えます。世帯数データ→配布→GPS報告→反響分析→エリア再設計というPDCAを回すことが、チラシ配布を再現性のある販促に変える近道です。
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データを活かした配布のよくある失敗と対策
世帯数データを調べても、使い方を誤れば配布効果は伸びません。ここでは実務でよく起きる5つの失敗と、その対策を整理します。
失敗1:世帯数=ターゲット世帯数だと思い込む
ある町丁の世帯数が2,000世帯でも、そのすべてが自社の見込み客ではありません。学習塾なら小中学生のいる世帯、リフォーム会社なら持ち家で築年数が経過した世帯、デイサービスなら高齢者のいる世帯が対象です。国勢調査の年齢別人口・世帯人員別世帯数・住宅の所有関係を併せて確認し、「総世帯数×ターゲット比率」で実質的な母数を推計してから枚数を決めます。単身世帯比率が高い都心部にファミリー向け訴求を配っても反応は伸びにくく、逆もまた同じです。
失敗2:古いデータのまま配布してしまう
国勢調査は5年ごとの調査のため、新興住宅地の造成や大型マンションの竣工が反映されていないことがあります。対策は、自治体が毎月公表する住民基本台帳の世帯数で直近の増減を確認し、あわせて現地で新築戸建て・新築マンションの有無を目視チェックすることです。世帯数が数年で急増している町丁は、競合がまだ手をつけていない狙い目になることもあります。
失敗3:短期間に同じエリアへ重複配布する
認知には複数回の接触が有効ですが、間隔が短すぎると「またか」という印象を与え、クレームにつながります。目安として同一エリアへの再配布は2〜4週間以上の間隔を空け、配布履歴を町丁単位で記録しておきます。お断り表示のある郵便受けや、投函不可の集合住宅を除外リスト化して共有することも欠かせません。
失敗4:効果測定の仕組みがない
枚数だけを追っていると、どのエリアが効いたのか判断できません。配布前に、エリア別に識別できる仕掛けを用意します。
- チラシごとにクーポン番号や記号を変え、来店時に回収する
- QRコードの遷移先URLをエリア別に分け、アクセス数を比較する
- 専用電話番号を用意し、着信数と成約数を記録する
これらを整備すれば、次回は反応の高い町丁に枚数を寄せる判断ができます。小ロット検証からのエリア拡大の判断基準も参考になります。
失敗5:配布したつもりが実際には配られていない
最も見えにくいのがこのリスクです。報告体制のない業者に任せると、指定エリア外への配布や未配が起きても発注者側で検証できません。対策は、GPSによる配布報告で配布ルートと範囲が地図上に可視化される業者を選ぶことです。どの町丁をいつ回ったかが軌跡として残れば、データに基づくエリア選定と実際の配布結果を突き合わせて検証でき、次回の改善精度が上がります。
あわせて、見積り段階で明朗会計かどうかを確認してください。基本単価は安く見えても、エリア指定料・集合住宅加算・地図作成費などが後から乗ると、想定した反響単価が崩れます。追加料金が発生しない総額提示であれば、予算配分の計算も立てやすくなります。
なお、統計の収集や町丁ごとの世帯構成の分析に時間をかけられない場合は、商圏の条件(業種・来店可能な距離・ターゲット層・予算)を伝えてエリア提案から相談するという進め方も有効です。配布実績のある業者は地域ごとの住宅事情を把握しているため、自社で一から調べるより短時間で現実的な配布計画をまとめられます。
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まとめ
チラシ配布のエリア選定は、勘や地元感覚だけで決めると「配ったはずなのに手応えがない」という結果になりがちです。本記事で見てきたように、公的統計を使えば配布枚数に根拠を持たせることができます。最後に一連の流れを整理しておきます。
世帯数データからエリアを決めるまでの流れ
- 商圏の範囲を決める:店舗や事業所を中心に、来店・来訪が現実的に見込める距離(徒歩圏、自転車圏、車で10分など)を業種特性に合わせて設定する。
- 国勢調査・e-Statで世帯数を把握する:市区町村単位、さらに小地域(町丁字)単位まで落とし込み、対象エリアの総世帯数を積み上げる。
- 自治体の人口・世帯数ページで最新値を確認する:住民基本台帳ベースの月次データで、直近の増減傾向や新築マンション供給による変動を補正する。
- 戸建て/集合住宅の比率を読む:住宅の建て方別データから、軒並み配布が向くのか、集合住宅集中が効率的なのかを判断する。
- 実配布可能世帯数を見積もる:管理規約で投函不可の物件、お断り表示、空室などを考慮し、統計上の世帯数より一定割合を差し引いて現実的な枚数に落とす。
- 優先順位をつけて配分する:反響が見込める順にA・B・Cと層分けし、予算内でA地区を厚く、B地区を検証用に薄く配るなど配分を設計する。
数字はあくまで「目安」として扱う
世帯数から導いた配布枚数も、想定する反響率も、確定値ではなくあくまで目安です。反響はエリアの特性、季節や時期、競合の出稿状況、チラシのデザインやオファー内容、配布曜日など多くの要因で変動します。初回はデータに基づいて仮説を立て、実際の反響数を記録し、次回の配布に反映していく——この検証サイクルを回すことが、長期的に配布効率を高める唯一の近道です。小ロットでテスト配布し、手応えのあったエリアだけ広げるポスティング配布エリア拡大のタイミングの考え方も併せて活用してください。
データ収集の時間が取れないときは
統計サイトの操作や小地域データの集計には、慣れないうちは相応の時間がかかります。複数エリアを比較したい、他県への展開を検討している、といった場合はなおさらです。株式会社ポスティングくんでは全国対応で、エリアのご提案段階からご相談いただけます。小ロットのテスト配布から大量配布まで対応し、GPSによる配布報告で「どこに、どれだけ配ったか」を目で見て確認いただけます。料金は追加料金なしの明朗会計(金額はエリア・枚数・時期により変動するため、あくまで目安としてご提示します)。配布エリアの最適化や印刷までのワンストップ対応により、無駄のない配布計画をご提案します。
配布エリアの選定や枚数の目安から相談したい方は、まずはお気軽にご連絡ください。無料査定・法人様のお見積りを承っております。商圏の世帯数データを踏まえた配布プランを、ご予算に合わせてご提案いたします。
ポスティングを依頼する前に
よくある質問(FAQ)

